SIPしっぷ
・正式名称: Session Initiation Protocol
概要
SIP(Session Initiation Protocol)とは、TCP/IPネットワークにおいて、音声や動画をリアルタイムに交換するためのプロトコルであるH.323に代わる技術として1993年にIETF(Internet Engineering Task Force)によって標準化(RFC 2543)された通信プロトコルのこと。ネットワーク上の通信相手とのセッション(通信路)の生成や変更、切断などの制御を行う。SIPでは、接続後のデータのやり取りや制御は他のプロトコルにより対応している。
特徴
SIP利用者はSIP URI(Uniform Resource Identifier)という固有識別名を持ってそれぞれを区別する。SIPによる接続時、直接相手に接続するためには相手の所在地(IPアドレス)が必要となるため、利用者の識別情報とIPアドレスなどのネットワーク情報を対応づけるデータを管理し発信者と受信者の仲介を行うSIPサーバを利用して接続するのが一般的である。
SIPでの接続確立後は、RTP(Real-time Transport Protocol)を利用すれば音声データの通信ができる。IP電話はこれらのプロトコルを利用して相手先の識別や発呼、切断、音声のやりとりを実現している。
また、IP電話(音声のやりとり)以外にも、音声映像を利用したテレビ電話やテレビ会議、文字データを利用したチャットやインスタントメッセージなども、相手との発呼、接続の確立にSIPが利用されている。