アイティクラウドが運営するIT製品のレビュープラットフォーム「ITreview」は、2024年12月13日に掲載ベンダーを対象としたユーザー会「ITreview User Conference 2024~VOICE~」を東京ポートシティ竹芝で開催しました。

アイティクラウド株式会社代表の黒野(代表取締役社長 兼 CEO)の登壇に始まり、10月に行われた大型リニューアル、導入企業の事例、今後のロードマップの紹介など、様々なコンテンツを発表した当日の様子をレポートします。

飽和するテクノロジーとレビューマーケティングの必要性

オープニングトークではアイティクラウド 黒野源太(代表取締役社長 兼 CEO)が登壇しました。2018年にITreviewがリリースされてから約6年を振り返ると同時に、ITreview事業を始めた背景や想いを話しました。

日本のあらゆる分野で購入/契約の最終決定において、顧客の声・レビューが重要になってきています。そして購買プロセスのデジタル化が進み、顧客の約7割は営業と対面する前に購買意思を固めている時代に到達しています。そういった今の時代に必要とされるのが「レビューマーケティング」であり、IT市場において「レビューマーケティング」を実施することは”Better”から”Must”に遷移しつつあると発表しました。

「ITreviewはマーケティング活動だけではなく、経営層への報告や開発に生かせるプラットフォームです。今後も『IT選びに、革新と確信を』をビジョンに、データや最先端のレビューマーケティングを提供していきたいとおもいます。」というこれからのITreviewについて触れ、本パートを締めました。

ITreviewの3つの効果とこれからのITreview

次にアイティクラウド 辻健太郎(プロダクトマーケティング本部長)が、ITreviewの概要について登壇しました。ITreviewは媒体を通じ、サービス提供企業と導入検討企業の双方向に継続的な価値を提供できる「プラットフォーム」です。

ITreviewには「評判を作り上げる」「評価されたコンテンツ活用」「インテントデータの活用」ができると3つの効果を挙げています。

プロダクト/サービスに対して評判対策を怠ることを「バケツの穴が開いた状態」と定義し、いくら集客を行っても評判対策をしない限り離脱者が後を絶たないと述べました。購買プロセスのデジタル化が進み、顧客の約7割は営業と対面する前に購買意思を固めている今の時代では、「選定候補の3製品に入ることが重要である」ことをデータとともに来場者に訴え、評判を作り上げる重要性について解説を行いました。

最後に、今後の展望について、サービス提供企業には「コンテンツとデータがより使いやすいサービス」に、導入検討企業については「より製品が選びやすく、選定時の強いエビデンスとなるサイト」にすることを述べ、同氏のパートを締めました。

先進的な活用事例:シムトップス社とコラボスタイル社

イベントの後半では、ITreviewの利用企業を表彰する「Customer Voice Leaders」の受賞企業をゲストに迎え、成果を出すための活用方法と効果について、来場者の質問にインタラクティブに回答する形式でのトークセッションが行われました。

ゲストはシムトップス社の前川泰宏氏(企画・マーケティンググループ)、コラボスタイル社の水野雅元氏(営業部 マーケティング・広報チーム)、モデレーターはアイティクラウド社野島哉(ITreview事業 カスタマーサクセス部 部長)が務めました。

シムトップス社:ユーザー主導の製品開発

シムトップス社はi-Reporterという国内トップシェアの現場帳票ペーパーレス化ソリューションを提供している企業で、使い慣れた現場の紙帳票がそのまま電子帳票にできるi-Reporterというサービスを提供しているSaaSベンダーです。

ITreview製品URL:https://www.itreview.jp/products/i-reporter/reviews

シムトップス社は事例として、プロダクト改善の部分にスポットライトをあてた「機能要望実装キャンペーン」を取り上げました。

「機能要望実装キャンペーン」は、i-Reporterの機能改善に大きな成果をもたらしたと語ります。「このキャンペーンでは、ITreviewを活用してユーザーの声を直接集め、50件もの具体的な要望を得ることができた。これにより、潜在的なニーズを明確に把握し、効果的な機能開発を実現できた。」とお話しいただきました。

コラボスタイル社:マルチチャネルでのレビュー活用

次に、コラボスタイル社がITreviewで獲得したコンテンツの活用について事例を紹介しました。コラボスタイル社はWebとExcelが使える方なら誰でも簡単に作り直せる、直感的な操作性を持つワークフローシステム「コラボフロー」を提供するSaaSベンダーです。

ITreview製品URL:https://www.itreview.jp/products/collaboflow/reviews

コラボスタイル社は「ワークフローシステム」という、新規参入の多い市場の中で新規顧客を獲得するため、とにかくITreviewのコンテンツを活用していただいています。

水野氏はITreviewのコンテンツに興味を持ったサイト訪問者向けの特設サイトを受け皿として、露出できる部分にふんだんにITreviewのコンテンツを使用していると述べます。タクシー広告、営業資料、展示会用のパンフレット、セミナー資料、もちろんホームページにもITreviewのコンテンツが使われており、これらは、競争の激しい「ワークフローシステム」のカテゴリで市場のリーダーであるというブランド想起とともに、コンテンツを見たユーザーが目をとめる”引きのあるコンテンツ”として使うことができていると語りました。

上記以外にも、両社のレビューバッジの活用方法や効率的なレビュー収集方法についてお話しいただきました。当パートの最後には、ITreviewを使い続ける理由について「ユーザーの生の声を集めることができる」「ITreviewを見た方とそうでない方で受注率が10%違う」と語り、「これからも活用していきたい」とこのパートを締めくくりました。

来場者との相互コミュニケーション

プログラムの最後には、来場者との相互コミュニケーションの機会も設けられました。内容としては、クイズ形式でのITreviewに関する問い、来場者の要望が即座に反映される要望アンケートです。

クイズではGrid Awardに関するPRTIMESでのプレスリリースの配信がどれだけあったか(配信数:111件)や、2024年春にIT製品の選定導入にかかわりのある300名へのアンケート調査をもとにした、口コミやレビューの与える効果を心理効果と併せて紹介させていただきました。

要望アンケートでは、来場者への問いをもとにレビュー活用の目的、レビューの依頼方法、コンテンツ活用などのITreviewのユーザーがどのようにITreviewを使っているのかを来場者にシェアしました。

イベントまとめ

招待制で実施したこのイベントは2回目となり、大盛況で幕を閉じました。懇親会ではユーザー同士で活発にコミュニケーションが行われており、終始温かい雰囲気で幕を下ろしました。

このイベントの来場者アンケートでは、「イベントの満足度」についての質問に対して95.8%が満足しており、「また参加したいと思うか」という質問には「はい」と回答した方が100%でした。

ITreviewは今後、「コンテンツとデータがより使いやすいサービス」、「より製品が選びやすく、選定時の強いエビデンスとなるサイト」にしていく予定です。今後もこういったユーザー会でITreviewの活用事例を共有し、利用者がナレッジを活用できる機会を増やすことで、「コンテンツとデータが使いやすいサービス」を目指します。

ITreviewとは

ITreview(アイティレビュー)とは、法人向けIT製品・クラウドサービスのリアルユーザーが集まるレビュープラットフォームです。製品検討者はユーザーによるレビューや製品情報を閲覧でき、ビジネスの現場で受け入れられている顧客満足度の高い製品を確認できます。また、製品ユーザーは自身が活用する製品の評価をレビューとして投稿でき、自身のIT活用に関する知識やナレッジをシェアできます。情報共有、セールス、マーケティング、会計、ITインフラ、セキュリティ、開発などといった約810カテゴリーと約10,000の製品・パートナーの情報、またそれらに関するレビューを約12.5万件掲載しています。

https://www.itreview.jp

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