Tier1てぃあわん
・正式名称:Tier1 Provider
概要
Tier1(Tier1 Provider)とは、階層構造における第1層(最上位階層)の意味で、情報通信業界ではTier1プロバイダを指し、インターネット上のすべての経路情報(フルルート)を持つ最大手のインターネット接続事業者(プロバイダ)のこと。日本の事業者ではNTTコミュニケーションズが該当する。
特徴
インターネットは、プロバイダをはじめ、企業や官公庁、教育・研究機関などのネットワークが階層的に繋がって構成されている。インターネットに接続する世界中の端末・機器が相互に通信できるのは、経路情報をプロバイダが持っているためであり、送信された情報はこの経路情報を使って送信先に到達する。Tier1プロバイダは、末端までの経路情報のすべてを持っているプロバイダで、下位のプロバイダの経路情報を集約しながら、他の世界中のTier1プロバイダと相互接続することで、各端末・機器の接続性が確保される。Tier1プロバイダ以外のプロバイダは、上位のプロバイダに経路情報料金を支払って接続の仲介を受けている。
利用されるシーン・解決できる課題
インターネットを構成している個々のネットワークは複雑に繋がりあっており、ネットワークによって通信容量や混雑度合などは様々である。その中で利用者が快適に通信できるよう、Tier1プロバイダが全体の経路情報を把握し、大量の通信を担うことによって全体としての効率的なインターネットによる通信が実現されている。