【2025年】ブレードサーバのおすすめ10製品(全12製品)を徹底比較!満足度や機能での絞り込みも
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ブレードサーバの基礎知識
ブレードサーバとは、薄型で高密度な筐体に収まったサーバユニットのことです。1つのシャーシ(筐体)に複数のブレード(サーバユニット)を収容し、共通の電源や冷却装置、ネットワーク機能を共有することで、設置スペースや電力消費の効率化を実現します。
高密度・省スペース設計が最大の利点であり、データセンターや大規模な業務処理が必要な環境で重宝されています。ブレードサーバは仮想化やクラウド構築などにも適しており、金融、通信、研究開発など、ミッションクリティカルな業務における基盤インフラとしても活用されています。
- ブレードサーバの比較ポイント
- ①:対応可能な拡張性で比較する
- ②:冷却・電力効率で比較する
- ③:導入・運用コストで比較する
- ④:管理ツールや自動化機能で比較する
- ⑤:サポート体制や保守性で比較する
- ブレードサーバの選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
- ブレードサーバの価格・料金相場
- 高性能型のブレードサーバ価格帯
- 中〜小規模向けの価格帯
- ブレードサーバの導入メリット
- 高密度実装による省スペース化
- 消費電力・冷却の最適化
- 一元管理と運用効率の向上
- ブレードサーバの導入デメリット
- 初期コストが高額になる
- 専用シャーシやベンダーロックインの懸念
- 熱密度が高く冷却対策が必須
- ブレードサーバの導入で注意すべきポイント
- 電力・熱管理の事前設計
- 将来的な拡張計画の策定
- シャーシ更新時の互換性確認
- ブレードサーバの最新トレンド
- ハイブリッドクラウドとの連携強化
- 冷却技術の革新(液冷・浸漬冷却)
- AI/高速演算向けブレードの進化
- オープンインフラとの統合拡大
- セキュリティ機能の強化
- ブレードサーバの機能一覧
- 基本機能
ブレードサーバの比較ポイント
ブレードサーバの比較ポイント
- ①:対応可能な拡張性で比較する
- ②:冷却・電力効率で比較する
- ③:導入・運用コストで比較する
- ④:管理ツールや自動化機能で比較する
- ⑤:サポート体制や保守性で比較する
①:対応可能な拡張性で比較する
ブレードサーバの比較ポイントの1つ目としては「対応可能な拡張性で比較する」というものが挙げられます。システムの将来的な成長に柔軟に対応できるかどうかは重要な判断基準です。
拡張性が乏しいモデルを選定してしまうと、処理性能や記憶容量が早期に限界を迎え、追加投資や大規模なリプレイスが必要になるリスクがあります。逆に、高拡張性を備えた製品は、CPU・メモリ・ストレージ・I/Oモジュールの追加が容易で、継続的にパフォーマンスを維持できます。
②:冷却・電力効率で比較する
ブレードサーバの比較ポイントの2つ目としては「冷却・電力効率で比較する」というものが挙げられます。高密度実装が可能なブレードサーバでは、熱の制御と消費電力の最適化が欠かせません。
冷却効率の悪い製品を導入すると、サーバ内部の温度が上昇し、故障率の増加や性能低下の要因になります。最新のモデルでは、エアフローの最適化やシャーシ単位での電力制御により、熱・電力ともに優れた管理性能を発揮します。
③:導入・運用コストで比較する
ブレードサーバの比較ポイントの3つ目としては「導入・運用コストで比較する」というものが挙げられます。初期費用だけでなく、電力、冷却、保守にかかるランニングコストも含めて総合的に判断する必要があります。
筐体やインフラ部分を共有できるブレードサーバは、ラックマウント型サーバと比較して長期的なコストパフォーマンスに優れる場合がありますが、初期投資は高くなりがちです。総所有コスト(TCO)を意識し、コスト効率の良い設計かを確認しましょう。
④:管理ツールや自動化機能で比較する
ブレードサーバの比較ポイントの4つ目としては「管理ツールや自動化機能で比較する」というものが挙げられます。複数台のブレードを一元管理できるツールの有無は、運用効率に大きな影響を与えます。
特に、遠隔操作や状態監視、ファームウェア更新の自動化に対応した製品は、運用の負担軽減や人為的ミスの防止に有効です。代表的なツールにはHPEのiLO、LenovoのXClarityなどがあります。
⑤:サポート体制や保守性で比較する
ブレードサーバの比較ポイントの5つ目としては「サポート体制や保守性で比較する」というものが挙げられます。ダウンタイムが許されない環境においては、迅速な障害対応や保守性の高さが極めて重要です。
オンサイト保守や24時間対応のコールセンター体制が整っているベンダーを選ぶことで、トラブル時の業務影響を最小限に抑えることができます。また、ホットスワップ対応のブレードは稼働中でも交換が可能で、可用性の確保にも有効です。
ブレードサーバの選び方
ブレードサーバの選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
①:自社の解決したい課題を整理する
ブレードサーバの選び方の1つ目のステップとしては「自社の解決したい課題を整理する」というものが挙げられます。システム導入の目的を明確にすることが、最適な選定への第一歩です。
例えば、サーバ台数の削減やスペース不足の解消を目的とするのか、あるいは、仮想化やクラウド環境の構築を視野に入れたリプレイスなのかによって、必要となる性能・仕様は大きく異なります。目的が不明確なまま製品を選定すると、過剰スペックや不足による追加投資につながるリスクがあります。
②:必要な機能や選定基準を定義する
ブレードサーバの選び方の2つ目のステップとしては「必要な機能や選定基準を定義する」というものが挙げられます。性能要件やI/Oポート数、冗長構成の可否などを具体的に洗い出すことが重要です。
例えば、メモリ搭載量を重視するワークロードでは、メモリスロット数や最大容量に注目すべきですし、高可用性が求められるシステムでは、ホットスワップ対応や冗長化設計が求められます。必要機能をリスト化し、製品比較の際の明確な判断基準を持つことが、選定の失敗を防ぐ鍵となります。
③:定義した機能から製品を絞り込む
ブレードサーバの選び方の3つ目のステップとしては「定義した機能から製品を絞り込む」というものが挙げられます。市場には多種多様なブレードサーバが存在するため、候補の絞り込みが欠かせません。
例えば、冗長電源対応かつNVMe対応の製品に限定する、1シャーシあたり8枚以上のブレードが搭載できる製品に絞るといったように、前提条件を明確にしてフィルタリングすることで、短時間で理想に近い候補を見つけることができます。
④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
ブレードサーバの選び方の4つ目のステップとしては「レビューや事例を参考に製品を選ぶ」というものが挙げられます。実際の導入企業の声や活用事例は、カタログや仕様書以上に重要な情報源です。
特に、同業種や同規模の企業の導入事例は参考になりやすく、自社における導入後の運用イメージを描く助けになります。また、保守対応やトラブル時の対応スピードなど、ベンダーごとの違いもレビューから把握することが可能です。
⑤:無料トライアルで使用感を確認する
ブレードサーバの選び方の5つ目のステップとしては「無料トライアルで使用感を確認する」というものが挙げられます。サーバベンダーによっては、評価機の無償貸出を行っており、実機による検証が可能です。
管理ツールの操作感や、リモート管理機能、ラック実装時の設置性など、カタログでは分からない部分の確認ができるため、導入後のトラブル防止や運用のミスマッチ回避に有効です。
ブレードサーバの価格・料金相場
ブレードサーバの価格帯は、シャーシとブレード(個別サーバ)を分けて構成する点が特徴的です。以下に代表的な価格帯をまとめました。
構成要素 | 価格帯の目安 | 主な特徴 |
---|---|---|
シャーシ | 50万円〜150万円程度 | 電源・冷却・管理機能を集約、初期導入に必要 |
単体ブレード | 20万円〜100万円程度 | CPU・メモリ等の構成によって価格が変動 |
オプションモジュール | 10万円〜50万円程度 | ストレージ・I/O拡張・ネットワークカードなど |
高性能型のブレードサーバ価格帯
高性能型のブレードサーバの料金相場としては1ユニットあたり50万円〜100万円以上となる場合が一般的です。ハイエンドモデルはCPUやメモリが強化されており、仮想化やAI処理などの用途に最適です。
例えば、Intel Xeon Scalableプロセッサを2基搭載し、512GB以上のRAMを積んだモデルでは、1台で100万円を超えることも珍しくありません。こうしたモデルは、性能を重視する大規模システムに適しています。
中〜小規模向けの価格帯
中〜小規模向けのブレードサーバ価格帯としては、1ユニットあたり20万円〜50万円程度が一般的です。ストレージや拡張性を抑えることで、比較的低価格で導入可能です。
例えば、仮想デスクトップ環境の構築や、部門単位の業務システム向けに利用されるケースが多く、初期コストを抑えながらも将来の拡張に備えられる点が魅力です。
ブレードサーバの導入メリット
ブレードサーバの導入メリット
- 高密度実装による省スペース化
- 消費電力・冷却の最適化
- 一元管理と運用効率の向上
高密度実装による省スペース化
ブレードサーバのメリットの1つ目としては「高密度実装による省スペース化」というものが挙げられます。1つのシャーシに複数のブレードを格納できるため、設置面積を大幅に削減できます。
事例としては、従来ラックマウントサーバを10台使用していた構成を、1つのブレードシャーシで集約できたケースもあり、スペース不足に悩む企業にとっては大きな利点です。
消費電力・冷却の最適化
ブレードサーバのメリットの2つ目としては「消費電力・冷却の最適化」というものが挙げられます。シャーシで電源・冷却を共有する設計により、エネルギー効率の高い運用が可能になります。
特に、最新モデルでは電力使用状況の可視化やスマート制御にも対応しており、データセンターの電力コストや環境負荷の削減に寄与します。
一元管理と運用効率の向上
ブレードサーバのメリットの3つ目としては「一元管理と運用効率の向上」というものが挙げられます。管理ツールにより、複数のサーバの状態確認や障害対応を集中的に実施できる点が大きな魅力です。
特に大規模環境では、設定変更やファームウェア更新を一括管理することで、IT部門の作業負担軽減と対応スピード向上が実現します。
ブレードサーバの導入デメリット
ブレードサーバの導入デメリット
- 初期コストが高額になる
- 専用シャーシやベンダーロックインの懸念
- 熱密度が高く冷却対策が必須
初期コストが高額になる
ブレードサーバのデメリットの1つ目としては「初期コストが高額になる」という点が挙げられます。導入時にはシャーシ・ブレード・ネットワーク・管理モジュールなど、複数のコンポーネントを同時に購入する必要があるため、出費が一時的に集中します。
特に、中小企業や限られたIT予算での導入を検討している場合、初期投資の高さは導入の障壁となりやすく、他のサーバ方式と比較して費用対効果を十分に検証することが求められます。
専用シャーシやベンダーロックインの懸念
ブレードサーバのデメリットの2つ目としては「専用シャーシやベンダーロックインの懸念」という点が挙げられます。ブレードサーバは、特定メーカーのシャーシとブレードでなければ互換性がないケースが多く、将来的な自由度に制限が出やすい設計です。
たとえば、あるメーカーのシャーシを導入した後に別メーカーのブレードを使用したいと考えても、互換性がないため追加投資が発生するなど、戦略的な製品選定を誤ると余計なコストや移行工数が増大します。
熱密度が高く冷却対策が必須
ブレードサーバのデメリットの3つ目としては「熱密度が高く冷却対策が必須」という点が挙げられます。高密度にサーバを格納できる反面、1ラックあたりの発熱量が非常に大きくなるため、冷却設計を怠るとシステムダウンのリスクもあります。
データセンターなど空調設備が整っている環境では効果的に運用できますが、オンプレミスでの導入時には空冷だけでなく液冷やホットアイル・コールドアイル分離などの対策が必要となるケースも多く、設置環境の整備が不可欠です。
ブレードサーバの導入で注意すべきポイント
ブレードサーバの導入で注意すべきポイント
- 電力・熱管理の事前設計
- 将来的な拡張計画の策定
- シャーシ更新時の互換性確認
電力・熱管理の事前設計
ブレードサーバの導入で注意すべきポイントの1つ目としては「電力・熱管理の事前設計」というものが挙げられます。高密度サーバ構成では、消費電力と発熱のバランスを見越したインフラ整備が不可欠です。
例えば、1シャーシに8台以上のブレードを搭載する場合、ピーク時の消費電力が10kWを超えることもあり、専用の電源配線や空調設備を事前に整備しなければならない場合があります。
将来的な拡張計画の策定
ブレードサーバの導入で注意すべきポイントの2つ目としては「将来的な拡張計画の策定」というものが挙げられます。設計段階で将来的なシステム増強を想定し、余剰スロットや拡張ポートの確保が必要です。
例えば、初期構成では4台のブレードのみでも、将来的に12台に増設する可能性がある場合には、最初から12スロット搭載可能なシャーシを選定しておくことが、再投資の抑制に繋がります。
シャーシ更新時の互換性確認
ブレードサーバの導入で注意すべきポイントの3つ目としては「シャーシ更新時の互換性確認」という点が挙げられます。長期運用のなかでシャーシのみを更新したい場合でも、新旧製品間でブレードやモジュールの互換性がない場合があるため、注意が必要です。
たとえば、同一ベンダー内であっても、世代が異なるとブレードやNIC、管理ツールが非対応になるケースもあり、継続利用が難しくなる可能性があります。将来のリプレイス計画を見据えた製品選定が重要です。
ブレードサーバの最新トレンド
ブレードサーバの最新トレンド
- ハイブリッドクラウドとの連携強化
- 冷却技術の革新(液冷・浸漬冷却)
- AI/高速演算向けブレードの進化
- オープンインフラとの統合拡大
- セキュリティ機能の強化
ハイブリッドクラウドとの連携強化
ブレードサーバの最新トレンドの1つ目としては「ハイブリッドクラウドとの連携強化」というものが挙げられます。オンプレミスとパブリッククラウドを柔軟に接続するハイブリッドクラウド環境が広がるなか、オンプレ側の基盤としてブレードサーバが再評価されています。
VMwareやAzure Stack HCIなどとの統合によって、シームレスなリソース移行や統一的な管理環境が構築可能になっており、エンタープライズ企業を中心に需要が高まっています。
冷却技術の革新(液冷・浸漬冷却)
ブレードサーバの最新トレンドの2つ目としては「冷却技術の革新(液冷・浸漬冷却)」というものが挙げられます。高性能化に伴う熱密度の上昇に対応するため、従来の空冷では限界があるとの見方が強まっており、液体冷却技術の導入が進んでいます。
特に、浸漬冷却ではサーバ全体を冷却液に沈めることで、冷却効率を従来比で数倍に向上させることができ、データセンターの脱炭素化にも貢献しています。
AI/高速演算向けブレードの進化
ブレードサーバの最新トレンドの3つ目としては「AI/高速演算向けブレードの進化」というものが挙げられます。NVIDIA GPUやFPGAを搭載したブレードが増加しており、AI推論・機械学習・シミュレーション処理に特化した構成が可能になっています。
これにより、1ラック内で高集積なAI基盤を構築できる環境が整いつつあり、研究機関や製造業、医療業界などで活用が拡大しています。
オープンインフラとの統合拡大
ブレードサーバの最新トレンドの4つ目としては「オープンインフラとの統合拡大」という点が挙げられます。OpenStackやKubernetesなどのOSS基盤との親和性を高めた設計が進んでおり、柔軟かつ拡張性の高い運用が可能です。
これにより、パブリッククラウドと同等の俊敏性やスケーラビリティをオンプレ環境で実現し、DevOpsやCI/CDなどのモダンな開発手法との統合もスムーズに行えます。
セキュリティ機能の強化
ブレードサーバの最新トレンドの5つ目としては「セキュリティ機能の強化」というものが挙げられます。ファームウェアレベルでの改ざん検知やハードウェア暗号化、TPM(Trusted Platform Module)によるセキュリティ機能の強化が進んでいます。
特に、サプライチェーンリスクへの対応や、ゼロトラストネットワークへの対応基盤としてもブレードサーバが活用されるケースが増加しており、セキュリティ重視のインフラ設計が求められています。
ブレードサーバの機能一覧
基本機能
機能 |
解説 |
---|---|
サーバの集約・高密度化 | 単一の筐体に複数台のブレードサーバを集約し、リソースの共有化も図ることで、高密度化を実現できる |
保守性・管理性 | 容易にブレードを着脱可能な仕組みを提供することで、煩雑な配線の排除、ホットプラグ対応などで保守性が高められ、管理面に関しても一括で行うための機能を提供している場合もある |
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