オンラインストレージのITreview Grid

 オンラインストレージとは、インターネット上にファイルをアップロードして保管、他者と共有できるサービスだ。多くの場合はクラウドサービスの形態で提供されているため、クラウドストレージとも呼ばれる。これまで企業内でのファイル共有を担ってきたファイルサーバの代替手段として利用できるだけではなく、複数人でのドキュメント同時編集など、グループでの共同作業をより効率的に行えるような機能も搭載している。また、サービス事業者のデータセンターにファイルを保存するという特性上、社外とのファイルの受け渡しや、バックアップなどの用途にも適している。

オンラインストレージの導入効果


 昨今では働き方改革を実現するために、自宅や外出先などの場所を問わず、さらにはPCだけではなくスマートフォンやタブレットなども含めたマルチデバイスで、「社内のファイルへ容易にアクセスしたい」「離れた社員、あるいは社外の関係者との共同作業を効率的に行いたい」というニーズが高まっている。オンラインストレージの利用によって、こうしたユーザー側の要求をかなえつつ、同時に、システム管理者をハードウェアの運用管理、継続的な容量拡張、そして、セキュリティ対策の徹底といった負担から解放させることが可能だ。

オンラインストレージの対象ユーザー


導入検討ユーザー
 ・外出中の社員が社内の資料や書類などへアクセスできるようにして、業務効率化を図りたい業務部門
 ・社外関係者と共同作業を行うことが多い業務部門
 ・ファイルサーバのハードウェア運用管理や容量拡張に伴う負荷を軽減したいIT部門

オンラインストレージの機能一覧


ファイル共有機能

機能 解説
Webインタフェースでの利用 アプリケーションなどをインストールすることなく、Webブラウザを用いてドキュメントのアップロード/ダウンロードができる
多様なファイル形式への対応 オフィスドキュメント、画像、動画など、あらゆるファイル形式をサポートし、主要なファイル形式についてはブラウザ上でのプレビューや直接編集にも対応する
ファイルの検索・分類 キーワード、もしくは詳細条件を指定して、必要なファイルを容易に検索できる
バージョン管理 ファイルが更新された際に、古いファイルを削除せずに保持し、バージョン(世代)履歴を管理する。これにより、何か不具合が生じた際には、古いバージョンのファイルをダウンロード、あるいは最新バージョンへと変更することが可能
同期ツール 専用のアプリケーションなどをインストールすることで、PCやモバイルデバイス内のフォルダをオンラインストレージと同期して、ファイルの変更を自動的に反映させる


コラボレーション機能

機能 解説
ファイル更新通知 ファイルの更新、追加、削除、移動などが行われた際に、フォルダあるいはファイルを共有しているメンバーへ通知する
コメント機能 ファイルに関するコメントを書き込むことで、ファイル共有の付随的なコミュニケーションツールとして活用できる
ゲスト招待 組織外のユーザーを招待して、ファイルやフォルダを共有できる
モバイルアプリ対応 モバイルデバイス用のアプリを提供し、どんなデバイスからでもスムーズに利用できる


管理、セキュリティ機能

機能 解説
ユーザー管理 オンラインストレージを利用するユーザーの追加、削除、変更を行う。Excelファイルなどを用いた一括追加や一括編集などにも対応するものもある
アクセス制御 登録されたデバイス以外のアクセスを制御したり、グループやアカウントごとにユーザーの追加やアクセスレベルの変更などを行える
モバイルデバイス制限 モバイルデバイスからのアクセスの場合、ファイルのダウンロードや記載内容のコピーといった機能の一部に制限をかけられる
二要素認証  IDとパスワードの組み合わせに加え、登録された電話番号へ確認コードを送り、そのコード入力による二段階の認証を設けることで成りすましの登録を防ぐ
デバイスデータの遠隔削除 デバイスの紛失や盗難被害に遭った際、管理ツールから該当デバイス上のオンラインストレージのデータを遠隔削除できる
ログ管理 誰が、いつ、どのファイルに、どんな操作を行ったかというログを出力することで、監査証跡に役立てられる




オンラインストレージの選定ポイント


 オンラインストレージの最も基本的な機能はクラウドへのファイル保管だが、導入する企業や組織によって、「主にグループでの共同作業に活用したい」「メール添付の代替手段にしたい」「クライアントPCのバックアップを行いたい」「大容量ファイルを扱いたい」など、用途はさまざまだ。サービス側も、コンシューマー向けオンラインストレージに管理機能やセキュリティを強化して法人向けへ発展させたもの、もともとオフィスドキュメントの共同編集を主眼に開発されたもの、バックアップ用途に重点を置いたもの、さらにはWindowsのファイルサーバと同じ感覚で利用できるもの(クラウド型ファイルサーバとも呼ばれる)など、それぞれにフォーカスしている部分は異なっている。そのため、自社の用途とサービス側の特性を十分に把握した上で、選定を行う必要がある。

 料金体系については、ユーザー数や容量にもとづいた月額(あるいは年額)費用となっているものがほとんどだが、法人向けオンラインストレージの場合は初期費用が発生するケースもある。また、最低利用人数や最低利用期間などが設定されていることもあるため、注意が必要だ。Webインタフェースを利用する場合でも、同期ツール(アプリケーション)を用いる場合でも、Windows環境であれば特に問題は生じないだろうが、社内にMac OS環境が存在するのであれば、サービスによって対応状況が異なる。無料プランを用意しているサービスは多くないものの、無料トライアルにはほとんどのサービスが対応しているため、使い勝手や機能、レスポンスなどについて、事前にしっかりと確認しておきたい。

 また、国内事業者と海外事業者でもサービスの内容や傾向は異なり、ユーザー側でもおのおのに「安心して使える」「先進的な機能をいち早く利用できる」といったイメージを持っているかもしれない。一概にはそうともいえないケースも多々あり、必ずしもどちらが優れているわけではないが、サポート体制やデータセンターの所在地などにも関係してくるという点では留意すべきだ。日本語による手厚いサポートを求める企業もあるだろうし、海外拠点も含めて導入する場合には基本的なサポートでいいから多言語で対応してほしいと考えるかもしれない。また、万が一、保管していたオンラインストレージ上のデータが消失した場合、適用される法律や情報保護などを考慮して国内事業者が最善という考え方もあれば、コストパフォーマンスやリスク分散などの観点で、海外事業者を選ぶというケースもありえるだろう。

 また、ファイルのウイルスチェック、ファイル保存や通信経路の暗号化などは、法人向けオンラインストレージでは大部分のサービスが備えているものの、より高度なセキュリティ機能については対応状況が異なる。企業の重要な情報、業務に不可欠なデータなども預けることになるため、セキュリティはもちろん、可用性なども含めて、自社の環境やポリシーに見合っているかという観点で吟味すべきだ。


オンラインストレージのシステム要件、他製品との連携方法


 オンラインストレージは、基本的にはクラウドサービスとして利用できるため、システム管理者がシステムの構築や運用などを行う必要はなく、ユーザー管理などの最低限の管理を行うだけで済む。また、ユーザーはWebブラウザやアプリからサービスにアクセスすることになるが、直観的に利用できるサービスが多い。また、既存のファイルサーバと同じ使い勝手を求める場合には、Windowsのネットワークドライブとして使えるサービスを選ぶこともできる。

 さらに、オンラインストレージを他のさまざまなツールやシステムと連携させて業務効率化を図ることも可能だ。特にチーム単位でのプロジェクトやタスクの進捗管理が可能なプロジェクト管理ツールとの連係は多く、プロジェクト管理機能を内蔵したオンラインストレージもある。個々のプロジェクト/タスクにオンラインストレージ上のファイルなどをひも付けることで、必要な情報を一元的に管理できるというわけだ。

 また、CRMやSFAとの連携にも適しており、営業活動に必要な資料をオンラインストレージへ保存して他の社員と効率的に資料を共有したり、顧客情報に映像や動画などのリッチメディアをリンクさせたりといった使い方ができる。

 社内SNSなどのコミュニケーションツールとの相性もよく、アップロードされたファイルをオンラインストレージへ直接保存したり、オンラインストレージ上のファイルを共有しながらチャットでやりとりしたりすることで、コラボレーションに役立てられる。

 その他、オンラインストレージと連携が可能な複合機/スキャナーなどもあり、PCなどを介すことなく、スキャンしたデータ、あるいはFAXが受信したデータを文書ファイルとして直接アップロード/ダウンロードできるようになっている。これにより、社内はもちろん、社外からも容易に閲覧できる他、OCR処理機能を併用すれば、検索も簡単に行えるようになるというわけだ。

オンラインストレージのメニュー

オンラインストレージの基礎知識

 オンラインストレージとは、インターネット上にファイルをアップロードして保管、他者と共有できるサービスだ。多くの場合はクラウドサービスの形態で提供されているため、クラウドストレージとも呼ばれる。これまで企業内でのファイル共有を担ってきたファイルサーバの代替手段として利用できるだけではなく、複数人でのドキュメント同時編集など、グループでの共同作業をより効率的に行えるような機能も搭載している。また、サービス事業者のデータセンターにファイルを保存するという特性上、社外とのファイルの受け渡しや、バックアップなどの用途にも適している。

オンラインストレージの導入効果


 昨今では働き方改革を実現するために、自宅や外出先などの場所を問わず、さらにはPCだけではなくスマートフォンやタブレットなども含めたマルチデバイスで、「社内のファイルへ容易にアクセスしたい」「離れた社員、あるいは社外の関係者との共同作業を効率的に行いたい」というニーズが高まっている。オンラインストレージの利用によって、こうしたユーザー側の要求をかなえつつ、同時に、システム管理者をハードウェアの運用管理、継続的な容量拡張、そして、セキュリティ対策の徹底といった負担から解放させることが可能だ。

オンラインストレージの対象ユーザー


導入検討ユーザー
 ・外出中の社員が社内の資料や書類などへアクセスできるようにして、業務効率化を図りたい業務部門
 ・社外関係者と共同作業を行うことが多い業務部門
 ・ファイルサーバのハードウェア運用管理や容量拡張に伴う負荷を軽減したいIT部門

オンラインストレージの機能一覧


ファイル共有機能

機能 解説
Webインタフェースでの利用 アプリケーションなどをインストールすることなく、Webブラウザを用いてドキュメントのアップロード/ダウンロードができる
多様なファイル形式への対応 オフィスドキュメント、画像、動画など、あらゆるファイル形式をサポートし、主要なファイル形式についてはブラウザ上でのプレビューや直接編集にも対応する
ファイルの検索・分類 キーワード、もしくは詳細条件を指定して、必要なファイルを容易に検索できる
バージョン管理 ファイルが更新された際に、古いファイルを削除せずに保持し、バージョン(世代)履歴を管理する。これにより、何か不具合が生じた際には、古いバージョンのファイルをダウンロード、あるいは最新バージョンへと変更することが可能
同期ツール 専用のアプリケーションなどをインストールすることで、PCやモバイルデバイス内のフォルダをオンラインストレージと同期して、ファイルの変更を自動的に反映させる


コラボレーション機能

機能 解説
ファイル更新通知 ファイルの更新、追加、削除、移動などが行われた際に、フォルダあるいはファイルを共有しているメンバーへ通知する
コメント機能 ファイルに関するコメントを書き込むことで、ファイル共有の付随的なコミュニケーションツールとして活用できる
ゲスト招待 組織外のユーザーを招待して、ファイルやフォルダを共有できる
モバイルアプリ対応 モバイルデバイス用のアプリを提供し、どんなデバイスからでもスムーズに利用できる


管理、セキュリティ機能

機能 解説
ユーザー管理 オンラインストレージを利用するユーザーの追加、削除、変更を行う。Excelファイルなどを用いた一括追加や一括編集などにも対応するものもある
アクセス制御 登録されたデバイス以外のアクセスを制御したり、グループやアカウントごとにユーザーの追加やアクセスレベルの変更などを行える
モバイルデバイス制限 モバイルデバイスからのアクセスの場合、ファイルのダウンロードや記載内容のコピーといった機能の一部に制限をかけられる
二要素認証  IDとパスワードの組み合わせに加え、登録された電話番号へ確認コードを送り、そのコード入力による二段階の認証を設けることで成りすましの登録を防ぐ
デバイスデータの遠隔削除 デバイスの紛失や盗難被害に遭った際、管理ツールから該当デバイス上のオンラインストレージのデータを遠隔削除できる
ログ管理 誰が、いつ、どのファイルに、どんな操作を行ったかというログを出力することで、監査証跡に役立てられる




オンラインストレージの選定ポイント


 オンラインストレージの最も基本的な機能はクラウドへのファイル保管だが、導入する企業や組織によって、「主にグループでの共同作業に活用したい」「メール添付の代替手段にしたい」「クライアントPCのバックアップを行いたい」「大容量ファイルを扱いたい」など、用途はさまざまだ。サービス側も、コンシューマー向けオンラインストレージに管理機能やセキュリティを強化して法人向けへ発展させたもの、もともとオフィスドキュメントの共同編集を主眼に開発されたもの、バックアップ用途に重点を置いたもの、さらにはWindowsのファイルサーバと同じ感覚で利用できるもの(クラウド型ファイルサーバとも呼ばれる)など、それぞれにフォーカスしている部分は異なっている。そのため、自社の用途とサービス側の特性を十分に把握した上で、選定を行う必要がある。

 料金体系については、ユーザー数や容量にもとづいた月額(あるいは年額)費用となっているものがほとんどだが、法人向けオンラインストレージの場合は初期費用が発生するケースもある。また、最低利用人数や最低利用期間などが設定されていることもあるため、注意が必要だ。Webインタフェースを利用する場合でも、同期ツール(アプリケーション)を用いる場合でも、Windows環境であれば特に問題は生じないだろうが、社内にMac OS環境が存在するのであれば、サービスによって対応状況が異なる。無料プランを用意しているサービスは多くないものの、無料トライアルにはほとんどのサービスが対応しているため、使い勝手や機能、レスポンスなどについて、事前にしっかりと確認しておきたい。

 また、国内事業者と海外事業者でもサービスの内容や傾向は異なり、ユーザー側でもおのおのに「安心して使える」「先進的な機能をいち早く利用できる」といったイメージを持っているかもしれない。一概にはそうともいえないケースも多々あり、必ずしもどちらが優れているわけではないが、サポート体制やデータセンターの所在地などにも関係してくるという点では留意すべきだ。日本語による手厚いサポートを求める企業もあるだろうし、海外拠点も含めて導入する場合には基本的なサポートでいいから多言語で対応してほしいと考えるかもしれない。また、万が一、保管していたオンラインストレージ上のデータが消失した場合、適用される法律や情報保護などを考慮して国内事業者が最善という考え方もあれば、コストパフォーマンスやリスク分散などの観点で、海外事業者を選ぶというケースもありえるだろう。

 また、ファイルのウイルスチェック、ファイル保存や通信経路の暗号化などは、法人向けオンラインストレージでは大部分のサービスが備えているものの、より高度なセキュリティ機能については対応状況が異なる。企業の重要な情報、業務に不可欠なデータなども預けることになるため、セキュリティはもちろん、可用性なども含めて、自社の環境やポリシーに見合っているかという観点で吟味すべきだ。


オンラインストレージのシステム要件、他製品との連携方法


 オンラインストレージは、基本的にはクラウドサービスとして利用できるため、システム管理者がシステムの構築や運用などを行う必要はなく、ユーザー管理などの最低限の管理を行うだけで済む。また、ユーザーはWebブラウザやアプリからサービスにアクセスすることになるが、直観的に利用できるサービスが多い。また、既存のファイルサーバと同じ使い勝手を求める場合には、Windowsのネットワークドライブとして使えるサービスを選ぶこともできる。

 さらに、オンラインストレージを他のさまざまなツールやシステムと連携させて業務効率化を図ることも可能だ。特にチーム単位でのプロジェクトやタスクの進捗管理が可能なプロジェクト管理ツールとの連係は多く、プロジェクト管理機能を内蔵したオンラインストレージもある。個々のプロジェクト/タスクにオンラインストレージ上のファイルなどをひも付けることで、必要な情報を一元的に管理できるというわけだ。

 また、CRMやSFAとの連携にも適しており、営業活動に必要な資料をオンラインストレージへ保存して他の社員と効率的に資料を共有したり、顧客情報に映像や動画などのリッチメディアをリンクさせたりといった使い方ができる。

 社内SNSなどのコミュニケーションツールとの相性もよく、アップロードされたファイルをオンラインストレージへ直接保存したり、オンラインストレージ上のファイルを共有しながらチャットでやりとりしたりすることで、コラボレーションに役立てられる。

 その他、オンラインストレージと連携が可能な複合機/スキャナーなどもあり、PCなどを介すことなく、スキャンしたデータ、あるいはFAXが受信したデータを文書ファイルとして直接アップロード/ダウンロードできるようになっている。これにより、社内はもちろん、社外からも容易に閲覧できる他、OCR処理機能を併用すれば、検索も簡単に行えるようになるというわけだ。