デファクトスタンダードでふぁくとすたんだーど
概要
デファクトスタンダードとは、「事実上の標準」を意味する言葉で、「事実上」を意味するラテン語の「de facto」と、英語の「standard」とを組み合わせたものである。
公的な標準化団体からの認証ではなく、市場競争の結果、事実上業界の標準として認められるようになった製品や規格のことをいう。
特徴
市場競争によって1つの規格に基づいた製品が市場の大勢を占めるようになると、公的な認証がないにもかかわらず、事実上業界の標準として認められるようになるが、必ずしも技術的優位性のある規格がデファクトスタンダードとなるとは限らない。また、この規格を採用するメーカーやユーザーをいかに多く獲得するかにおいて、さらなる市場競争が繰り広げられる。
デファクトスタンダードに対して、JIS(日本産業規格)やISO(国際標準化機構)など、公的な標準化団体での合議により認証された規格を「デジュールスタンダード(De Jure Standard)」と呼ぶ。
利用されるシーン・解決できる課題
規格を採用するメーカーやユーザーをいかに多く獲得するかが鍵となるため、複数の企業が連携し、統一的な規格を策定する傾向もある。技術革新のスピードを標準化機関による認証や市場競争の結果を待っていては追いつけないという背景がある情報通信分野でその傾向が強まっている。