給与計算ソフトにはクラウド型とオンプレミス型がありますが、それぞれ特徴や利点と欠点に違いがあります。
| クラウド型 | オンプレミス型 | |
|---|---|---|
| 利点 | 初期導入コストが低い導入・更新が簡単どこでもアクセス可能法改正・アップデートが楽になるケースが多いバックアップやセキュリティをベンダーが担う他システムとの連携が容易な場合が多い | 自社で完全にデータ管理できるカスタマイズ性が高い長期利用時のコスパが良い場合もあるネットワークへの依存度が低い |
| 欠点 | ランニングコストが発生するインターネット環境に依存するカスタマイズ性がやや低いデータ管理やセキュリティが外部委託 | 初期導入コストが高い自社で保守・バックアップ・点検が必要リモート運用が難しい場合がある外部システムとの連携に手間がかかる |
目次
クラウド型給与計算ソフトの利点
クラウド型の給与計算ソフトを導入した場合、以下のような利点があります。
- 初期導入コストが低い
- 導入・更新が簡単
- どこでもアクセス可能
- 法改正・アップデートが楽になるケースが多い
- バックアップやセキュリティをベンダーが担う
- 他システムとの連携が容易な場合が多い
クラウド型はサーバーを構築する必要がないため、初期導入費を比較的低く抑えられる点が特徴です。また、外部サーバーを利用する仕組みのため、システムの導入や更新に大きな手間がかかりません。インターネット環境があればどこからでもアクセスできます。
実際に給与計算ソフトを利用した人のレビューでも「クラウドになって職場以外でも作業が確認できるため、早期に給与確定するようになった」という意見が見られます。
さらに、バックアップやセキュリティ対策、システムの保守などはベンダー側が対応することが多いため、社内でメンテナンスを行う負担も軽減できます。他にも、APIやCSV連携を活用すれば、勤怠管理システムや人事管理システムと比較的容易に連携できるのもクラウド型の魅力です。
クラウド型給与計算ソフトの欠点
一方で、クラウド型給与計算ソフトには、以下のような欠点もあります。
- ランニングコストが発生する
- インターネット環境に依存する
- カスタマイズ性がやや低い
- データ管理・運用やセキュリティが外部委託
クラウド型は初期費用を抑えられる反面、月額または年額の利用料金が継続的に発生します。
また、外部サーバーを利用する仕組みのため、インターネット環境がなければシステムを利用できません。オフライン環境で使用したい場合は、後述するオンプレミス型の検討が必要になります。
さらに、クラウド型はベンダーが提供する機能の範囲内での利用が前提となるため、細かなカスタマイズには対応しにくい場合があります。データ管理・運用やセキュリティもベンダーに依存するため、システムを選ぶ際はセキュリティ体制を十分に確認することが重要です。
オンプレミス型給与計算ソフトの利点
オンプレミス型の給与計算ソフトには、以下のような利点があります。
- 自社で完全にデータ管理できる
- カスタマイズ性が高い
- 長期利用時のコスパが良い場合もある
- ネットワークへの依存度が低い
オンプレミス型の大きな特徴は、自社のサーバーやシステム環境で運用するため、データ管理を全て自社で行える点です。外部にデータを預ける必要がないため、自社の業務フローや業種、ポリシーに合わせてシステムを細かくカスタマイズできる点も利点です。
また、インターネットへの依存度が低いぶん、ネットワーク障害などの影響を受けにくく、オフライン環境でも運用できます。クラウド型に比べて導入費は高くなりがちですが、月額課金制でない製品を選も多く、利用年数や保守体制によっては、長く使うほどコスパが良くなる可能性があります。
オンプレミス型給与計算ソフトの欠点
一方で、オンプレミス型の給与計算ソフトには、以下のような欠点があります。
- 初期導入コストが高い
- 自社で保守・バックアップ・点検が必要
- リモート運用が難しい場合がある
- 外部システムとの連携に手間がかかる
特に注意したいのが、システムの保守やバックアップ、点検、更新の遅れです。オンプレミスではこれらを全て自社で対応する必要がありますが、法改正や税制改正への対応が遅れた場合、給与計算のミスや業務トラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。
国税庁・厚生労働省・日本年金機構などの公的情報をチェックし、速やかな対応を心がけることが重要になります。
また、社内環境向けに構築されている場合、リモートワークでは利用しにくいケースがあります。リモートで利用したい場合は追加の設定や環境整備が必要になるでしょう。さらに、外部システムと連携する場合には、データ加工など追加の作業が必要になることもあります。
クラウド型とオンプレミス型の給与計算ソフトのどちらを選ぶべき?
結論から先に言うと、リモートワークが多い会社や初期費用を抑えて導入したい場合はクラウド型、高度なカスタマイズや長期利用を考えている場合はオンプレミス型を導入するのがおすすめです。
以下ではどちらを選ぶか迷った場合にチェックしたいポイントをまとめました。
クラウド型が向いている企業
次のような企業には、クラウド型を選ぶのがおすすめです。
- リモートワークが多い
- IT部門が小さい
- 初期費用を抑えたい
- 常に最新の法改正対応を自動で行いたい
出社とリモートワークを両立するハイブリッドワークなどを採用している企業は、場所を問わず利用できるクラウド型が向いています。
また、IT部門が小さく、自社でメンテナンスを行うのが難しい場合も、ベンダーが保守・管理を行うクラウド型の方が導入しやすいでしょう。
オンプレミス型が向いている企業
次のような条件に当てはまる企業には、オンプレミス型が向いているでしょう。
- 高度なカスタマイズが必要
- 自社内でデータ管理を厳密に行いたい
- 長期利用を考えている
- 独自ルールが多い
クラウド型では対応が難しいカスタマイズが必要な場合や、社外にデータを預けたくない場合は、カスタマイズ性に優れ、自社のポリシーに沿ったデータ管理を行えるオンプレミス型がおすすめです。
また、長期利用を想定しており、月額・年額利用料金を抑えたい企業にとってもオンプレミス型は有力な選択肢です。
クラウド型とオンプレミス型の特徴を理解して給与計算ソフトを選ぼう
クラウド型の給与計算ソフトは導入コストや運用負担の少なさが魅力であり、オンプレミス型は自社管理や優れたカスタマイズ性に強みがあります。
企業によって重視するポイントは異なるため、自社の業務環境や導入目的に合わせて、どちらのタイプの給与計算ソフトを選ぶかを慎重に検討することが重要です。