BtoBの事業において、デジタルマーケティングを活用したいと考える方も多いでしょう。しかし、具体的な手法が分からず、なかなか動き出せないとお困りではないでしょうか。

そこで本記事では、BtoB事業者向けにデジタルマーケティングの手法をご紹介します。複数ある手法の用い方や、デジタルマーケティングの動き方も解説しますので、本格運用の参考にしてみてください。

BtoBデジタルマーケティングで用いられる主な手法

BtoBデジタルマーケティングでは主に、以下の目的で手法を活用します。

  • リードジェネレーション:見込み顧客を獲得するための活動
  • リードナーチャリング:見込み顧客の購入意欲を高めて受注につなげる活動

それぞれ、複数の手法を利用します。まずは、一般的に利用されている手法を見ていきましょう。

リードジェネレーションの3つの手法

見込み顧客をダイレクトに獲得するリードジェネレーションでは、3つの手法を用います。情報提供をもとに、商品やサービスに興味を持ってもらう手法です。オンライン上で一般的に利用されているマーケティング方法なので、まずは3つの手法を確認してみてください。

SEO対策

SEO対策は、Web検索の上位表示を目指して見込み顧客を獲得するデジタルマーケティング手法です。主にGoogleが定めている「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」というルールに従ってコンテンツを作成することにより、上位表示を目指せます。また、読者ニーズを考慮し、興味を引くコンテンツを生み出すことも、評価に大きく影響するのが特徴です。

SEO対策を実施して検索上位に表示できれば、検索した企業担当者の目に留まり、コンテンツを閲覧してもらいやすくなります。その結果、コンテンツを通じてBtoB商品・サービスの問い合わせや購入の申し込みが発生する可能性を高められるのです。

コンテンツ作成において重要な手法のため、デジタルマーケティングを行う際には必ず実施しましょう。

Web広告

Web広告は、検索ページやブログ、サービスサイトといったコンテンツに広告を掲載して、見込み顧客を獲得するデジタルマーケティング手法です。自社サイトだけでなく、外部のサイトにもWeb広告を掲載します。広告掲載料金を支払うことによって、設定した頻度でユーザーに広告が公開されるのが特徴です。

近年では、ユーザーのコンテンツ利用の傾向をもとに、適切なWeb広告を公開できるようになっています。BtoB向け商品・サービスに興味があるユーザーにのみアプローチできるため、生産性の高いデジタルマーケティングが可能です。

ダウンロード資料

ダウンロード資料は、Webコンテンツの中だけでは説明できない商品・サービスを、別資料として提供するデジタルマーケティング手法です。SEO対策といった枠にとらわれず、デザイン性にあふれる表現方法を利用できます。たとえば、次のような資料がダウンロード資料として用いられているのが特徴です。

  • 商品カタログ
  • パンフレット
  • 自社独自の調査・分析資料

ダウンロード資料を取得する際に、個人情報の入力申請画面を準備すれば、顧客情報を取得して、次項で紹介する「リードナーチャリング」の手法として活用できます。

リードナーチャリングの4つの手法

見込み顧客に寄り添い、将来的な購買を狙うリードナーチャリングでは、4つの手法を用います。継続的な情報発信や情報提供がメインとなる手法です。見込み顧客からの信頼性と購買意欲を高められる手法なので、ぜひ参考にしてください。

メルマガ

メルマガは、自社サービスに登録してくれた見込み顧客に対して、一定間隔でメールを送信するデジタルマーケティング手法です。

たとえば、商品・サービスの事例や、新商品の紹介、見込み顧客が興味を持ちそうな内容をメールにまとめて配信します。継続的に情報提供を行うため、見込み顧客に対して、さらなるアプローチが可能です。

アンケート

アンケートは、自社商品・サービスを利用・購入してくれた顧客にアンケートを行い、収集したデータから、傾向やニーズを見出していくデジタルマーケティング手法です。

アンケートを実施すれば、商品・サービスに満足しているポイントや不満を感じるポイント、興味を持ったきっかけなどを把握できます。どのようなマーケティング手法が効果的なのかを推定できるため、今後の動き方や改善点などを検討可能です。

ステップメール

ステップメールは、自社サービスに登録するといったアクションを起こした見込み顧客に対して、事前に設定したメールを配信していくデジタルマーケティング手法です。

特定のアクションごとにステップメールを用意し、ニーズに合う情報を提供することで、見込み顧客の購買意欲を向上できます。顧客の起こしたアクションに合うステップメールを複数用意しておくことで、さらに購買意欲を高めることも可能です。

オンライン商談

オンライン商談は、Web会議ツールなどを活用して、非対面で商談を行うデジタルマーケティング手法です。

移動や商談スペースの準備が不要であることから、スムーズに商談に移ることができます。PC・スマホといったデバイスで簡単に実施できるのが魅力です。オンライン商談を通じて見込み顧客に有益な情報を提供すれば、低コストで商談を成立できるでしょう。

BtoBデジタルマーケティングにおける3つの動き方

BtoBデジタルマーケティングは、活用する手法だけ決めて動き出すのではなく、動き方を決めることが大切です。続いて、BtoBデジタルマーケティングの動き方を3つご紹介します。準備〜運用までに必要な要素を把握していきましょう。

KPIを設定し優先順位を決める

デジタルマーケティングを行う場合には、スタートからゴールまでの道筋にKPI(評価指標)を設定しましょう。運用の段階ごとに評価指標を準備し、実際の評価値と照らし合わせていけば、マーケティングの状況を判断できます。

すべての項目を同等の評価とするのではなく、事前に優先順位を決めておけば、マーケティングの微調整や軌道修正が可能です。

能動・受動のどちらで実施するか決める

デジタルマーケティングは、手当たり次第に実施するのではなく、能動的な「リードジェネレーション」、受動的な「リードナーチャリング」の手法に優先順位を設け、どのような順番で実施するのかを検討しましょう。

一度に両方の手法を取り入れて動き出すと、社内がパンクしてしまう恐れがあります。まずはどのような動き方をするのか決めて、社内の状況を把握したうえで、少しずつデジタルマーケティングの幅を広げていきましょう。

作業コストから動き方を決める

デジタルマーケティングを継続するためには、次のような作業コストがかかります。

  • 準備期間
  • 作業時間
  • 人件費
  • システム運用費

デジタルマーケティングには複数の手法があります。ただし予算内で動く必要があるので、一度にすべてを実施するのではなく、最初のうちは無理なく続けられる手法だけにチャレンジしてください。

BtoBデジタルマーケティングの必要性が高まる理由

IT化や働き方改革の影響を受けて、BtoBの事業においてもデジタルマーケティングの必要性が高まっています。最後に、必要性が高まる理由を2つご紹介します。顧客ニーズを把握する重要なポイントなので、デジタルマーケティングを実施する際の参考にしてください。

デジタルテクノロジーの発展

IT化による技術の発展に伴い、現代ではさまざまなデジタルテクノロジーが登場しています。すでに多くの企業でクラウドサービスが利用されており、デジタルを活用した商品・サービスの提供が必要不可欠となっているのです。また、そこに人を呼び込むためには、同じくデジタルを活用したマーケティングが欠かせません。

その一方で、オフラインでテクノロジーを提供する機会は、少しずつ減少しています。オンラインによる事業が普及している現代では、デジタルマーケティングを活用しない手はないのです。

Web検索の一般化

以前まで、Web検索を利用して商品・サービスを購入していた人は少ない状況でした。しかし、近年発生した新型コロナウイルスのまん延やスマホの一般化により、誰もがWeb検索で商品を探すニーズが生まれています。

もちろん企業担当者の多くも、Web検索を利用します。BtoBの商品・サービスをWeb検索で見つけだすユーザーも多いことから、デジタルマーケティングを活用して、見込み顧客にアプローチをかける必要があるのです。

BtoBデジタルマーケティングを実施するために製品を比較検討しよう

BtoB向けの事業で活用できるデジタルマーケティングには複数の手法があり、見込み顧客へのアプローチ方法がそれぞれ異なります。また、マーケティングの手法と一緒に、動き方を理解しておくことも重要です。

ただし、デジタルマーケティングを実施するためには、莫大な労力、時間が必要となります。限られた予算の中で動く必要があるため、マーケティングの効率化が必要不可欠です。

マーケティングの負担を減らして生産性を向上させたいのなら、デジタルマーケティングのシステム・サービスを導入してみてはいかがでしょうか。複数の製品を比較検討して、自社の目的に合うサービスを見つけてください。

この記事の執筆

ももひき

ライター

WEBライター(ライティング、編集、構成、SEO対策)やイラストレーター(キャラクター、WEB画像)として活動するフリーランスライター。現在はグルメ・IT・仮想通貨ジャンルを中心に執筆、福岡県で活動中。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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