MRPえむあーるぴー
・正式名称:Material Requirements Planning(資材所要量計画)
概要
MRP(Material Requirements Planning)とは、生産計画と部品表(BOM)、在庫情報を基に発注すべき資材の量と時期を決定する生産管理手法のこと。現代の製造現場で使われる管理手法のベースとなっている。
特徴
MRPでは、必要となる需要を事前に予測することで、在庫の過不足をなくすことを目指している。経験や勘に頼ることなく、顧客からの受注と生産情報を用いて最適な発注量を算出し、効率的な生産を実現することができる。MRPは、1970年に資材調達を最適化する手法としてアメリカで提唱された手法で、その後、1980年代にはMRP2(Manufacturing Resource Planning:製造資材計画)呼ばれる、人員や設備などの生産に関わる要素を全体として計画・管理する手法へと発展した。1990年代に入るとさらに概念を発展させ、生産に留まらず企業活動の全体を対象に適正な資源配置を行うERP(Enterprise Resource Planning)へと繋がった。
利用されるシーン・解決できる課題
トヨタ自動車が導入したトヨタ生産方式の一部で、生産現場の各工程に必要なものを必要なときに必要な分だけ供給する仕組みである「ジャストインタイム」の根底にある考え方がMRPであり、在庫量と生産の最適化の実現に貢献している。