バックアップソフトのITreview Grid

 バックアップソフトとは、サーバやPC、ストレージに保存されているデータ及びそれらで稼働するプログラムを他のストレージやメディア、あるいはクラウドに複製して保存するソフトウェアのこと。ディスクの故障などストレージに障害が発生したり、人的操作ミスによってデータが消失したりといった場合に、他のメディアに保存したデータを元に戻せるようにする。データの復元作業は、リストアと呼ぶ。バックアップソフトは主にサーバにインストールして利用する。業務部門が利用するクライアントPCのためのバックアップソフトと基本機能は同じであるが、扱うデータ量やシステム構成、仮想化環境、ハイブリッドクラウドなどに対応できる点で大きく異なる(PCバックアップ参照)。また、バックアップ機能を備えたストレージやデータベース管理システム、バックアップ専用ハードウェア(アプライアンス)製品なども存在するが、データを保護するという目的に違いはない。

バックアップソフトの定義
・サーバシステムや関連データをバックアップデータとして保管できる
・定期的/指定した時間にバックアップするスケジューリング設定ができる
・増分あるいは差分バックアップができる
・アプライアンス導入でなくソフトを導入、あるいはクラウドサービスの利用によりバックアップを実現できる
・PCなどのデバイスや、ファイルやフォルダのデータバックアップを実現する「PCバックアップ」は含まない


バックアップソフトの導入効果


データ消失のリスクを最小化

 バックアップソフトの利用目的は、データの消失を防ぐことにある。ストレージの故障や人的操作ミスによってデータが消失するのは決して珍しいことではない。コンピュータシステムの障害によりアプリケーションが起動しなくなった場合、プログラムをインストールし直して復旧させることはできるが、それまでに蓄積されたデータは簡単に元には戻せない。特にさまざまな業務がシステムに依存する現在、重要なデータを消失してしまうと事業に大きな影響を及ぼすことが考えられる。そうしたリスクを最小化するのがバックアップソフトの最大の導入効果である。

効率的なデータ管理を実現

 例えば、Windows Serverの旧バージョンはバックアップツールを標準搭載しており、それを使ってデータをバックアップすることができる。また、Windows Serverに限らずOSのコピー機能を利用すれば、任意の場所にデータをバックアップすることも可能だ。しかし、そうした方法はバックアップの機能が限定されているため、より安全にデータをバックアップしたいというニーズを満たしきれない。その点、専用のバックアップソフトを利用すれば、あらかじめ設定したスケジュールに従って自動的にバックアップを実行するなど、効率的なデータ管理が可能になる。

バックアップ/リストア時間を短縮

 データ量が増大の一途をたどる現在、バックアップするデータ容量も日々増え続けている。大量データのバックアップ完了が朝までに終わらないというケースも増えている。そうした不都合が発生しないよう、バックアップソフトには更新されたデータの差分だけをバックアップする機能(差分バックアップ)、重複するデータを排除して効率的にバックアップする機能(重複排除)、データ容量を圧縮してバックアップする機能などが搭載され、バックアップ/リストアにかかる時間を短縮している。これもバックアップソフトを利用する大きなメリットとなっている。


バックアップソフトの対象ユーザー


導入検討、利用ユーザー
 ・コンピュータ システムのデータバックアップを担当する情報システム部門


バックアップソフトの機能一覧


システム、データのバックアップ

機能 解説
フルバックアップ サーバのローカルストレージ及びネットワークストレージに保存されている全てのデータをバックアップする
増分バックアップ 前回バックアップを行ったデータから変更のあった分だけをバックアップする
差分バックアップ 初回のフルバックアップ、あるいは特定のバックアップ地点から変更があった分のデータを全てバックアップする
ファイル/フォルダの指定 ファイルやフォルダを指定し、特定のデータのみをバックアップする
スケジューラ/自動バックアップ 日次/週次などのスケジュールを組み、決められた日時や間隔でバックアップする
リアルタイムバックアップ スケジュールによるバックアップではなく、データの更新時やバックアップ先の空き容量を確認してリアルタイムにバックアップする
バックアップ保存先の指定 テープメディア、HDD、ファイルサーバ、ストレージ装置(NASなど)、など保存先を指定してバックアップする
遠隔バックアップ 遠隔地のデータセンター、クラウドサービスのストレージなどにネットワーク経由で遠隔バックアップする
ディザスタリカバリー 災害対策を目的として、アプリケーション/プログラムを含む保存データを遠隔バックアップする


バックアップデータのリストア

機能 解説
フルリストア サーバやストレージに保存されていた全てのデータをリストア(復元)する
ファイル/フォルダを指定したリストア ファイルやフォルダを指定し、特定のデータのみをリストア(復元)する
削除されたデータの復元 誤ってファイルを削除してしまった場合に、削除したファイルのみを復元する


バックアップデータの管理

機能 解説
バックアップファイルの圧縮 バックアップするデータを圧縮し、ファイル容量を小さくして保存する
重複排除(デデュープ) バックアップするデータのうち、重複するデータ部分を省略して保存する。または同じファイルが既バックアップされている場合は、バックアップを省略する
世代管理 バックアップデータを複数の世代で管理する。万一、不正なデータに上書きされた状態でバックアップが行われた場合、世代をさかのぼって復元できる
メール通知 バックアップやリストアの進捗(しんちょく)、終了などの状況をメールで通知する
自動シャットダウン バックアップの終了後、コンピュータを自動的にシャットダウンする




バックアップソフト選定のポイント


導入形態

 バックアップソフトは、オンプレミス環境に導入するソフトウェアパッケージ製品として提供されている。クラウドサービスでもバックアップ機能が提供されているが、これはクラウド上のデータを他の場所に複製して保存するという役割を果たすものだ。バックアップソフト以外にも、オンプレミス環境のネットワークに接続してバックアップを実行する専用ハードェア(アプライアンス)として提供されている製品、ストレージ製品そのものにバックアップ機能が搭載されている製品もある。いずれの場合も、データの消失を回避することが目的であり、使い方には大差ない。

オプション

 バックアップソフトのオプション機能(別途追加費用が発生する機能)は、製品によって異なる。より詳細なスケジュール設定、世代管理などのバックアップデータ管理といった高度な機能、スマートフォンやモバイルデバイスのバックアップ機能をオプションに設定している製品がある。


バックアップソフトのシステム要件、他システムとの連携方法


一般的な導入方法・導入環境

 オンプレミス環境に導入するサーバ型のソフトウェアパッケージ製品は、バックアップ用サーバを用意してソフトウェアをインストールしたのちに、自社の使い方に合わせてカスタマイズや設定作業を実施する。バックアップソフトでは通常、専用の管理ツールが用意されており、カスタマイズや設定作業はそのツールを使って行う。

導入時に必要なもの

 オンプレミス環境に導入するサーバ型のソフトウェアパッケージ製品では、バックアップ用のサーバが必須。バックアップの実行には負荷がかかるため、サーバ仮想化の仮想マシン上での実行を推奨していない製品もある。基幹業務システムに利用していた古いサーバをバックアップ専用に再利用するといった工夫をしている企業もある。

導入後の運用方法・サポートの有無

 導入後の運用は、バックアップを担当する情報システム部門が行うことになる。保守サポートは、ほとんどの製品が有償で提供しており、製品の価格とは別に費用がかかる。

他製品との連携方法

 バックアップソフトの中にはクラウドサービスとして提供されているストレージと連携し、オンプレミス環境のバックアップ先とは別にクラウドストレージにバックアップしてくれるハイブリッド環境に対応した製品も存在している。クラウドストレージは三重四重と冗長化されていることが多いため、ハードウェアの故障など障害発生を想定したバックアップは不要だ。

 同じバックアップデータを複数用意しておけば、大規模な自然災害などによって本番システムのデータとバックアップデータの両方が消失したとしても、クラウド上のストレージから復元できるようになる。

バックアップソフトのメニュー

バックアップソフトの基礎知識

 バックアップソフトとは、サーバやPC、ストレージに保存されているデータ及びそれらで稼働するプログラムを他のストレージやメディア、あるいはクラウドに複製して保存するソフトウェアのこと。ディスクの故障などストレージに障害が発生したり、人的操作ミスによってデータが消失したりといった場合に、他のメディアに保存したデータを元に戻せるようにする。データの復元作業は、リストアと呼ぶ。バックアップソフトは主にサーバにインストールして利用する。業務部門が利用するクライアントPCのためのバックアップソフトと基本機能は同じであるが、扱うデータ量やシステム構成、仮想化環境、ハイブリッドクラウドなどに対応できる点で大きく異なる(PCバックアップ参照)。また、バックアップ機能を備えたストレージやデータベース管理システム、バックアップ専用ハードウェア(アプライアンス)製品なども存在するが、データを保護するという目的に違いはない。

バックアップソフトの定義
・サーバシステムや関連データをバックアップデータとして保管できる
・定期的/指定した時間にバックアップするスケジューリング設定ができる
・増分あるいは差分バックアップができる
・アプライアンス導入でなくソフトを導入、あるいはクラウドサービスの利用によりバックアップを実現できる
・PCなどのデバイスや、ファイルやフォルダのデータバックアップを実現する「PCバックアップ」は含まない


バックアップソフトの導入効果


データ消失のリスクを最小化

 バックアップソフトの利用目的は、データの消失を防ぐことにある。ストレージの故障や人的操作ミスによってデータが消失するのは決して珍しいことではない。コンピュータシステムの障害によりアプリケーションが起動しなくなった場合、プログラムをインストールし直して復旧させることはできるが、それまでに蓄積されたデータは簡単に元には戻せない。特にさまざまな業務がシステムに依存する現在、重要なデータを消失してしまうと事業に大きな影響を及ぼすことが考えられる。そうしたリスクを最小化するのがバックアップソフトの最大の導入効果である。

効率的なデータ管理を実現

 例えば、Windows Serverの旧バージョンはバックアップツールを標準搭載しており、それを使ってデータをバックアップすることができる。また、Windows Serverに限らずOSのコピー機能を利用すれば、任意の場所にデータをバックアップすることも可能だ。しかし、そうした方法はバックアップの機能が限定されているため、より安全にデータをバックアップしたいというニーズを満たしきれない。その点、専用のバックアップソフトを利用すれば、あらかじめ設定したスケジュールに従って自動的にバックアップを実行するなど、効率的なデータ管理が可能になる。

バックアップ/リストア時間を短縮

 データ量が増大の一途をたどる現在、バックアップするデータ容量も日々増え続けている。大量データのバックアップ完了が朝までに終わらないというケースも増えている。そうした不都合が発生しないよう、バックアップソフトには更新されたデータの差分だけをバックアップする機能(差分バックアップ)、重複するデータを排除して効率的にバックアップする機能(重複排除)、データ容量を圧縮してバックアップする機能などが搭載され、バックアップ/リストアにかかる時間を短縮している。これもバックアップソフトを利用する大きなメリットとなっている。


バックアップソフトの対象ユーザー


導入検討、利用ユーザー
 ・コンピュータ システムのデータバックアップを担当する情報システム部門


バックアップソフトの機能一覧


システム、データのバックアップ

機能 解説
フルバックアップ サーバのローカルストレージ及びネットワークストレージに保存されている全てのデータをバックアップする
増分バックアップ 前回バックアップを行ったデータから変更のあった分だけをバックアップする
差分バックアップ 初回のフルバックアップ、あるいは特定のバックアップ地点から変更があった分のデータを全てバックアップする
ファイル/フォルダの指定 ファイルやフォルダを指定し、特定のデータのみをバックアップする
スケジューラ/自動バックアップ 日次/週次などのスケジュールを組み、決められた日時や間隔でバックアップする
リアルタイムバックアップ スケジュールによるバックアップではなく、データの更新時やバックアップ先の空き容量を確認してリアルタイムにバックアップする
バックアップ保存先の指定 テープメディア、HDD、ファイルサーバ、ストレージ装置(NASなど)、など保存先を指定してバックアップする
遠隔バックアップ 遠隔地のデータセンター、クラウドサービスのストレージなどにネットワーク経由で遠隔バックアップする
ディザスタリカバリー 災害対策を目的として、アプリケーション/プログラムを含む保存データを遠隔バックアップする


バックアップデータのリストア

機能 解説
フルリストア サーバやストレージに保存されていた全てのデータをリストア(復元)する
ファイル/フォルダを指定したリストア ファイルやフォルダを指定し、特定のデータのみをリストア(復元)する
削除されたデータの復元 誤ってファイルを削除してしまった場合に、削除したファイルのみを復元する


バックアップデータの管理

機能 解説
バックアップファイルの圧縮 バックアップするデータを圧縮し、ファイル容量を小さくして保存する
重複排除(デデュープ) バックアップするデータのうち、重複するデータ部分を省略して保存する。または同じファイルが既バックアップされている場合は、バックアップを省略する
世代管理 バックアップデータを複数の世代で管理する。万一、不正なデータに上書きされた状態でバックアップが行われた場合、世代をさかのぼって復元できる
メール通知 バックアップやリストアの進捗(しんちょく)、終了などの状況をメールで通知する
自動シャットダウン バックアップの終了後、コンピュータを自動的にシャットダウンする




バックアップソフト選定のポイント


導入形態

 バックアップソフトは、オンプレミス環境に導入するソフトウェアパッケージ製品として提供されている。クラウドサービスでもバックアップ機能が提供されているが、これはクラウド上のデータを他の場所に複製して保存するという役割を果たすものだ。バックアップソフト以外にも、オンプレミス環境のネットワークに接続してバックアップを実行する専用ハードェア(アプライアンス)として提供されている製品、ストレージ製品そのものにバックアップ機能が搭載されている製品もある。いずれの場合も、データの消失を回避することが目的であり、使い方には大差ない。

オプション

 バックアップソフトのオプション機能(別途追加費用が発生する機能)は、製品によって異なる。より詳細なスケジュール設定、世代管理などのバックアップデータ管理といった高度な機能、スマートフォンやモバイルデバイスのバックアップ機能をオプションに設定している製品がある。


バックアップソフトのシステム要件、他システムとの連携方法


一般的な導入方法・導入環境

 オンプレミス環境に導入するサーバ型のソフトウェアパッケージ製品は、バックアップ用サーバを用意してソフトウェアをインストールしたのちに、自社の使い方に合わせてカスタマイズや設定作業を実施する。バックアップソフトでは通常、専用の管理ツールが用意されており、カスタマイズや設定作業はそのツールを使って行う。

導入時に必要なもの

 オンプレミス環境に導入するサーバ型のソフトウェアパッケージ製品では、バックアップ用のサーバが必須。バックアップの実行には負荷がかかるため、サーバ仮想化の仮想マシン上での実行を推奨していない製品もある。基幹業務システムに利用していた古いサーバをバックアップ専用に再利用するといった工夫をしている企業もある。

導入後の運用方法・サポートの有無

 導入後の運用は、バックアップを担当する情報システム部門が行うことになる。保守サポートは、ほとんどの製品が有償で提供しており、製品の価格とは別に費用がかかる。

他製品との連携方法

 バックアップソフトの中にはクラウドサービスとして提供されているストレージと連携し、オンプレミス環境のバックアップ先とは別にクラウドストレージにバックアップしてくれるハイブリッド環境に対応した製品も存在している。クラウドストレージは三重四重と冗長化されていることが多いため、ハードウェアの故障など障害発生を想定したバックアップは不要だ。

 同じバックアップデータを複数用意しておけば、大規模な自然災害などによって本番システムのデータとバックアップデータの両方が消失したとしても、クラウド上のストレージから復元できるようになる。