投稿 Windowsなら無料で使える?「サンドボックス」をピックアップ は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>なかでもコストの問題は、導入を検討する際の大きな壁として立ちはだかるため、サンドボックスの導入に踏み切れない原因となっています。今回は、有料・無料で使えるサンドボックスの特徴や各ツールを比較する際のポイントについて解説します。
サンドボックスの導入によって、組織のセキュリティ対策は大きく向上するものの、探知できない脅威もあるため、完璧な対策方法であるとは言えません。
また、サンドボックスは性能に優れる分、導入費用が他の対策方法に比べて高額になりやすいというデメリットもあります。セキュリティ予算が潤沢にある組織でしか、本格的な運用ができない点は見過ごせません。
高額な費用を支払って使えるサンドボックスには、そもそもどのような機能が備わっているのでしょうか。
ファイア・アイ株式会社が提供する「FireEye NX」は、サンドボックスの採用で多層的な防御を実現するための草分け的な製品です。
防御が困難な標的型攻撃や、検知困難なサイバー攻撃の予防が可能となっており、ネットワークへの侵入や機密情報の流出被害を最小限に抑えられます。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社の「SandBlast Agent for Browsers」は、実環境から隔離された安全なサンドボックス上でファイルを実行することにより脅威を検出します。
脅威を検出した場合はその場で隔離・排除ができるのはもちろん、ファイルを即時PDF化することにより、サンドボックスで検知できなかったコマンドが実行されることをあらかじめ回避します。
このように有償で使えるサンドボックス製品は、いずれも価格相応の高いパフォーマンスが期待できると言えます。
最近では無償で提供されているサンドボックス製品も登場しています。
Microsoftが2019年に実装したWindows向けサンドボックス機能「Windows サンドボックス」は、「Windows 10 Pro」または「Windows 10 Enterprise」のユーザーであれば誰でも無償で利用可能なサービスです。
仮想化ツールを別途用意したり、ハードディスクを用意したりする必要がないため、サンドボックスを利用したいタイミングですぐに運用を開始できるのが最大の特徴です。立ち上げるたびに初期化された状態で運用できるので、運用履歴が残ることもなければ、実環境に何らかの影響をおよぼす心配もありません。サンドボックス上で起こったことは全て破棄され、使い捨て感覚での運用を実現します。
一方で、Windows サンドボックス上で行われた実行内容が全て破棄されるということになるため、実行結果を保存したい場合には不向きです。それでもWindowsユーザーであれば無料で基本的なサンドボックスの機能を利用できるというのは、魅力的なメリットです。
現在Windows OSを使用していて、サンドボックスがどういうものか試してみたい、操作感を知りたいという場合は、同製品を試してみることをおすすめします。
有償・無償のどちらのサンドボックス製品も、一定のパフォーマンスが期待できるため、条件さえ合えば無償のもので問題ないと考える方も多いでしょう。
有償・無償のツール比較のポイントとして、以下の項目を確認しておくと、より確実なサンドボックス製品選びが実現します。
カスタマイズ性については、無償製品よりも有償のサンドボックス製品の方が優れているケースがあります。上記で紹介したWindowsサンドボックスは、利用のたびに設定を細かく行う必要があるため、何度も同じ環境を利用する際に手間が増えてしまいます。カスタマイズ対応製品であればこの点を考慮して導入できるので、ユーザビリティの面では優れています。
サンドボックスの運用に際しては、ある程度情報セキュリティに関する知見がなければ適切なリスク管理が難しいものです。有償の製品はその点も見越して、多くの機能を自動化するなど利用しやすいよう改善されています。初めて運用する人でも、利用しやすい製品開発が充実しています。
一方で、無償製品は最低限の機能を提供しており、利用に際してはユーザー側の知見が求められることもあります。
サンドボックス製品の利用が初めてで、その仕組みを理解したい、あるいは個人用のセキュリティ対策として利用したいという場合には、無償の製品でも問題はないでしょう。サンドボックスとしての機能を、正しく利用できれば十分に効果を発揮できます。
サンドボックスは魅力的なセキュリティツールですが、導入費用の問題などの弱点も存在します。確実なツール導入を進めるためには、サンドボックスの性質や製品ごとの違いを理解した上で、自社に必要な機能を有した製品を選ぶことが大切です。
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]]>投稿 意外とわからない「サンドボックス」とは?目的や仕組みを解説 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>本記事では、具体的な仕組みが分かりづらいサンドボックスについて、目的や活用方法をご紹介します。
サンドボックスとは、直訳すると「公園の砂場」を意味する言葉です。セキュリティ領域においては、プログラムの安全性を確認するための仮想環境を指しています。
普段の業務で使用しているコンピュータに直接新しいプログラムをインストールすると、そのプログラムが不具合や不正な動作を可能にするものであった場合、なす術なくシステムが乗っ取られてしまう可能性があります。
そこで一度サンドボックス上でプログラムを動作させ、不審な動きがないかを確かめた上で本番環境に移行することで、不審なプログラムが直接侵入することを回避できます。サンドボックス上は完全に隔離された環境であるため、本環境がマルウェア攻撃などの被害を受けることはありません。
サンドボックスを導入することで、新たなマルウェアの攻撃を高い確率でシャットアウトすることができます。
すでに本環境に侵入している不正プログラムを除去することはできませんが、これから新たに導入するプログラムに対しては、強力な予防効果を発揮し、サンドボックス上で水際対策を実現できます。
サンドボックスは、以下3つのステップを踏むことでユーザーのセキュリティ向上に努めます。
サンドボックス上に移された不明なプログラムは、まず安全性をチェックするべくファイルの確認を実行します。次にサンドボックス環境でファイルを展開し、不審な動きがないかをチェックします。
最後に、不審な動きを検知しなかった場合は実環境へ移行し、不審な動きを検知した場合にはプログラムの隔離・駆除を実行します。
サンドボックスを運用する主なメリットとしては、以下が挙げられます。
サンドボックスは未知の不正プログラムのパターンを分析して、駆除に向けた対処法を発見するきっかけをもたらします。
未知の攻撃の分析を有効活用できれば、近年流行している標的型攻撃と呼ばれるサイバー攻撃にも耐性を発揮し、攻撃の被害が甚大になるリスクを抑えられます。通常のアンチウイルスソフトだけでは既知のウイルスにしか対応ができないため、サンドボックスとの併用によって強力な相乗効果が期待できるでしょう。
また、セキュリティの強化が遅れる理由の1つに、導入負担が大きく、既存のシステムを刷新する負担が発生することが挙げられます。サンドボックスは後付けで気軽に導入できるので、現場への負担を抑えて事業を継続可能です。すぐに実装可能な汎用性も魅力です。
サンドボックスは優秀なセキュリティ対策と言えますが、導入に際しては懸念点もあります。例えば、次のような問題です。
サンドボックスは、あくまで仮想的な環境であるため、実環境とは仕様が異なります。近年は実環境と仮想環境を区別できる不正プログラムも登場しており、サンドボックスに検知されないよう、安全なプログラムになりすまそうとするケースが見られます。実環境に到達して初めて、悪意あるコマンドを実行するため、サンドボックスでこれらのマルウェアを回避することはできません。
また、サンドボックス環境は導入コストがそれなりに高額であるため、アンチウイルスソフトのように気軽に利用できないという問題も抱えています。リソースに余裕のある大企業であれば用意に導入できるかもしれませんが、個人や中小企業が気軽に導入できるものではない点に注意しましょう。
サンドボックスによる検証は、場合によっては長時間にわたってしまうこともあります。不正プログラムによっては検証中に作動してしまい、実環境に被害を与えるケースもあります。100%サンドボックス上で脅威を排除できるわけではない、ということは覚えておきましょう。
サンドボックスは、仮想環境を活用した優れたセキュリティ対策です。実環境への不正プログラムの侵入を防ぐだけでなく、これまでに遭遇したことのない脅威に対しても一定の効果を発揮します。
しかし、近年ではサイバー攻撃の複雑さが急速に高まっていることから、最新のマルウェアなどを全てサンドボックス上で防ぎ切るのは難しくなりつつあります。
導入に際してはサンドボックスの強みと弱みを理解した上で、サンドボックスの弱点を補える環境構築を目指すことが大切です。
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