【2025年】ディスクストレージのおすすめ5製品を徹底比較!満足度や機能での絞り込みも
ディスクストレージの製品一覧
ディスクストレージの基礎知識
ディスクストレージとは、データを磁気ディスクやSSDなどの記録媒体に保存する仕組みのことです。企業のITインフラにおいて、サーバーやデータベース、業務システムで扱うあらゆるデータを安全に保存・管理するために不可欠な基盤です。
高速アクセス・大容量・冗長性の確保といったメリットがあり、業務の継続性を支えるストレージソリューションとして注目されています。活用事例としては、オンプレミスサーバーのバックエンドストレージ、クラウドストレージとのハイブリッド構成、VDI環境の共有ディスクなどが挙げられます。
特に、製造業や金融業界など大量のトランザクションデータを扱う業種では、RAID構成による冗長化と高速な読み書きを両立できるディスクストレージの導入が進んでおり、信頼性の高いデータ基盤として広く利用されています。
- ディスクストレージの機能一覧
- 基本機能
- ディスクストレージの比較ポイント
- ①:保存容量と拡張性で比較する
- ②:読み書き速度とIOPS性能で比較する
- ③:RAID構成や冗長性で比較する
- ④:接続方式と対応プロトコルで比較する
- ⑤:導入形態(NAS/SAN/DAS)で比較する
- ディスクストレージの選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
- ディスクストレージの価格・料金相場
- HDD搭載のNAS型ストレージの相場
- SSD搭載の高性能NAS/SANの相場
- ディスクストレージの導入メリット
- 業務データの可用性と安定性が向上する
- 高速なI/O処理による生産性の向上
- 柔軟な拡張性とスケーラビリティを実現
- ディスクストレージの導入デメリット
- 導入コストおよび保守費用が高額になる
- 機器の物理的なスペースを要する
- 設定や運用管理の専門知識が必要
- ディスクストレージの導入で注意すべきポイント
- データ保護体制やバックアップの設計
- 今後のデータ増加を見据えた拡張計画
- サポート体制・保守契約の内容確認
- ディスクストレージの最新トレンド
- SSD/NVMe化の加速によるパフォーマンス向上
- クラウド連携によるハイブリッド構成の拡大
- ソフトウェア定義ストレージ(SDS)の普及
- セキュリティ対策機能の高度化
- エッジコンピューティングとの統合強化
ディスクストレージの機能一覧
基本機能
機能 |
解説 |
---|---|
暗号化 | ハードウェアを暗号化して、保存されたデータを保護することができる |
容量効率化 | 圧縮や重複排除によってデータの効率を高め、容量を削減することができる |
バックアップ | 付属のツールによって、保存されたデータやファイルをバックアップすることができる |
データミラーリング | データを二重化して保存することで、障害発生時の影響を回避することができる |
ディスクストレージの比較ポイント
ディスクストレージの比較ポイント
- ①:保存容量と拡張性で比較する
- ②:読み書き速度とIOPS性能で比較する
- ③:RAID構成や冗長性で比較する
- ④:接続方式と対応プロトコルで比較する
- ⑤:導入形態(NAS/SAN/DAS)で比較する
①:保存容量と拡張性で比較する
ディスクストレージの比較ポイントの1つ目としては「保存容量と拡張性で比較する」というものが挙げられます。企業のデータは年々増加しており、柔軟な容量設計が求められます。
保存容量が不足するとバックアップの失敗や業務停止のリスクが高まります。特に、将来的なデータ増加に備えてスケーラブルな設計かどうかを確認することが重要です。ストレージの多くはエンクロージャを追加することで拡張可能な設計となっており、初期構成と拡張性のバランスが製品選定に大きく影響します。
②:読み書き速度とIOPS性能で比較する
ディスクストレージの比較ポイントの2つ目としては「読み書き速度とIOPS性能で比較する」というものが挙げられます。特にデータベースや仮想化基盤などI/Oが頻繁に発生する業務環境では、パフォーマンスが重要視されます。
IOPS(Input/Output Per Second)が低いと、システム全体のレスポンスが悪化し、業務に支障をきたす恐れがあります。SSD搭載モデルではIOPSが飛躍的に向上するため、用途に応じてHDDとの使い分けが必要です。パフォーマンス要件が厳しい環境では、NVMeベースの高速ストレージを検討する価値があります。
③:RAID構成や冗長性で比較する
ディスクストレージの比較ポイントの3つ目としては「RAID構成や冗長性で比較する」というものが挙げられます。RAIDを利用することで、ディスク故障時のデータ消失リスクを軽減できます。
RAID1やRAID5など、用途に応じた冗長構成を選択することが可能であり、万が一のハード障害でもシステムを継続稼働させるための保険になります。特にミッションクリティカルな業務を扱う環境では、RAID構成の柔軟性が選定の決め手になることもあります。
④:接続方式と対応プロトコルで比較する
ディスクストレージの比較ポイントの4つ目としては「接続方式と対応プロトコルで比較する」というものが挙げられます。ストレージの通信規格や接続方式により転送速度と互換性が異なるため、事前の確認が必須です。
例えば、SAS接続は高い信頼性と速度が求められるシーンに適しており、SATA接続はコスト重視の選択肢となります。また、iSCSIやFibre Channelなど、使用するネットワークプロトコルに対応しているかどうかも重要な選定基準です。
⑤:導入形態(NAS/SAN/DAS)で比較する
ディスクストレージの比較ポイントの5つ目としては「導入形態(NAS/SAN/DAS)で比較する」というものが挙げられます。業務の特性やネットワーク構成によって、適切な導入形態は大きく異なります。
NASはファイル共有に適しており、簡易な導入が可能です。SANはブロックレベルのアクセスが必要なミッションクリティカル環境に最適です。DASはローカル環境での高速アクセスを重視するケースで利用されます。用途と将来の運用方針を見据えて最適な導入形態を選ぶことが求められます。
ディスクストレージの選び方
ディスクストレージの選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
①:自社の解決したい課題を整理する
ディスクストレージの選び方の1つ目のステップとしては「自社の解決したい課題を整理する」というものが挙げられます。ストレージに求める要件は業種や事業規模によって大きく異なるため、まずは導入目的を明確にすることが重要です。
例えば、VDI環境でのパフォーマンス向上を目的とするのか、データアーカイブのための長期保存を重視するのかによって、必要なスペックや機能が異なります。導入の背景や期待する効果を明文化することで、無駄な機能を省きつつ的確な製品選定が可能になります。
②:必要な機能や選定基準を定義する
ディスクストレージの選び方の2つ目のステップとしては「必要な機能や選定基準を定義する」というものが挙げられます。目的に応じて、ストレージに求められる性能や管理機能を洗い出すことが極めて重要です。
例えば、医療業界であれば大量の画像データを長期間安全に保存する耐障害性が必要であり、製造業ではリアルタイムでの高速アクセス性能が求められます。さらに、スナップショット機能や重複排除、バックアップ連携機能なども重要な選定基準となります。基準が曖昧なまま導入を進めると、後々のトラブルや再構築の原因となるため、選定前の要件定義は徹底しましょう。
③:定義した機能から製品を絞り込む
ディスクストレージの選び方の3つ目のステップとしては「定義した機能から製品を絞り込む」というものが挙げられます。あらかじめ整理した必要機能をもとに、市場にある製品を効率よく比較することが求められます。
製品のスペックシートを確認し、RAIDの対応有無や最大拡張容量、ネットワークプロトコルの対応状況などを比較表にまとめるとよいでしょう。複数の製品を並列で比較することで、過不足なく適切な選定が可能になります。また、コストパフォーマンスやサポート体制などの要素も加味すると、より納得感のある選定が行えます。
④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
ディスクストレージの選び方の4つ目のステップとしては「レビューや事例を参考に製品を選ぶ」というものが挙げられます。カタログスペックでは見えない使い勝手や信頼性を把握するには、実際の導入企業の声が最も参考になります。
ITreviewなどのBtoBレビューサイトで、自社と同業種・同規模の導入事例を探すことで、運用面や障害対応の実態などを確認できます。製品選定時には、ポジティブな声だけでなく、ネガティブな評価にも注目し、現実的な課題を想定しておくことが重要です。
⑤:無料トライアルで使用感を確認する
ディスクストレージの選び方の5つ目のステップとしては「無料トライアルで使用感を確認する」というものが挙げられます。操作性や導入プロセス、管理画面のUIなどは実際に使ってみないと判断が難しい要素です。
一部のベンダーでは、無償の評価機器貸出や、クラウド経由で試用できる評価環境を提供しています。導入前にPoC(概念実証)を行い、実運用に即したテストを実施することで、導入後のギャップを最小限に抑えることが可能です。
ディスクストレージの価格・料金相場
ディスクストレージの料金体系は、ストレージの種類や構成、容量、RAIDレベル、サポート有無によって大きく異なります。以下に代表的な価格帯とその特徴をまとめました。
製品タイプ | 小規模向けモデル | 中規模企業向けモデル | 大規模企業・データセンター向け |
---|---|---|---|
HDD搭載NAS型 | 10万円〜50万円 | 50万円〜150万円 | 150万円〜500万円以上 |
SSD搭載NAS型 | 20万円〜100万円 | 100万円〜300万円 | 300万円〜800万円以上 |
SANストレージ | 50万円〜150万円 | 150万円〜500万円 | 500万円〜数千万円 |
HDD搭載のNAS型ストレージの相場
HDD搭載のNAS型ディスクストレージの料金相場としては10万円〜150万円程度が一般的です。中小企業や部門単位のファイル共有・バックアップ用途に最適で、コスト重視で導入されるケースが多くなっています。
HDDをベースにしているため、コストパフォーマンスに優れつつも、容量の拡張性に対応している点が特徴です。ただし、SSDモデルに比べるとIOPS性能は劣るため、大量のトランザクション処理が必要な環境では注意が必要です。
SSD搭載の高性能NAS/SANの相場
SSD搭載のディスクストレージの料金相場としては100万円〜500万円以上が一般的です。特に仮想化環境やVDI基盤、データベース用途では高速なIO性能が求められるため、SSDモデルが主流となりつつあります。
初期費用は高くなるものの、パフォーマンスと信頼性の面で圧倒的な優位性があるため、TCO(総所有コスト)で見ると長期的なメリットも大きいです。また、RAID 10や冗長電源構成などを備えた高可用性モデルが多いのも特徴です。
ディスクストレージの導入メリット
ディスクストレージの導入メリット
- 業務データの可用性と安定性が向上する
- 高速なI/O処理による生産性の向上
- 柔軟な拡張性とスケーラビリティを実現
業務データの可用性と安定性が向上する
ディスクストレージのメリットの1つ目としては「業務データの可用性と安定性が向上する」というものが挙げられます。RAIDやホットスワップ機能を搭載したストレージでは、ハード障害が発生しても業務継続が可能です。
特に、24時間365日稼働が必要な業種においては、データアクセスの継続性が事業の生命線となるため、信頼性の高いディスクストレージは欠かせない存在です。
高速なI/O処理による生産性の向上
ディスクストレージのメリットの2つ目としては「高速なI/O処理による生産性の向上」というものが挙げられます。SSDやNVMeベースのストレージを活用することで、業務アプリケーションやデータベースの応答時間が大幅に短縮されます。
この結果、エンドユーザーの操作性が向上し、業務フロー全体の効率化につながります。たとえば、帳票出力やレポート生成の時間が大幅に削減されるといった具体的な成果も期待できます。
柔軟な拡張性とスケーラビリティを実現
ディスクストレージのメリットの3つ目としては「柔軟な拡張性とスケーラビリティを実現」というものが挙げられます。エンクロージャや追加スロットによる段階的な増設が可能な製品が多く、将来的なデータ増加にも柔軟に対応できます。
クラウドと連携してハイブリッドストレージ構成にすることで、オンプレとクラウドの良いとこ取りが可能となり、BCP(事業継続計画)対策や災害時のデータ保護にも活用が進んでいます。
ディスクストレージの導入デメリット
ディスクストレージの導入デメリット
- 導入コストおよび保守費用が高額になる
- 機器の物理的なスペースを要する
- 設定や運用管理の専門知識が必要
導入コストおよび保守費用が高額になる
ディスクストレージのデメリットの1つ目としては「導入コストおよび保守費用が高額になる」というものが挙げられます。高可用性や拡張性を備えた製品ほど価格が高くなる傾向があり、初期投資が大きな負担になるケースがあります。
さらに、保守契約やファームウェアの更新、障害時の交換対応など、運用フェーズでも定期的なコストが発生します。小規模企業やスタートアップでは、クラウドストレージとの比較検討が不可欠です。
機器の物理的なスペースを要する
ディスクストレージのデメリットの2つ目としては「機器の物理的なスペースを要する」というものが挙げられます。特にラックマウント型や拡張エンクロージャを導入する場合、専用のサーバールームやラック設備が必要になります。
場所の確保が難しいオフィス環境では、導入そのものが制限される場合があります。省スペース設計のモデルも増えてはいますが、冷却や騒音対策なども含めて、環境整備にかかる費用と手間を見込んでおく必要があります。
設定や運用管理の専門知識が必要
ディスクストレージのデメリットの3つ目としては「設定や運用管理の専門知識が必要」というものが挙げられます。RAID構成の設計、アクセス権の管理、ファームウェアの更新など、専門性の高いスキルを要する運用業務が多いのが特徴です。
特に障害発生時には迅速な切り分けと復旧対応が求められるため、IT部門に適切な人材がいない場合にはベンダーサポートやMSP(マネージドサービスプロバイダ)の活用を検討する必要があります。
ディスクストレージの導入で注意すべきポイント
ディスクストレージの導入で注意すべきポイント
- データ保護体制やバックアップの設計
- 今後のデータ増加を見据えた拡張計画
- サポート体制・保守契約の内容確認
データ保護体制やバックアップの設計
ディスクストレージの導入で注意すべきポイントの1つ目としては「データ保護体制やバックアップの設計」というものが挙げられます。RAIDや冗長化構成があっても、災害や人為的ミスによるデータ消失リスクを完全に排除することはできません。
バックアップソフトとの連携や、クラウドストレージとの二重化、オフライン保管の仕組みなどを含めて、包括的なデータ保護体制を構築することが不可欠です。
今後のデータ増加を見据えた拡張計画
ディスクストレージの導入で注意すべきポイントの2つ目としては「今後のデータ増加を見据えた拡張計画」というものが挙げられます。現在の容量要件だけで導入すると、短期間で再拡張が必要となりコストや手間が重複します。
製品によっては拡張スロット数に制限があったり、後からの追加に制約がある場合もあるため、3〜5年先のデータ成長を見越したキャパシティ設計が求められます。
サポート体制・保守契約の内容確認
ディスクストレージの導入で注意すべきポイントの3つ目としては「サポート体制・保守契約の内容確認」というものが挙げられます。ハード障害やファームウェア不具合に備えた万全のサポート体制が導入後の安定運用を左右します。
例えば、オンサイト対応の有無や交換部品の即日対応可否、技術サポートの受付時間帯などを事前に精査し、自社の要件にマッチした契約を選択することが重要です。
ディスクストレージの最新トレンド
ディスクストレージの最新トレンド
- SSD/NVMe化の加速によるパフォーマンス向上
- クラウド連携によるハイブリッド構成の拡大
- ソフトウェア定義ストレージ(SDS)の普及
- セキュリティ対策機能の高度化
- エッジコンピューティングとの統合強化
SSD/NVMe化の加速によるパフォーマンス向上
ディスクストレージの最新トレンドの1つ目としては「SSD/NVMe化の加速によるパフォーマンス向上」というものが挙げられます。従来のHDDに比べ、SSDやNVMeは数十倍のIOPSを提供することができ、応答性の高いシステム構築が可能となります。
特に、データベースや分析基盤では性能がボトルネックになりがちなため、NVMe搭載のストレージソリューションが急速に普及しています。
クラウド連携によるハイブリッド構成の拡大
ディスクストレージの最新トレンドの2つ目としては「クラウド連携によるハイブリッド構成の拡大」というものが挙げられます。オンプレミスの高速性とクラウドの柔軟性を両立させるため、ローカルキャッシュ付きのクラウドゲートウェイや自動階層化ストレージの活用が増加しています。
これにより、BCPやDR対策の一環としてもストレージのクラウド活用が進展しています。
ソフトウェア定義ストレージ(SDS)の普及
ディスクストレージの最新トレンドの3つ目としては「ソフトウェア定義ストレージ(SDS)の普及」というものが挙げられます。ハードウェア依存から脱却し、仮想化技術やクラスタ構成で柔軟な構成が可能となるSDSは、今後の主流となりつつあります。
CephやGlusterFSなどのオープンソースも含め、ベンダーロックインを避けながらスケーラブルなストレージ基盤を構築する動きが加速しています。
セキュリティ対策機能の高度化
ディスクストレージの最新トレンドの4つ目としては「セキュリティ対策機能の高度化」というものが挙げられます。暗号化やWORM(Write Once Read Many)、アクセス監査ログの自動収集など、セキュリティ機能の強化が進行中です。
特に金融・医療などの業界では法令遵守が厳格化しており、ストレージレベルでのセキュリティ機能の搭載が求められています。
エッジコンピューティングとの統合強化
ディスクストレージの最新トレンドの5つ目としては「エッジコンピューティングとの統合強化」というものが挙げられます。IoTや工場のスマート化にともない、現場近くでのデータ収集・処理を行うエッジストレージのニーズが拡大しています。
クラウドでは対応が難しいリアルタイム性やセキュリティ要件を満たす手段として、軽量・堅牢なエッジ向けディスクストレージの導入が今後の鍵となるでしょう。
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