投稿 WAFとは?サイバー攻撃を防ぐ仕組みやメリットをわかりやすく解説 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>近年、SQLインジェクションやXSS等の攻撃増加に伴い、多くの企業がWAFを導入する一方、設定や運用には専門知識が必要であり、誤った設定をすると正規の通信までブロックしてしまうリスクがあります。
本記事では、WAFの基本的な仕組みや種類、メリット・デメリット、選定時のポイントまで徹底解説していきます。
この記事を読むことで、自社に最適なWAFを選定するための知識が身につくため、セキュリティ対策を強化したい企業担当者には必見の内容です!
WAF(Web Application Firewall)とは、Webアプリケーションを保護するためのファイアウォールのことです。
一般的なファイアウォールはネットワークレベルでの通信を制御しますが、WAFはWebアプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃(SQLインジェクションやXSSなど)を防ぐことに特化しています。
具体的には、HTTP/HTTPS通信を解析し、シグネチャ(不正な通信、不正な攻撃パターンをまとめた定義ファイル)とのマッチングを実行。不正なリクエストを検知してブロックすることで、Webアプリケーションをサイバー攻撃から保護します。
WAFとファイアウォールの最大の違いは防御する対象です。ファイアウォールはネットワーク層の通信を制御し、不正アクセスを遮断します。
例えば、ファイアウォールは特定のIPアドレスやポートをブロックできますが、攻撃コードを含むリクエストの内容までは検知しません。そのため、許可された通信経路を通じたWebアプリケーションへの攻撃は防げない場合があります。
WAFは、HTTP/HTTPS通信を詳細に分析し、不正なリクエストを検知してブロックします。そのため、ファイアウォールとWAFを組み合わせることで、より強固なWebセキュリティを実現可能です。
WAFとIPS/IDSの最大の違いは解析対象にあります。IPS/IDSがネットワーク全体の通信を監視するのに対し、WAFはWebアプリケーションの通信内容に特化して解析するのが特徴です。
例えば、IPS/IDSはパケットのヘッダー情報や既知の攻撃パターンをもとに異常を検知します。しかし、Webアプリケーションの特定の脆弱性を狙った攻撃には対応が難しいケースもあります。
そのため、WAFとIPS/IDSを組み合わせることで、アプリケーション層とネットワーク層の両方を防御でき、より強固な多層防御のセキュリティ環境を構築できるでしょう。
Webアプリケーションは、SQLインジェクションやXSSといったアプリケーション層の脆弱性を狙った攻撃に対して弱い側面が見受けられます。
これらの攻撃は、従来のネットワークセキュリティ対策では検知・防御が困難です。そのため、Webアプリケーションに特化したWAFを導入することで、脆弱性を悪用する攻撃の遮断が期待できます。
例えば、WAFはHTTPリクエストを解析し、不審なパターンを自動検知することで、アプリケーションの脆弱性が修正される前でも攻撃のリスクを軽減できます。
近年のサイバー攻撃はより巧妙化し、従来のセキュリティ対策では防ぎきれないケースが増えています。
標的型攻撃やゼロデイ攻撃、AIを活用した自動化攻撃など、新たな手法が次々と登場しており、従来のファイアウォールやIPS/IDSでは検知が困難です。
WAFは、リアルタイムでの脅威情報更新と最新の攻撃パターンへの対応に加え、AIや機械学習を活用した高度なWAFを導入することで、未知の攻撃に対する耐性を強化できます。
企業がWebアプリケーションを運用する上で、個人情報保護やデータ管理に関する法規制への対応は不可欠です。
WAFを導入することで、Webアプリケーションに対する攻撃を未然に防ぎ、法規制に準拠したセキュリティ基準を満たせます。
特に、クレジットカード情報を取り扱う事業者は、PCI DSS(クレジットカード業界のセキュリティ基準)への準拠が求められており、WAFの導入は必須の対策とされています。
ブラックリスト方式とは、既知の攻撃パターンや悪意のあるIPアドレスをブロックする方式です。あらかじめ登録された攻撃のシグネチャを元に不正なリクエストを検出し、Webサーバへのアクセスを防御します。
この方式のメリットは、既知の攻撃を即座に遮断できる点です。例えば、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などの一般的な攻撃手法に対して、定義済みのルールに基づき自動的に防御できます。
一方、デメリットとして新たな攻撃手法への対応が難しい点が挙げられます。未知の攻撃パターンやカスタマイズされた攻撃には対応できず、定期的なルール更新が不可欠です。
ホワイトリスト方式とは、許可されたリクエストのみを通過させる方式です。正常なアクセスのパターンを事前に定義し、それ以外のリクエストはすべて遮断します。
この方式のメリットは、未知の攻撃に対しても高い防御性能を持つ点です。許可されたリクエスト以外は排除されるため、ゼロデイ攻撃(未知の脆弱性を狙った攻撃)にも対応できます。
一方で、デメリットは導入や運用に手間がかかる点です。通常の業務に必要なアクセスパターンを詳細に定義することが求められ、新しい機能やサービスを追加する際には、都度ルール変更が必須となります。
SQLインジェクションは、アプリケーションの脆弱性を悪用し、不正なSQLクエリを実行させる攻撃手法です。
WAFは、入力値のフィルタリングや不正なクエリパターンの検出により、SQLインジェクションを防御します。
SQLインジェクション対策としては、プリペアドステートメントの使用や入力値のバリデーションも重要です。特に、サーバーサイドでの適切なエスケープ処理や、ユーザー入力値のホワイトリスト化は有効な対策となります。
クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、悪意のあるスクリプトをウェブページに埋め込み、利用者のブラウザ上で実行させる攻撃手法です。
WAFは、スクリプトタグ(<script>)やイベントハンドラ(onload, onclick)を含む不正な入力を検出し、ブロックすることでXSS攻撃を防御します。
XSS対策としては、サーバー側での適切なエスケープ処理や、Content Security Policy(CSP)の設定が重要です。特に、ユーザーが入力できるデータを制限し、信頼できないデータの出力時にはエンコード処理を行うことが効果的です。
クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)とは、被害者の認証情報を悪用し、不正なリクエストを送信させる攻撃手法です。
WAFは、リファラーチェックや異常なリクエストパターンの分析を行い、不正なCSRF攻撃を防御します。また、CSRFトークンの有無を確認する機能を備えたWAFもあり、正規のリクエストと攻撃リクエストを区別することが可能です。
CSRF対策としては、トークンベースの認証(CSRFトークン)やSameSite属性を活用したCookie制限が有効です。特に、重要な操作を行うフォームには、ワンタイムトークンを付与し、外部からの不正なリクエストを防ぐことが推奨されます。
ディレクトリトラバーサルとは、サーバー上の機密ファイルに不正アクセスするための攻撃手法です。
WAFは、不正なパス操作を検出し、攻撃をブロックすることでディレクトリトラバーサルを防御します。
ディレクトリトラバーサル対策としては、アプリケーション側での入力値の正規化やアクセス制御の適用が重要です。特に、ユーザー入力を直接ファイルパスとして使用しないようにすることや、サーバーの適切な権限設定を行うことが推奨されます。
DoS攻撃は、大量のリクエストを送信することでサーバーのリソースを圧迫し、正常なユーザーのアクセスを妨げる手法です。
WAFは、異常なトラフィックの検知やレートリミット機能を活用し、DoS攻撃の影響を最小限に抑えます。さらに、IPアドレスのブラックリスト化やボット対策機能を組み合わせることで、自動化された攻撃を効果的に防御できます。
リモートコード実行(RCE)は、攻撃者がサーバー上で任意のコードを実行し、不正操作を行う危険な攻撃手法です。WAFは、不正なコードパターンの検出や入力データのフィルタリングを行い、脆弱性を悪用した攻撃を未然に防ぎます。
オンプレミス型WAFは、自社のデータセンターやサーバーに設置して運用するWAFです。
専用のハードウェアやソフトウェアを導入し、企業のネットワーク環境に応じた高度なセキュリティ設定が可能です。
クラウド型WAFは、インターネット経由で提供されるWAFサービスです。
導入が容易で、迅速にウェブアプリケーションを保護できるため、近年多くの企業が採用しています。
パブリッククラウド提供のWAFは、AWSやAzure、Google Cloudなどのクラウドサービスプロバイダーが提供するWAFです。
クラウド環境に最適化されており、既存のクラウドサービスと連携しやすいのがメリットになります。
WAFのメリットの1つ目としては「サイバー攻撃の耐性が強化される」というものが挙げられます。
Webアプリケーションは、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)など、多岐にわたるサイバー攻撃の標的となりやすく、一般的なファイアウォールだけでは防御が困難です。
特に、ECサイトや金融サービスのように個人情報を扱うWebアプリケーションでは、情報漏洩を狙った攻撃が後を絶ちません。WAFを導入することで、これらの攻撃をリアルタイムに検出し、自動的に遮断することが可能になります。
WAFのメリットの2つ目としては「DDoS攻撃への耐性を向上できる」というものが挙げられます。
DDoS(分散型サービス拒否)攻撃は、大量のリクエストを送りつけることでWebサイトをダウンさせる手法ですが、WAFを活用することでその影響を最小限に抑えられます。
例えば、異常なトラフィックパターンを自動で検知し、特定のIPアドレスやリクエストをブロックすることで、不正なアクセスを抑制できます。さらに、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)と組み合わせたクラウド型WAFを導入することで、DDoS攻撃のトラフィックを分散し、サーバーの負荷を軽減することが可能です。
WAFのメリットの3つ目としては「システムの脆弱性を補完できる」というものが挙げられます。
Webアプリケーションは、未知のゼロデイ攻撃や、修正が追い付かない脆弱性を抱えるリスクがありますが、WAFはパッチが適用されるまでの間、強力な保護層として機能します。
例えば、WAFはシグネチャベースの検知だけでなく、AIや振る舞い分析を活用した未知の攻撃防御も可能です。これにより、迅速なパッチ適用が困難な状況でも、セキュリティリスクを最小限に抑え、システムを安全に保てます。
WAFのデメリットの1つ目としては「初期導入や運用にはコストが発生する」というものが挙げられます。
WAFの導入には、初期費用や月額料金がかかるため、特に中小企業にとっては負担が大きくなる可能性があります。
解決策としては、無料トライアルがあるクラウド型WAFの利用を検討することや、企業規模に応じた料金プランを選択することが有効です。
WAFのデメリットの2つ目としては「誤検知による業務への影響が発生する」というものが挙げられます。
過剰なセキュリティ設定は、正常なリクエストを誤って遮断し、業務システムの稼働を妨げる可能性があります。
解決策としては、ログを定期的に分析し、誤検知が発生しやすいルールを適宜チューニングすることが重要です。
WAFのデメリットの3つ目としては「高度な設定には専門知識が必要になる」というものが挙げられます。
オンプレミス型WAFでは、最適なセキュリティポリシーの設定から継続的な運用に至るまで、専門的なIT知識を有する担当者の配置が必要になります。
解決策としては、運用管理が容易なマネージド型WAFの導入や、外部のセキュリティ専門家によるサポートサービスの利用が有効です。
WAFを選ぶ際のポイントの1つ目は「導入形態(クラウド型/オンプレミス型)を確認する」ことです。
クラウド型は導入・運用が容易なためセキュリティ担当者不在の企業に、オンプレミス型は高度なカスタマイズ性で高度なセキュリティを求める企業に適しています。
それぞれのメリットを比較し、自社のニーズに合ったWAFを選びましょう。
WAFを選ぶ際のポイントの2つ目は「防御性能や対応可能な攻撃の種類を確認する」ことです。
Webサイトは日々さまざまなサイバー攻撃の標的になっており、SQLインジェクション・クロスサイトスクリプティング(XSS)・DDoS攻撃など、さまざまな脅威に対する防御機能が求められます。
また、AIや機械学習を活用するWAFは、未知の攻撃にも自動で対応しセキュリティを強化します。そのため、自社のセキュリティ要件に応じて、防御可能な攻撃を事前に確認し、最適なWAFを選定しましょう。
WAFを選ぶ際のポイントの3つ目は「運用のしやすさや管理の機能を確認する」ことです。
WAFの運用には設定変更・ログ監視・ポリシー更新などの作業が必要となるため、管理のしやすさは重要です。特に、直感的に操作できる管理画面や、設定の自動更新機能があるかどうかを確認しましょう。
クラウド型WAFはシンプルな管理画面で運用負担が少ないのに対し、オンプレミス型は細かい設定が可能ですが専門知識が必要です。自社の運用体制を考慮し、選定することが重要になります。
本記事では、WAFの概要をわかりやすく解説し、種類や導入によるメリット・デメリットについて徹底解説しました。
近年、サイバー攻撃の高度化が進む中、企業にとってWAFの導入は欠かせないセキュリティ対策となっています。特に、クラウド型WAFやAIを活用した次世代型ソリューションの台頭により、今後も市場の成長が見込まれています。
今後もITreviewでは、WAFサービスのレビュー収集に加えて、新しいWAFサービスも続々と掲載予定となっております。掲載をご希望のベンダー様は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
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]]>投稿 乗っ取りや不正アクセスの対策に!WAFでできるセキュリティ対策 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>この記事では、WAFというセキュリティツールについて解説します。どのような機能を持ち、サイバー攻撃をどう防ぐのか、Webサイト運営者なら誰もが導入すべきWAFについて、この機会に知っておきましょう。
「ファイアウォール」というセキュリティ対策をご存知の方は多いでしょう。インターネット黎明期から存在する古典的なセキュリティ対策であり、WindowsやMacなどのパソコンにも標準搭載しているので、ビジネスパーソンなら誰もがその存在は知っていることでしょう。
WAFとは、ファイアウォールの一種です。ただし一般的なファイアウォールがネットワークを通じたパソコンへのサイバー攻撃を防ぐのに対し、WAFはWebサイトに対するさまざまな脅威に対応しています。
また、厳密にいえば「WebサーバーやWebアプリケーションに対するセキュリティ対策」であり、後述する仕組みによってWebサイトを保護できます。
WAFは一般的に「シグネチャベースのセキュリティ対策」を実施しています。シグネチャというのは、WAFを提供するセキュリティベンダーが管理している、攻撃パターンをまとめたファイルのようなものです。
WAFを設置しているWebサイトでは、Webサイバーに対するアクセスはWAF経由で実行されます。WAFは1つひとつのアクセスをチェックし、それがシグネチャに該当するか否かを精査しているのです。
これにより、広く知られているサイバー攻撃はもちろん、セキュリティベンダーが把握している最新のサイバー攻撃にも対応できます。
なお、こうしたシグネチャベースのセキュリティ対策は「ブラックリスト方式」と呼ばれています。それに対し、WAFで許可したアクセスだけを通過させるのが「ホワイトリスト方式」のセキュリティ対策です。
昨今のWAFはブラックリスト方式とホワイトリスト方式、両方のセキュリティ対策を備えているものが多く、Webサイトの運用目的などによって適宜使用するのがポイントになっています。
WAFにはWebサイトへの不正アクセスや情報漏洩を防ぐためにさまざまな機能が搭載されています。では、主な機能を確認していきましょう。
シグネチャ更新機能 | セキュリティベンダーが提供するシグネチャファイルを定期的に更新するための機能 |
ソフトウェア更新機能 | WAFそのものの脆弱性をなくすためにソフトウェアを更新する機能 |
アドレス指定機能 | 特定のURLやIPアドレスを指定し、アクセスを排除または許可する機能 |
モニタリング機能 | 不正アクセスを検知した際に、当該アクセスを記録する機能 |
レポート機能 | Webサイトに対するサイバー攻撃の件数や種類などをレポートとして出力する機能 |
SSL暗号化通信機能 | Webサイトのセキュリティを強化するために通信を暗号化する機能 |
上記のような機能を使い、WAFではさまざまなサイバー攻撃を防止できます。
<WAFが対応しているサイバー攻撃>
このように、Webサイトに対するさまざまなサイバー攻撃は、WAFで防ぐことができます。
WAF導入を検討すべき企業とは、次のような特徴に該当する企業です。
これらの特徴に1つでも該当する場合は、WAF導入を検討しましょう。
Webサイトに対するサイバー攻撃は想像以上に多いものです。JPCERTコーディネーションセンターが四半期ごとに発表しているレポートによると、2022年1~3月の四半期に発生した「Webサイト改ざん件数」は、約1.7倍も増加しています。
出典:JPCERT/CC インシデント報告対応レポート 2022年1月1日~2022年3月31日、および2021年1月1日~2022年3月31日
Webサイトに対する情報漏洩の脅威は、日常的に潜んでいるものと考えるのが妥当です。また、セキュリティ対策が比較的甘い中小企業のWebサイトに侵入し、そこから取引先の中堅・大企業のシステムに侵入するといったサイバー攻撃(サプライチェーン攻撃)も過去に発生しています。
Webサイトに対するセキュリティが完了してない企業は、この機会にWAF導入をぜひご検討ください。
WAF導入により得られるのはWebサイトのセキュリティ対策だけではなく、「Webサイト運営における安心感」というメリットもあります。手間のかかるセキュリティ対策に対して、ゼロから構築する必要がないため、新しいサイトやビジネスを立ち上げる際にも同じように導入することができるはずです。
まずは、自社のWebサイトセキュリティの現状と、サイバー攻撃について知るところから始めてみてください。
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]]>投稿 WAFとファイアウォールの違いは?対策できる攻撃や防御の対象を確認 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>そんなファイアウォールとWAFですが、2つの違いについて理解しているでしょうか。違いが分からない方や2つの違いについて理解が曖昧な方も多いでしょう。そこで、本記事では、ファイアウォールとWAFの違いについて解説するとともに、専用ツールを導入する3つのメリットについてもご紹介します。
ファイアウォールとWAFは、どちらもセキュリティを向上させる機能であることは同じです。2つの機能の大きな違いは、「防御する対象」と「防御できる攻撃の種類」です。
ファイアウォールの防御対象は、ネットワーク層です。ネットワーク層は、インターネット層と呼ばれることもあり、第3層に位置します。IPアドレスの割り当てや外部とのネットワーク通信を担う役割があります。ファイアウォールとは、日本語で「防火壁」と呼ばれており、その名が表すように外部と内部の間に入り、外部ネットワークの攻撃から内部ネットワークを守る役割を果たします。
一方、WAFの防御対象は、アプリケーション層です。アプリケーション層は、第7層に位置しており、ユーザーが利用するアプリケーションの通信に関することが設定されています。具体的に、アプリケーション層は、ユーザーとコンピュータをつなぐ役割を担っており、「HTTP」や「SMPS」といったプロトコルを提供しています。アプリケーション層のおかげで私たちは普段、Webサイトの閲覧やメールの送受信が可能です。WAFの正式名称は、「Web Application Firewall」であり、その名の通りWebアプリケーションを外部の脅威から守るための機能です。
ファイアウォールは、外部ネットワークからの不正アクセスや攻撃を防御可能です。通常ファイアウォールは、外部ネットワークと内部ネットワークの間に設置されます。そのため、外部からの不審なアクセスを検知した際には、その通信をブロックし、ユーザーに不信なアクセスを受信したことを伝えます。
一方、WAFは、Webアプリケーションを攻撃する外部脅威を防御可能です。具体的にWAFで防御できる攻撃には、「クロスサイトスプリング攻撃」「SQLインジェクション攻撃」「DDoD攻撃」「辞書攻撃」「バッファオーバーフロー攻撃」などがあります。どの攻撃もアプリケーションの脆弱性を狙った、データの改ざんや不正アクセスを目的とした攻撃です。
このように、ファイアウォールとWAFは、防御対象や防御できる攻撃の種類に違いがあるため、どちらか1機能を導入するだけでは不十分と言えるでしょう。
警察庁が発表したデータによると、令和3年に発生したサーバー犯罪は12,209件でした。前年の令和2年の発生率が9,875件であったことから、ここ1年で2,000件以上サイバー犯罪が増加したことが分かります。
参考:令和3年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁
サイバー攻撃には、ランサムウェアやマルウェア感染、SQLインジェクションと多種多様な攻撃が存在しますが、WAFツールなどの専用ツールを導入することで、攻撃を防御できます。インターネットが急速に発達している現代において、今後益々サーバー攻撃の種類が多様化し、被害件数も増加していくことが予想されます。そのため、早めの専用ツール導入をオススメします。
サイバー攻撃やセキュリティ攻撃の被害を最小限に抑えるためには、不正アクセスや攻撃をいち早く発見することが重要です。ファイアウォールシステムやWAFツールには、24時間365日システムを監視し、不審なアクセスを検知した際のアラート機能があるため、外部からの脅威に迅速な対応を可能にします。
自社のWebサイトやサービスがサイバー攻撃を受け、顧客の個人情報が流出した場合、被害の規模が大きく、大きな損失につながってしまいます。そうならないためにも、事前に専用ツールを導入して、対策しましょう。
専用のツールを導入したいと考えている企業でも、企業によって運営しているサイトの規模感も違えば、専用ツールに求める性能も異なるでしょう。近年、様々な種類の専用ツールが開発されており、実に多種多様です。
具体的にWAFツールには、「クラウド型」「アプライアンス型」「ソフトウェア型」の3種類があり、予算が限られている中小企業でも低コストで専用ツールを導入できます。ツールを導入する理由や条件を明確にして、自社に合ったものを選びましょう。
ファイアウォールとWAFの違いと専用ツールを導入するメリットについて理解できた方は、複数のツールを比較してみましょう。複数ツールを比較することで、それぞれのツールの特徴やメリットをより詳しく理解でき、自社に最適なツールを探し出すことができるでしょう。
WAFツールを比較する際は、「ITreveiw Grid」がオススメです。「ITreveiw Grid」は、複数のWAFツールをマップで比較可能なため、視覚的にツールの違いを理解できます
投稿 WAFとファイアウォールの違いは?対策できる攻撃や防御の対象を確認 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 WAFで防げる攻撃をおさらい!目的別WAFツール6選 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>出典:上場企業の個人情報漏えい・紛失事故は、調査開始以来最多の137件 574万人分(2021年)|東京商工リサーチ
アプリケーションを情報漏洩から守るためには、WAFツールが欠かせません。しかし、自社に合ったWAFツールを選ばないと、アプリケーションを守れないでしょう。そこで本記事では、情報漏洩対策に使えるWAFツールを6つご紹介します。
アプリケーションを脅威から守ってくれるWAFツールといえども、防げる攻撃と防げない攻撃があります。ここでは、WAFツールで防げる攻撃を紹介します。
SQLインジェクション攻撃とは、データベースを操作するために構成されたSQLの脆弱性を利用し、データを削除したり改ざんしたりする攻撃です。WAFツールは、SQLインジェクション攻撃のようなアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃を防ぐのにうってつけです。
多くの人は、複数のサイトでログインIDとパスワードを使いまわしています。パスワードリスト攻撃とは、その性質を利用した攻撃で、ユーザーがサイトで使用しているログインIDとパスワードを入手し別サイトで不正ログインする攻撃です。パスワードリスト攻撃は、通常ログインと判別が難しいですが、WAFツールを使用すれば、パスワードリスト攻撃対策になります。
クロスサイトスプリング攻撃とは、攻撃対象のWebサイトに悪質なスクリプトを配置しておくことで、ユーザーの個人情報を盗み取る攻撃です。Webアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃のため、WAFツールが得意とする分野の攻撃です。
クラウド型のWAFツールには、機器などを購入する必要がない点から価格が安価で、スピーディーに導入できるといったメリットがあります。また、WAFツールのメンテナンスは運営側で行ってくれるため、利用者の負担が少ないのもクラウド型WAFツールの魅力です。クラウド型のWAFツールでおすすめの製品は以下の2つです。
攻撃遮断くんは、24時間365日Webアプリケーションを情報漏洩やサーバーダウン等から守ります。運用・保守に時間をかける必要がない点から多数の企業で利用されている実績があります。
cloudbric(クラウドブリック)は、様々なサイバー攻撃からWEBアプリケーションを守り、最短3プロセスで導入可能といった手軽さが人気のWAFツールです。日本国内だけで550社以上、7,180サイト以上で利用されている確かな実績もあります。
アプライアンス型のWAFツールは、専用の機械を自社に導入して独自に運用するため、柔軟にカスタマイズが可能といったメリットがあります。しかし、導入コストが高額なため、複数のWEBサーバーを運営している企業などにおすすめです。アプライアンス型のWAFツールでおすすめは、下記の2製品です。
FortiWebは、機械学習を活用して外部からの脅威を検知します。また、検知した不正アクセスは、ビジュアルレポートツールを活用して対処します。
Barracuda Web Application Firewallの特徴は、ブロックリストシステムにより、あらゆるサイバー攻撃からアプリケーションを保護してくれる点です。大手企業や金融機関、大学など幅広い業種への導入実績があります。
ソフトウェア型のWAFツールは、ソフトウェアをWebサーバーにダウンロードして利用します。柔軟なカスタマイズが可能であり、アプライアンス型と比較して利用コストが安いのが特徴です。ただし、Webサーバー1台ごとにソフトウェア型WAFツールを導入する必要があるため、サーバーの台数が多い企業では、利用コストが高くなってしまうため注意が必要です。ソフトウェア型のWAFツールでおすすめは、下記の2製品です。
SiteGuardは、国内で開発されたWAFツールで、業種・業界問わず100万サイト以上で利用されています。サーバー1台から導入が可能なので、大手企業にも中小企業にもおすすめです。
ソフトウェアWAFオペレーションサービスは、WEBアプリケーションへの攻撃を8割も防御できます。また、脆弱性が見つかった場合も約1カ月で対応可能と脆弱性に早急に対応できる点、WAFツールの導入期間が短く済む点からも人気があります。
WAFツールの種類についてある程度理解が深まったら、複数のWAFツールを比較してみましょう。比較することで、それぞれのWAFツールの特徴がより見えてきます。
WAFツールの比較には、「ITreveiw Grid」の利用がおすすめです。比較表を作成できるため、違いを視覚的に理解できます。また、レビューコメントにより、実際の利用者の声を参考にできるのも魅力です。複数のWAFツールを比較して、自社に合ったWAFツールを導入しましょう。
投稿 WAFで防げる攻撃をおさらい!目的別WAFツール6選 は ITreview Labo に最初に表示されました。
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