【2025年】産業用IPS・IDSのおすすめ6製品を徹底比較!満足度や機能での絞り込みも
産業用IPS・IDSの製品一覧
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社内ネットワークへの不正接続を検知・遮断するアプライアンス型のセキュリティシステムです。 不正端末の検知・遮断は Windows のPCだけでなく、Mac や Linux、Unix、または iPhone や Android 等のスマートフォン・タブレットなどの幅広い端末に対して有効です。
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産業用IPS・IDSの基礎知識
産業用IPS・IDSとは、工場やプラントなどの産業制御システム(ICS)をサイバー攻撃から防御するためのセキュリティ製品のことです。これらのツールは、ネットワークにおける不正侵入や異常な通信をリアルタイムで検知・遮断する役割を担っています。
産業インフラのサイバー攻撃対策強化が重要視されている背景には、工場のスマート化(スマートファクトリー)やOT(Operational Technology)とITの融合が進んでいることがあります。従来閉ざされたネットワークだった産業系システムも、今ではクラウド連携やリモート操作が増え、攻撃対象になりやすくなっています。
活用事例としては、発電所の遠隔監視システムにおいてマルウェアの侵入を検知して即座に遮断した事例や、製造業の組立ラインで不審な通信パターンをIDSが早期に発見し、重大な生産停止を未然に防いだケースなどが挙げられます。
産業用IPS・IDSの定義
・システムへの侵入、ネットワークへの攻撃につながる不正なアクセスや異常なパケットを検知し、管理者に通知する
・不正や異常を検知した通信をブロックする
・上記の機能を有する製品のうち、OT(産業)向け製品として販売されている製品
- 産業用IPS・IDSの機能一覧
- 基本機能
- 産業用IPS・IDSの比較ポイント
- ①:検知・防御の精度と誤検知率
- ②:OTプロトコルへの対応力
- ③:リアルタイム性とレスポンス速度
- ④:可視化機能とUIの使いやすさ
- ⑤:導入・運用コストとスケーラビリティ
- 産業用IPS・IDSの選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
- 産業用IPS・IDSの価格・料金相場
- ハードウェアアプライアンス型の価格・料金相場
- クラウドサブスクリプション型の価格・料金相場
- 産業用IPS・IDSの導入メリット
- 産業ネットワークの可視化と監視強化
- サイバー攻撃の早期検知と被害最小化
- ITとOTのセキュリティ統合の推進
- 産業用IPS・IDSの導入デメリット
- 導入コストおよび維持費の高さ
- 誤検知・過検知による誤作動リスク
- OT現場での運用負荷と教育コスト
- 産業用IPS・IDSの導入で注意すべきポイント
- 事前のPoC実施と性能検証
- OT機器への影響評価
- 担当者教育と運用体制の整備
- 産業用IPS・IDSの最新トレンド
- ゼロトラストセキュリティとの連携強化
- AI・機械学習による異常検知の高度化
- IT/OT融合を前提とした統合管理機能
- クラウド連携とリモート対応の標準化
- 規制・標準(NIST/IEC)への適合性向上
産業用IPS・IDSの機能一覧
基本機能
機能 |
解説 |
---|---|
不正アクセスの検知・通知 | 製造業の工場やインフラ設備のネットワークへの不正なアクセスや異常なパケットを検知し、管理者へ通知を行う |
不正な通信をブロック | ネットワークへの攻撃につながる不正な通信を遮断し、防御する |
産業用IPS・IDSの比較ポイント
産業用IPS・IDSの比較ポイント
- ①:検知・防御の精度と誤検知率
- ②:OTプロトコルへの対応力
- ③:リアルタイム性とレスポンス速度
- ④:可視化機能とUIの使いやすさ
- ⑤:導入・運用コストとスケーラビリティ
①:検知・防御の精度と誤検知率
産業用IPS・IDSの比較ポイントの1つ目としては「検知・防御の精度と誤検知率」というものが挙げられます。サイバー攻撃を正確に検知し、不要なアラート(誤検知)を最小限に抑える性能は、セキュリティ運用の効率を左右する重要な指標です。
誤検知が多い場合、担当者のアラート疲れによって本当に危険な攻撃を見逃すリスクが高まります。特に24時間体制での監視が求められる製造業などでは、誤検知の少ない製品を選ぶことで、人的リソースを効率的に運用できます。
②:OTプロトコルへの対応力
産業用IPS・IDSの比較ポイントの2つ目としては「OTプロトコルへの対応力」というものが挙げられます。産業ネットワークではModbusやOPC、Profinetなどの特殊なプロトコルが使われているため、それらを正しく解析できる製品が求められます。
OTプロトコルに非対応のIPS・IDSでは、異常な通信を検知できなかったり、逆に正常な通信を誤検知して遮断してしまうことがあります。制御システムの誤動作や停止につながるリスクを避けるためにも、対応プロトコルは製品選定時に必ず確認すべきポイントです。
③:リアルタイム性とレスポンス速度
産業用IPS・IDSの比較ポイントの3つ目としては「リアルタイム性とレスポンス速度」というものが挙げられます。生産ラインなどの産業環境では、わずかな通信遅延でも大きな業務影響が出るため、検知から対応までのスピードが重要です。
具体的には、0.1秒以内での応答が求められるケースもあり、処理の遅いIPSでは現場に負荷をかけてしまう可能性があります。ハードウェアアプライアンス型で高速処理を実現している製品や、エッジ処理によってリアルタイム対応が可能な製品が選ばれる傾向にあります。
④:可視化機能とUIの使いやすさ
産業用IPS・IDSの比較ポイントの4つ目としては「可視化機能とUIの使いやすさ」というものが挙げられます。誰がどこからどのような通信をしているのかを一目で把握できるダッシュボードは、運用管理の効率を大きく高めます。
セキュリティ担当者だけでなく、工場の設備管理者が状況を把握しやすいUI設計も重要です。専門知識を持たない現場スタッフでも扱いやすいよう、トラフィックの可視化やアラート内容の説明がわかりやすく表示される製品を選ぶとよいでしょう。
⑤:導入・運用コストとスケーラビリティ
産業用IPS・IDSの比較ポイントの5つ目としては「導入・運用コストとスケーラビリティ」というものが挙げられます。初期導入費用だけでなく、ライセンス費、保守費、将来的な拡張性などを含めて検討する必要があります。
中小規模の工場では初期コストを抑えたいというニーズも強く、段階的な拡張に対応できる製品であればスモールスタートにも対応できます。また、クラウド連携の可否や管理機能の集中化も運用負担の軽減につながるため、総合的にコストパフォーマンスを評価することが重要です。
産業用IPS・IDSの選び方
産業用IPS・IDSの選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
①:自社の解決したい課題を整理する
産業用IPS・IDSの選び方の1つ目のステップとしては「自社の解決したい課題を整理する」というものが挙げられます。セキュリティ導入の背景と目的が不明確なまま製品を選ぶと、導入後に期待した効果が得られない場合があります。
例えば、外部からの攻撃対策が主目的であるのか、内部の操作ミスや不正通信を防ぎたいのかによって、求める機能は異なります。目的と課題を明確にすることで、必要な製品特性や機能を見極めやすくなり、ミスマッチを防ぐことができます。
②:必要な機能や選定基準を定義する
産業用IPS・IDSの選び方の2つ目のステップとしては「必要な機能や選定基準を定義する」というものが挙げられます。検知方式(シグネチャ型・振る舞い検知型)、対応プロトコル、可視化機能、ログ保存期間など、必要な条件を整理しておきましょう。
重要インフラ企業ではSIEM連携が必須要件となることもあるため、導入前に自社システムとの互換性を確認しておくことが重要です。基準を明確にすれば、客観的な視点で複数製品を比較でき、導入後のトラブルも防止できます。
③:定義した機能から製品を絞り込む
産業用IPS・IDSの選び方の3つ目のステップとしては「定義した機能から製品を絞り込む」というものが挙げられます。選定基準をベースに、複数の製品をリストアップし、対応範囲・サポート体制・拡張性を比較して絞り込んでいきます。
初期段階では5~10製品程度を候補に挙げ、段階的に選定対象を減らすプロセスが有効です。また、ベンダーによってはPoC(概念実証)を実施できる場合もあるため、導入前に実運用環境での適合性を確認することも視野に入れましょう。
④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
産業用IPS・IDSの選び方の4つ目のステップとしては「レビューや事例を参考に製品を選ぶ」というものが挙げられます。ITreviewなどの評価サイトやベンダーの導入事例資料を参考に、同業種・同規模の企業がどのような課題をどう解決したかを確認しましょう。
特に、ユーザーの声に含まれる「対応の速さ」「誤検知の頻度」「サポート体制」などの情報は、実運用における信頼性を判断する材料になります。自社と近い環境の成功事例を参考にすることで、導入後の失敗リスクを大きく減らせます。
⑤:無料トライアルで使用感を確認する
産業用IPS・IDSの選び方の5つ目のステップとしては「無料トライアルで使用感を確認する」というものが挙げられます。トライアル期間中にUIの操作性、ログ閲覧のしやすさ、レスポンス速度、アラートの精度などを重点的にチェックしましょう。
特に現場の運用担当者にとって扱いやすいかどうかは、導入後の運用効率や定着率に直結します。無償評価版やPoCの実施が可能かをベンダーに確認し、導入前に製品の相性を見極めることが非常に重要です。
産業用IPS・IDSの価格・料金相場
産業用IPS・IDSの料金体系には、ハードウェアアプライアンス型とクラウドサブスクリプション型の2つの主な方式があります。それぞれの価格帯と特徴を以下の表にまとめます。
型式 | 初期費用の目安 | 月額/年額料金の目安 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
ハードウェアアプライアンス型 | 100万~500万円程度 | 保守費用:年間10~50万円程度 | 高性能・オンプレ環境向き・リアルタイム処理が得意 |
クラウドサブスクリプション型 | 初期費用:10~50万円程度 | 月額5万~20万円程度 | 柔軟なスケーラビリティ・初期コスト抑制向き |
ハードウェアアプライアンス型の価格・料金相場
ハードウェアアプライアンス型の産業用IPS・IDSは、100万円から500万円程度の初期費用が発生するケースが一般的です。これは専用のハードウェア機器を導入するための費用であり、保守契約やライセンス更新などで年間数十万円の追加費用が必要になることもあります。
高負荷な処理やリアルタイム性を求める工場やプラントなど、物理セキュリティと処理能力を重視する環境に最適です。また、オンプレミス環境のため外部との通信を最小限に抑えられ、情報漏洩リスクの低減にも繋がります。
クラウドサブスクリプション型の価格・料金相場
クラウドサブスクリプション型の産業用IPS・IDSは、月額5万円から20万円程度で利用可能なプランが多く、中小企業や複数拠点を持つ企業での導入に適しています。初期費用が低く、PoCから本番導入までスムーズに移行できる点が魅力です。
一方で、クラウド通信の遅延や依存性が懸念される場合もあるため、通信遅延にシビアな制御システムでは注意が必要です。データ分析機能や他クラウド製品との連携性を重視する企業にとっては、非常に有効な選択肢となります。
産業用IPS・IDSの導入メリット
産業用IPS・IDSの導入メリット
- 産業ネットワークの可視化と監視強化
- サイバー攻撃の早期検知と被害最小化
- ITとOTのセキュリティ統合の推進
産業ネットワークの可視化と監視強化
産業用IPS・IDSのメリットの1つ目としては「産業ネットワークの可視化と監視強化」というものが挙げられます。可視化により、通常では把握しきれない通信経路やノードの挙動を視覚的に把握できるようになります。
工場内のどの装置がどのような通信を行っているかを把握することにより、異常な通信や構成変更を素早く検知でき、迅速な対応が可能になります。セキュリティ強化だけでなく、ネットワーク管理の効率化にもつながるため、設備部門にもメリットがあります。
サイバー攻撃の早期検知と被害最小化
産業用IPS・IDSのメリットの2つ目としては「サイバー攻撃の早期検知と被害最小化」という点が挙げられます。リアルタイムでの不正アクセスの検知により、初動対応のスピードが飛躍的に向上します。
たとえば、ランサムウェアによる横展開を開始する前に通信異常を検知し、システム停止やデータ暗号化を未然に防ぐことが可能になります。被害範囲を局所化することで、復旧コストやダウンタイムを最小限に抑える効果が期待できます。
ITとOTのセキュリティ統合の推進
産業用IPS・IDSのメリットの3つ目としては「ITとOTのセキュリティ統合の推進」という点が挙げられます。従来は分断されていたITとOTの環境を、セキュリティ面から統合的に管理できるようになります。
これにより、社内ネットワーク全体のセキュリティポリシーの一元管理が実現でき、インシデント発生時の対応スピードと連携体制が大幅に向上します。セキュリティ統制の高度化を目指す企業にとっては欠かせない仕組みです。
産業用IPS・IDSの導入デメリット
産業用IPS・IDSの導入デメリット
- 導入コストおよび維持費の高さ
- 誤検知・過検知による誤作動リスク
- OT現場での運用負荷と教育コスト
導入コストおよび維持費の高さ
産業用IPS・IDSのデメリットの1つ目としては「導入コストおよび維持費の高さ」というものが挙げられます。特にアプライアンス型製品では数百万円単位の初期投資が必要となるケースも珍しくありません。
また、保守費やライセンス更新費も長期的には負担要素となり、中小企業にとってはハードルが高いと感じられる場合もあります。予算計画や段階的な導入設計を立てておかないと、コストが肥大化するリスクがあります。
誤検知・過検知による誤作動リスク
産業用IPS・IDSのデメリットの2つ目としては「誤検知・過検知による誤作動リスク」という点が挙げられます。攻撃ではない正常な通信を不正と判断してしまうことで、製造ラインの一部停止や制御装置の誤動作が発生する可能性があります。
これらは産業現場においては重大な損失につながるため、チューニングや誤検知のレビュー作業が欠かせません。導入後の継続的な最適化を行える体制が必要です。
OT現場での運用負荷と教育コスト
産業用IPS・IDSのデメリットの3つ目としては「OT現場での運用負荷と教育コスト」というものが挙げられます。セキュリティ知識を持たない現場担当者にとって、アラート内容の理解や対応判断は難易度が高いことがあります。
また、新たにセキュリティ教育やトレーニングを実施する必要も出てくるため、初期導入時に大きな工数が発生します。IT部門とOT部門の連携が不十分な場合、インシデント対応の混乱につながる可能性もあります。
産業用IPS・IDSの導入で注意すべきポイント
産業用IPS・IDSの導入で注意すべきポイント
- 事前のPoC実施と性能検証
- OT機器への影響評価
- 担当者教育と運用体制の整備
事前のPoC実施と性能検証
産業用IPS・IDSの導入で注意すべきポイントの1つ目としては「事前のPoC実施と性能検証」という点が挙げられます。PoC(概念実証)を行わずに導入を急いだ場合、ネットワーク構成に合わない、処理速度が足りないといった問題が表面化することがあります。
実運用環境に近い状態で事前にテストを行うことで、導入後のトラブルや再構築のリスクを大幅に回避できます。性能要件や誤検知率などもこの段階で明確にしておくとよいでしょう。
OT機器への影響評価
産業用IPS・IDSの導入で注意すべきポイントの2つ目としては「OT機器への影響評価」という点が挙げられます。遮断型のIPSを導入した場合、制御機器との相性や通信干渉が問題になるケースがあります。
連携装置やPLCの安定稼働に支障がないかを事前に確認しておかなければ、セキュリティ導入が逆に業務リスクを生む結果となってしまいます。OT機器ベンダーとの協議も必須です。
担当者教育と運用体制の整備
産業用IPS・IDSの導入で注意すべきポイントの3つ目としては「担当者教育と運用体制の整備」という点が挙げられます。製品の導入はゴールではなくスタートであり、日常のアラート対応や定期的なポリシー調整が不可欠です。
属人化を防ぐためのマニュアル整備や教育プログラムの構築が必要です。IT・OTを横断する運用チームの設置も、セキュリティ運用の最適化に繋がります。
産業用IPS・IDSの最新トレンド
産業用IPS・IDSの最新トレンド
- ゼロトラストセキュリティとの連携強化
- AI・機械学習による異常検知の高度化
- IT/OT融合を前提とした統合管理機能
- クラウド連携とリモート対応の標準化
- 規制・標準(NIST/IEC)への適合性向上
ゼロトラストセキュリティとの連携強化
産業用IPS・IDSの最新トレンドの1つ目としては「ゼロトラストセキュリティとの連携強化」というものが挙げられます。これまで境界防御を前提としていたセキュリティモデルから、「誰も信頼しない」を前提としたゼロトラストモデルへと移行が進んでいます。
この流れにあわせて、産業用IPS・IDSも、ユーザー認証や端末認証の仕組みと連携し、不正通信の「発生」だけでなく「発信者の信頼性」までを検証対象とするようになっています。ID管理やアクセス制御ソリューションとの統合は、より高精度なセキュリティ対策を実現します。
AI・機械学習による異常検知の高度化
産業用IPS・IDSの最新トレンドの2つ目としては「AI・機械学習による異常検知の高度化」が挙げられます。シグネチャ型だけでは対応しきれないゼロデイ攻撃や未知の挙動に対して、学習ベースでのふるまい検知が有効となっています。
具体的には、過去の通信履歴から正常パターンを学習し、それに対する逸脱を異常と判断することで、従来検出困難だった攻撃をリアルタイムで発見できます。特にOT環境はアップデート頻度が低いため、AIの活用によって防御力を補完する動きが加速しています。
IT/OT融合を前提とした統合管理機能
産業用IPS・IDSの最新トレンドの3つ目としては「IT/OT融合を前提とした統合管理機能」という点が挙げられます。これまではITとOTを別々に管理していた企業でも、セキュリティ対策の一元化が求められるようになっています。
そのため、産業用IPS・IDSにおいても、SIEMやSOARなどの統合ログ管理/自動対応システムとの連携機能が進化しています。これにより、異なる部門間での連携強化や、セキュリティインシデントの全社的対応が可能となり、企業全体のレジリエンスを高めることができます。
クラウド連携とリモート対応の標準化
産業用IPS・IDSの最新トレンドの4つ目としては「クラウド連携とリモート対応の標準化」というものが挙げられます。産業施設においてもクラウド利用が進む中、リモート監視やメンテナンスのニーズが高まっています。
この背景により、クラウド上から複数拠点のIPS/IDSを集中管理できる機能や、リモートからのセキュリティポリシー更新などが標準的に求められるようになっています。地理的に分散した製造拠点を持つ企業にとっては、これらの機能が運用効率を左右する重要なポイントです。
規制・標準(NIST/IEC)への適合性向上
産業用IPS・IDSの最新トレンドの5つ目としては「規制・標準(NIST/IEC)への適合性向上」という点が挙げられます。産業制御システムに対するサイバーセキュリティの国際的な規格として、NIST SP 800-82やIEC 62443などの準拠が重視されています。
製品側でも、これらのフレームワークに準拠したセキュリティポリシーやレポート出力機能が強化されつつあり、コンプライアンス対応を意識した設計がスタンダード化しています。特にインフラや重要設備に関連する企業では、規制対応の観点が選定の最重要事項になる場合もあります。
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