CRMツールのコストを削減するには、利用状況の棚卸し・料金プランの見直し・クラウド型への移行・運用プロセスの見直し・重複ツールの統合・費用対効果の最大化から段階的に着手するのがおすすめです。

利用状況の棚卸し

CRMツールのコスト削減では、ツールの利用状況を把握することから始めましょう。

具体的には、以下の項目を見直し、無駄なコストがかかっていないかを確認します。

  • ライセンス利用料金
  • 運用保守コスト
  • 現在使用している機能
  • 不要な機能

CRMツールの運用では、当初想定していた機能を使わなくなったり、利用人数が減ったりする場合があります。最初に利用状況を棚卸しすることで、コストがかかっている部分を把握できます。

ライセンス・料金体系の見直し

CRMツールのコスト削減で最初に取り組みやすいのは、契約中のライセンス数や料金体系の見直しです。特に現在使われていないアカウントの整理は比較的すぐに実行でき、無駄な支出の削減につながります。

現在のアカウント状況を洗い出し、以下の不要なライセンスが残っていないかを確認しましょう。

  • 退職者アカウント
  • 異動者アカウント
  • 未使用アカウント

これらのアカウントが残っていると、不要なライセンス費用を支払い続ける必要があります。使用していなければ、コスト削減のためにも削除しましょう。

未使用アカウントの基準は企業によって異なりますが、例えば「過去30日〜90日間ログインがない」「主要機能をほとんど利用していない」「閲覧専用で十分なユーザーに有償ライセンスが付与されている」といった条件で判定できます。

これらを見直した上で無駄な費用が発生している場合は、料金プランへの変更を検討しましょう。

クラウド型への移行・インフラ削減

オンプレミス型CRMからクラウド型CRMツールへ移行すれば、運用コストの削減が期待できます。

導入形態 オンプレミス型 クラウド型
初期費用 自社でサーバーを構築するため高くなりやすい ベンダーの構築環境で利用を開始するため比較的抑えやすい
運用負荷 高い 比較的低い
保守責任 自社 ベンダー
向いているケース 独自要件や厳格なセキュリティ管理が必要な場合自社でツールを構築できるIT人材が確保できる場合カスタマイズ性を重視する場合 CRMツールを早く導入したい場合自社での運用負担を減らしたい場合ツール構築のためのIT人材を確保するのが難しい場合

クラウド型CRMは、ベンダー側がインフラを管理するため、自社でサーバーを構築する必要がありません。そのため、自社独自の環境に合わせてサーバーを構築するオンプレミス型よりもインフラ費用を抑えられる傾向があります。

運用プロセスの見直し

CRMツールの運用コストを抑えるには、運用プロセスの見直しも重要です。

具体的には、以下の取り組みを実施しましょう。

  • 業務フローの簡素化
  • 定型業務の自動化

例えば、顧客情報の入力を手作業で実施している場合、CRMツールの自動化機能を活用することで作業時間を短縮できます。短縮できる作業の例としては、定型メールの送信やレポートの自動作成、問い合わせ内容のフォーム入力、商談ステータスの更新などが挙げられます。

実際のITreviewの製品レビューでも、「以前は営業情報の引継ぎや状況共有に時間がかかったいたものの、CRMツールの利用によって社内共有・確認にかかる時間が体感で30%~40%削減した」との声が見られました。

また、業務フローを簡素化すれば、ツールの運用にかかる人件費の削減が期待できます。作業工程や承認プロセスを見直して手作業や重複作業を減らすことで、対応にかかる時間が短縮できるためです。

運用プロセス見直しによるコスト削減の効果は、1件当たりの入力時間や月間の作業時間、修正件数などを指標にすると測定しやすくなります。

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不要な外部連携ツールの整理

現在社内で使用中の外部連携ツールを洗い出し、不要なものがないかを整理しましょう。

実施すべきコスト削減策は、以下の通りです。

  • 現在利用しているツールがCRMツールで代替可能かどうかの確認
  • 重複している外部連携ツールの解約

CRMツールの顧客管理や営業管理、データ分析機能は、既存ツールの機能と重複している場合があります。似た機能のツールを複数契約していると、運用コストが増える原因になります。

外部連携ツールを整理する際は、機能の重複度・利用頻度・連携コスト・データの二重入力の有無、解約時の業務への影響の5点で評価するのがポイントです。CRM側で同等機能をカバーでき、かつ解約時の業務への影響が小さい場合は、統合や解約を検討してみてください。

費用対効果の最大化

CRMツールのコスト削減では、費用対効果(ROI)を意識した運用が重要です。

費用対効果を高める方法として、以下のような対策が挙げられます。

  • KPI(重要業績評価指標)の定期的な見直し
  • 顧客情報の入力・データ修正作業にかかる時間の短縮(人件費削減)

KPIとは、企業やチームが目標を達成するために設定する評価指標のことです。例えば、商談数や売上、成約率などをKPIとして設定することで、CRM活用の成果を把握しやすくなります。

設定したKPIは、導入コストや運用コストと照らし合わせて評価し、費用対効果が見合っているかを継続的に確認することが重要です。

また、顧客情報の入力やデータ修正にかかる時間を短縮すれば、運用コストを抑えられ、ツールの費用対効果の向上につながります。

コスト削減の優先順位

CRMツールのコスト削減を図る際は、以下の観点から着手すると不要なライセンスや機能などの無駄なコストを把握しやすくなります。

  1. 不要なライセンスがないかの確認

料金プランの見直しよりも即座に実行でき、コスト削減の効果が現れやすい

  1. 料金プランの見直し

ライセンスの整理後に適切なプランを選定することで、過剰な機能や料金の見直しを進めやすい

  1. ベンダーとの価格交渉(可能であれば)

契約条件や利用状況によっては、料金の見直しに応じてもらえる場合がある

  1. 既存ツールをCRMツールに統合できるかどうかの確認

機能が重複しているツールを統合することで、コストの一本化が図れる

  1. ベンダーの移行の検討

上記の1~4までの対策を行っても費用対効果が見合わない場合の最終手段として、改善余地のあるツールへ見直す

まず着手しやすいものとしては、不要なライセンス(未使用・異動者・退職者アカウント)が残っていないかの確認です。既に使用していないアカウントがあれば削除し、本当に必要な数のライセンス契約を結びましょう。

次に、現在のツール利用状況に合った料金プランへの変更を検討してみてください。導入当初は必要だった機能でも、運用を進めるに当たって不要になる場合があります。プランを見直すことで、不要な機能にかかる費用の削減が期待できます。

このとき、可能であればベンダーと価格交渉を行うと良いでしょう。価格交渉は一方的に値下げを求めるのではなく、双方にとって納得できる条件を見つけることが重要です。実際のツール利用率や不要なライセンス数、複数年契約などを条件に交渉すると、料金や契約条件の見直しに応じてもらえる可能性があります。

既存ツールとCRMツールの機能が重複している場合は、コスト削減の観点からCRMツールへの統合を検討しましょう。ツールを一本化することで、ライセンス費用の削減だけでなく、データ管理の負担や二重入力の手間を減らしやすくなります。

「CRMツールの効果が感じられない」「コストだけがかかっている」と感じた場合は、まずはツールの定着度の確認や料金プラン・運用ルールの見直しを図りましょう。それでも費用対効果が見合わない場合は、ベンダーの移行も選択肢の一つです。ベンダーの移行を検討しましょう。

CRMツールのコスト削減を図るなら機能やプランの見直しから始めよう

CRMツールのコスト削減を進める際、ベンダーとの契約を解消するのではなく、まずは未使用ライセンスの削除・料金プランの見直し・重複ツールの整理を検討しましょう。人件費を削減する場合、ツールを使った業務自動化によって改善を図れる可能性があります。

その上で費用対効果を定期的に確認し、必要に応じてクラウド型への移行やベンダーの見直しを行うと、継続的なコスト削減へとつながるでしょう。

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