ステルスマーケティングすてるすまーけてぃんぐ

・正式名称: stealth marketing

概要

ステルスマーケティング(stealth marketing)とは、企業などが自社製品やサービスの広告・宣伝を行う際、一般ユーザーを装い、SNSなどを使ってレビューや口コミ等で宣伝やサービスの評価を作り上げること。俗に「ステマ」と略されることがある。

特徴

ステルスマーケティングには大きく分けて2種類あり、1つ目は企業が一般ユーザーであることを偽い、従業員が口コミサイトにサクラとして高評価な書き込みを行ったり、第三者に依頼して一般ユーザーを偽ったブログを立ち上げ、自社製品やサービスに高評価を下す手法である。
2つ目は、著名人やSNSのインフルエンサーなどに有償で依頼し、広告であることを伏せて自社製品やサービスを高評価・宣伝してもらう手法がある。いずれの行為も「消費者を欺くモラルを欠いた行動」に該当する。

利用されるシーン・解決できる課題

本来、企業が消費者に向けて宣伝行為を行う場合は「広告」と明記する必要があるが、消費者は実際に利用したユーザーの情報(口コミ)を重視する傾向が強い。しかし、消費者のニーズをすべて満たすコンテンツを作り上げることはほぼ不可能に近く、高評価の口コミを集めるのは難しいのが現状である。場合によっては、低評価が下されたことによる売上減が起こり得る可能性も0ではない。

EU諸国や米国のように明確に違法行為として罰せられる国と違い、日本国内ではステルスマーケティング自体に法的な罰則は存在しない。そのため、過去に発覚した事例では企業の信頼の失墜や炎上、裁判にまで発展したケースがあるにもかかわらず、ステルスマーケティングは未だ横行しているのが現状である。
ただし、企業が消費者を欺くという非常にハイリスクなマーケティング手法であることに変わりはない。