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さあ、はじめましょう RPA開発-ツールの種類や開発方法など、色々なことを考えなければいけないあなたへ-

RPA

 RPAの導入を決めた企業の皆さま!新しいITツールを導入するという壁を乗り越えられた後、次に何をしなければいけないか分からなくなっていませんか?
 そうです、最新のITツールを導入しようとすると、どのツールを使えばいいのか、開発・運用は誰にお願いすればいいのかなど、まだまだリサーチすることがたくさんあり、それが新たな壁として立ちはだかってきます。
 この記事では、RPAツールの種類や開発・運用方法を導入と開発の流れに沿って、事例を交えて紹介していきます。

(1)RPA導入と開発の流れ

 RPAの導入において大切なことは、「しっかりとした導入目的の設定」、「適切なRPAツールの選定」、「ガバナンス体制の構築」の3つです。この3つに気を付けて、「小さく始めて大きく育てる」考え方のもとで慎重に導入を進めていけば、必ずやRPAをうまく使いこなし、会社の業務効率化を飛躍的に向上させることができます。
 RPAの具体的な導入手順は、次の5つのステップです。各ステップについて詳しく見ていきます。
1.RPAの適用範囲(対象業務)の決定~導入目的の設定
2.対象業務のプロセスや業務量の可視化
3.RPAの運用ルールの整備~ガバナンス体制の構築
4.RPAの開発、動作テスト・検証~RPAツールの選定
5.RPAの実運用開始

1.RPAの適用範囲(対象業務)の決定

 はじめに、対象業務がRPA導入にふさわしい業務か否かを見極めます。判定基準としては、RPA導入による効果が見込めること、業務の手順が複雑でないことなどがあげられます。繰り返し行う定型業務や業務手順が複雑でなく、ルール変更も少ない業務が特に適しています。

2.対象業務のプロセスや業務量の可視化

 RPAが担当する業務範囲を決定するために、現行業務の可視化を行います。業務フローや工数が明確にわかるよう可視化すると、RPA導入後のモニタリングがしやすくなります。また、可視化をすることで現行の無駄な作業が見つかる場合があります。その際には、業務フロー自体の見直しをすることをお勧めします。

3.RPAの運用ルールの整備

 RPAは現場の担当者に開発、保守・運用を任せるケースが出てきます。しかし、IT部門を介さず個々の部署が自由裁量でロボットを導入すると、担当者の異動や退社で管理者が不在となった「野良ロボット」を生み出してしまい、全社のシステム負荷やセキュリティ面などに問題が生じるなど、収拾がつかなくなる恐れがあります。RPA利用にあたり、社内的なガイドラインを設けるべきです。ガイドラインで定められた権限の範囲で個々の部署がRPAを活用し、業務の効率化をはじめ、本来の責務が全うできるように制度を整備しましょう。

4.RPAの開発、動作テスト・検証

 RPA開発の方法としては、RPAベンダーに一括依頼する方法と、社内開発する方法の2つがあります。RPAベンダーに開発を一任すると一般的に短納期で開発できます。またクリティカルな基幹業務の自動化などは、社内で開発するより安心して任せられます。ただし、社内開発に比べて、すぐに改修できない、業務自動化のノウハウが自社に蓄積されないというデメリットがあります。
 RPAは今後の業務自動化を推進するうえで社内に必要不可欠なツールになると考えるのであれば、自社主体で開発するべきです。しかし、一定のITスキルがないと、効果的なロボットの作成や改修は難しいため、現場部門での開発はバグ、エラーなどの不具合が起きやすく、RPAに任せた業務が不安定になりがちです。自社で開発をする場合にもベンダーのサポートをしっかり受けて進めることが大切です。
 開発したロボットは、単純なエラーや誤動作を起こさないかなどの動作テストや検証を行います。意図した通りの動作をロボットが実行し、業務の分岐点がある場合にはきちんと手順通りに進むか検証テストを行います。

5.RPAの実運用開始

 RPAの運用開始後はロボットによる業務処理のモニタリングと評価を定期的に行い、必要に応じて改修・改善を行っていきます。IT技術者(システムエンジニアなど)が開発する業務システムと違い、RPAならば業務変化に応じてすぐに改修が可能なのがRPA導入のメリットの一つです。

(2)RPAツールの種類

 一言でRPAツールと言っても、実際には様々な種類があり、企業規模や効率化したい業務によって選択すべきツールは異なります。
 ここでは、ロボット作成の難易度から「簡易型」と「開発型」の2つを説明します。

簡易型(画面操作記録型)

 普段通りのパソコン作業をするだけで動作を記録することができる「記録型」の機能が搭載されているRPAツールです。あくまでも人の動作を記録するだけなので、極めてシンプルな作業の自動化が主となりますが、最近のRPAツールは「簡易型」と「開発型」の境界があいまいになってきており、複雑でない判断処理であればプログラミングの知識がなくても組み込むことが可能となってきています。ソフトウェアの開発経験がないようなユーザー部門が自らRPAツールを導入し運用管理を行うなど、小規模な運用を想定しているケースであれば「簡易型」のRPAツールがおすすめです。

開発型(コーディング型)

 ロボットに繰り返し処理などの複雑な処理を実行させるためには、処理手順をフロー図で示したシナリオを作成しなければなりません。
 RPAツールの開発画面には、ライブラリと呼ばれる様々な機能がデフォルトで用意されており、必要な機能をライブラリから選択してロボットの動きを指示するシナリオを作ります。しかしながら、デフォルトで用意されている機能だけでは実現できない高度なシナリオに対しては、機能を自分で作る必要があります。例えば、WinActorではライブラリに用意されていない機能を「VBScript」というプログラミング言語を使うことで自作でき、webページの操作、フォルダやファイルの操作、メール送信などの機能をライブラリに追加できます。
 全社での大規模運用を見据えてRPAツールを活用していくようなケースでは「開発型」のRPAツールがおすすめです。ただし、運用管理は専門部署をおいて高度なスキルを持った担当者を用意することが必要になるでしょう。

(3)RPA開発の手法

 ここでは(2)の「簡易型」と「開発型」の分類をもとに、RPA開発の主な手法を説明するとともに自社開発のメリットを説明します。

簡易型(画面操作記録型)の開発手法

 簡易型(画面操作記録型)では、ノンプログラミング開発といわれている通り、画面操作の記録によりRPA開発が可能です。一般的には繰り返しや条件分岐の処理を追加するためには、プログラミングが必要になることが多いですが、「WinActor」は、ノンプログラミングで業務内容に応じた繰り返しや条件分岐などを追加したシナリオ作成が可能です。

1.業務の自動化方法~ロボットを作成する~

 まずは自動化したい作業をWinActorに記録します。WinActorを起動して、記録モードに設定したら、あとはいつも通りPC上で操作を行うだけ。操作の内容をWinActorがフローチャート化し、シナリオを作成します。

引用元:WinActor  https://winactor.com/product/WinActor

2.業務の自動化方法~ロボットを編集する~

 自動記録で作成したシナリオに対し、部品を追加して操作内容の拡張をして呼び出すデータを個別に設定することが可能です。業務の内容に応じて判断処理や繰り返し処理を増やすことでよりユーザーの普段の操作を忠実に再現することができます。よくある操作を実現する部品「ライブラリ」も豊富に取り揃えておりますので、一から全てて記録をせずにシナリオを作成することもできます。実行内容がフロー化されますので、どんな操作をしているのか1つずつ名前を付けて可視化し、誰にでも分かるように編集できることも大きな特長です。

3.業務の自動化方法~ロボットを実行する~

 シナリオを作成したら、後は実行ボタンを押すだけでWinActorがユーザーの代わりに作業を実行してくれます。タスクスケジューラでのスケジューリング実行はもちろん、WinDirectorを導入することでWinDirectorがユーザーの代わりにWinActorを動かしてくれます。実行速度も選択できますので、スピード重視での実行も可能です。

開発型(コーディング型)

 開発型(コーディング型)とは、簡単に言うと一般的なプログラミング言語を使った開発手法となります。JavaやC言語等の開発言語を利用し、自動化するためのプログラムを組んでいく必要があり、ソフトウェア開発経験がないと難易度は高いとされています。
 システム開発の手法の1つに、「アジャイル型開発」 ( * ) というものがあります。「ウオーターフォール型開発」 ( * ) の手法とよく比較されて取り上げられますが、RPA開発には、このアジャイル型開発の方が向いているといわれています。ウオーターフォール型開発では、開発の途中で仕様変更などを臨機応変に取り込むことが難しいですが、アジャイル型開発では、小単位で開発し、現場の業務担当者の声を反映しながら進めます。RPAの場合、多くはすでに人が行なっている業務ですから、現場の担当と小まめに確認しながら開発するアジャイル型開発の方がリスクも少なく、かつ短期間で開発できます。
( * )アジャイル型開発:仕様や設計の変更が当然あるという前提に立ち、初めから厳密な仕様は決めず、おおよその仕様だけで細かいイテレーション(反復)開発を開始し、小単位での「実装→テスト実行」を繰り返し、徐々に開発を進めていく手法
( * )ウオーターフォール型開発:システムの開発工程を「要件定義」「外部設計」「内部設計」「開発実装」「テスト」などの工程に分けて、1つ1つを完了させ、順番に進行する手法

自社開発のメリット

 複雑なロボット開発をRPAベンダーに支援してもらう一方で、自社内の人材で開発できないか、そのような考えを持つ企業も多いと思います。ここでは、RPA開発を自社で行う3つのメリットを説明します。

1.思い立った時にロボット化できる

 一番のメリットは、定型業務を今すぐ自動化したい、と思った時にすぐに着手できる点ではないでしょうか?自分の業務内容について一番熟知しているのは自分自身です。これを一からRPAベンダーに説明して、正しく伝わったか確認して、修正指示をだして・・・といった多くの行程が不要になります。

2.ロボットの動作をすぐに変更できる

 ロボットが行っている作業をすぐに変更できる点も大きなメリットです。ちょっとしたフローの変更においても保守を担当しているRPAベンダーに変更依頼を出さないといけない、改修してもらう日が何日後になってしまう、といった不便さが解消されます。

3.業務を見直すアイデアが生まれる

 担当者が自分の業務を見直す機会を得るという点もメリットの一つです。自分でロボットを開発するとなれば、業務の可視化を自分自身で行います。いつも行っている業務に対して、見直すべき点、新しいアイデアなどの発見につながるかもしれません。

どのような場合にRPAベンダーにロボット開発を依頼すべきか

 では逆に、どのような場合にRPAベンダーにロボット開発を依頼すべきでしょうか?
 まず考慮することは、改善対象の業務がコア業務かノンコア業務かという点です。つまり、絶対に止めることのできないコア業務(企業の基幹業務に関わるもの)は、やはり専門家としての知見が多いRPAベンダーの支援を仰ぐ方が安心です。また、自社に初めてRPAを導入する場合も、RPAベンダーの支援が必要でしょう。開発要員を集めても、RPAの導入が初めてであれば、社内では解決できない技術的な問題にも直面して、思わぬ時間のロスにつながる可能性もあります。
 RPA導入に当たっては、自社とRPAベンダーの共同開発チームを作り、徐々に自社の要員で保守・運用していく体制を作るのが理想です。

(4)RPA開発の事例

 ここでは、実際のRPA開発の事例を紹介します。まずは、ITコンサルティング会社と自社社員が一緒になってRPA開発チームを立ち上げ、徐々に自社社員で運用できる体制に移行していく事例です。

静岡トヨペット株式会社、現場社員が中心となりRPA開発・運用。社員工数の約1,858時間を削減

 自動車販売会社の静岡トヨペット株式会社(以下、静岡トヨペット社)は、2018年6月から、ITコンサルティング会社の株式会社エル・ティー・エス(以下、LTS社)からRPA導入支援サービスを受けて、業務効率化に取り組んでいます。
 近年、同社はクラウドサービスやペーパーレス化などのIT技術の活用により、管理業務の効率化を実現してきました。今回、さらなる業務効率化を目指すべく、RPAの導入と先進IT技術を活用できる人材育成を実施。社内にRPAを自社運用していくための開発チームを立ち上げました。
 RPA開発チームは、LTS社から、自社社員の人材育成や運用体制の基盤構築のための支援を受けることで、立ち上げ当初は静岡トヨペット社とLTS社の2社共同で取り組みを進め、徐々に静岡トヨペット社による自社運用に移行してきました。
 RPA開発チームのメンバーは、経理や人事など、RPA化対象業務部署の社員を中心に構成されており、業務を熟知する社員が保守・運用することによって、改修やトラブルなどの際、迅速な対応が可能となりました。使用したRPAツールはWinActorです。
 RPA導入の成果としては、対象業務に関わる社員工数の1,858時間を削減。それにより創出された工数を更なる業務改善に投入できるようになりました。
(出典:PRTIMES)
(URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000032743.html)

(5)主要なRPAツールで開発に必要となる知識(スクリプトなど)

 最後に自社でRPAツールを開発する可能性を模索しているユーザーを対象に、国内で導入事例の多い「WinActor」「UiPath」の2つのRPAツールについて、カスタマイズ時に必要となるプログラミング言語(スクリプト)について紹介します。

WinActor:VBScript

 VBScriptを一言で言い表すならば、「Windows上で動くプログラミング言語」です。「VBS」「VBスクリプト」と書かれることもあります。その歴史は1996年に当時主流だったインターネットブラウザのInternet Explorer 3.0に実装されたのが始まりです。
 JavaScript、Perl、Python、PHP、Rubyなどと同じようにコンパイル ( * ) が必要のないスクリプト言語です。
( * ) コンパイル:プログラミング言語で書かれたコンピュータプログラム(ソースコード)を、コンピュータ上で実行可能な形式(オブジェクトコート)に変換すること。

 VBScriptの特徴は、
・メモ帳(テキストエディタ)だけでプログラミングができる
・プログラミングが簡単
といったところがあげられます。

UiPath:VB.Net

 VB.NETも「Windows上で動くプログラミング言語」の1つです。正式名称は「Visual Basic .NET」です。旧来のVisual Basic(バージョン6.0まで、VB6)の後継として2002年にリリースされました。
 VB.NETの特徴は、
・初心者でも学びやすい言語
・さまざまなアプリケーションの作成が可能
といったところが挙げられます。UiPathではこのVB.NETを使ってロボットにさせたい動作を記述することができます。

 以上、「WinActor」「UiPath」についてカスタマイズ時に必要となるプログラミング言語(スクリプト)について紹介しました。どちらもプログラミング言語の知識があると、より現場に則した高度なRPA開発が可能となります。

 ここまで、自社の業務改善につながるRPA開発手法の基本的な知識をまとめてきました。一般的にRPAはプログラミング言語を知らずともロボットを作成し、自部署の業務効率化を実現できるとされています。しかしながら、プログラミング言語を知っていれば、より高度な作業をロボットに指示できます。また、ロボットの管理は個々の部署が行うより、I T部門などを通して全社単位で管理するほうが安心です。
 RPA開発に当たっては早期導入と目的達成のために、RPAベンダーの支援を仰ぐことが有効ですが、将来を見据えて社内人材を育成することも大事です。
 RPA導入にあたって、自社開発または外部への開発依頼のいずれの選択が適しているか、さまざまな面から検討してみてください。

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