ユーザーの個人情報やプライバシーを守るためには、同意管理ツール(CMP)の導入が有効です。しかし、今や多くの企業で導入されているCMPですが、さまざまな種類の製品が販売されており、どれを選べばよいか迷っている人も多いでしょう。

そこで本記事では、最適なCookieへの同意文を検討するなら押さえておきたいCMPツールを3製品ご紹介します。CMP導入前の注意点も記載しますので、検討している方はぜひ参考にしてください。

CMP導入前の注意点

CMPを導入する前の注意点は下記の通りです。

ゼロクッキーロードに対応しているか

ゼロクッキーロードとは、サイト閲覧者が同意の意思表示を得る前に、Cookieを利用するJavaScriptやピクセルタグを一時停止させる手法です。サイト閲覧者が同意の意思表示をする前にCookieを使用し始めると、閲覧者の同意なしで個人情報を取得してしまう可能性があります。しかし、ゼロクッキーロードに対応していれば、サイト閲覧者の同意なしに個人情報を取得してしまう心配はなくなります。

GDPRやCCPAに対応しているか

GDPRとは「General Data Protection Regulation」の略称で、日本語では「EU一般データ保護規則」と呼ばれます。EUの国で適応される個人情報の取り扱いについて定められた法令です。

一方、CCPAとは「California Consumer Privacy Act」の略称で、日本語では「カリフォルニア州消費者プライバシー法」と呼ばれます。カリフォルニア州民の個人データ保護について定められた法律です。

Webサイトを公開すると、海外で閲覧される可能性もあります。GDPRやCCPAのように海外のプライバシー規制に対応している同意管理ツールであるか事前に確認しましょう。

分かりやすいバナーを制作できるか

同意を求めるバナーは、ただ表示できればよいわけではなく、サイトを訪れたユーザーにとって分かりやすいバナーであるかどうかも大切です。そのため、分かりやすいバナーを制作できる同意管理ツールを選びましょう。

上記のような点を導入前に調べてから、自社に適切なCMPを選びましょう。

ピックアップツール1:Trust360

Priv Tech株式会社が運営するTrust360は、プライバシーの尊重とデジタルマーケティングを両立させる同意管理プラットフォーム(CMP)です。

Trust360には、下記6つの特徴があります。

ゼロクッキーロードに対応

Trust360は、ゼロクッキーロードに対応しているため、ユーザーの同意なしに個人情報を取得してしまう危険性はありません。

分かりやすいダッシュボード

ダッシュボードで、Cookieへの同意の取得率などを確認できます。さらに、期間・デバイスなどの複数メッシュで確認することが可能です。

他社システムとも簡単連携

同意情報の一元管理と、インティメート・マージャー社が提供するIDを用いた他社マーケティングツールへの連携のしやすさを両立させたことが、Trust360の強みです。

シンプルで分かりやすいバナー表示

シンプルな構成でサイト閲覧者に同意の趣旨が伝わりやすく、分かりやすいバナーを作成することが可能です。

GDPR、CCPAに対応

GDPRとCCPAに対応しているため、海外ユーザーにも対処できます。

安心のベンダーサポート

製品の導入時はもちろん、ツールの詳細な仕様に関する質問や運用時のサポートについても、日本人スタッフが迅速丁寧に対応してくれます。

ピックアップツール2:OneTrust

Priv Tech株式会社が運営するOneTrustは、Webやモバイル、OTT、CTVアプリケーション上の同意管理ツールです。導入数は500社を超え、国内のさまざま企業に利用されています。OneTrustの特徴的な機能は、下記の4つです。

Cookieの自動検知・分類

Cookie自動検知・分類を使用することにより、調査時間を大幅に削減することが可能です。

バナーの作成・カスタマイズ

バナーの色や形を自由にカスタマイズして、自社に適したバナーを作成できます。

各国の規制にも対応

100ヵ国以上の言語に対応しています。1つのスクリプトのみでサイト閲覧者の言語設定を自動で検知し、適切な言語で通知を表示します。

自動化による工数削減

バナー実装のためのスクリプトの自動生成やゼロクッキーロードに対応していることから管理工数を削減可能です。

ピックアップツール3:webtru

株式会社DataSignが運営するwebtruは、プライバシー対応を自動化できる同意管理ツールです。「自社サイトをスキャンする」「生成されたタグをページに貼る」の2ステップで導入できる手軽さが魅力です。

webtruには、ローコストで国内向け対応を実現できる「同意管理ライト(月額5,500円~)」とGDPR等の海外プライバシー規制にも対応している「同意管理プロ(月額11,000円~)」の2種類が存在します。また、現状確認ができる「ウェブサイト診断」は無料で使用可能です。30日間の無料トライアルを提供しているため、自社に適した同意管理ツールであるか見極めてみましょう。

公式サイト:https://datasign.jp/

複数の製品を比較して、自社に最適なツールを導入しよう

3製品の特徴について理解できた方は、複数を比較してより自社に適した製品を選定しましょう。ITreviewであれば、視覚的に製品を比較しながら利用ユーザーの口コミも参考にできます。比較・検討をしっかりと行って、自社に適した製品を導入しましょう。

この記事の執筆

慈雨(ジウ)

ライター

エンジニアの経験やアパレルECサイト運営の経験を活かして、ITやファッション、ECサイト関連の記事をメインで執筆しています。シュークリームとスニーカーを愛しています。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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