【2025年】SSLサーバ証明書のおすすめ10製品(全13製品)を徹底比較!満足度や機能での絞り込みも
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SSLサーバ証明書の基礎知識
SSLサーバ証明書とは、インターネット上の通信を暗号化し、通信相手の正当性を証明するための電子証明書のことです。主にWebサーバに導入され、Webサイトとユーザーの間の通信内容(個人情報、パスワード、クレジットカード情報など)を暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。
SSLサーバ証明書の利点は、情報漏洩リスクを軽減するセキュリティの向上に加え、ユーザーからの信頼性向上やSEO対策(GoogleがHTTPSサイトを優遇)にも効果がある点です。
活用事例としては、ECサイトでの決済ページへの導入、ログインフォームがある会員制サイト、官公庁や教育機関など、情報を扱うあらゆるWebサイトで広く活用されています。特にSSL証明書を導入したサイトはURLが「https://」から始まり、鍵マークが表示されることで視覚的にも安全性が伝わります。
- SSLサーバ証明書の比較ポイント
- ①:認証レベルで比較する
- ②:発行スピードで比較する
- ③:対応しているドメイン数で比較する
- ④:信頼性・ブランド力で比較する
- ⑤:料金・更新期間で比較する
- SSLサーバ証明書の選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
- SSLサーバ証明書の価格・料金相場
- DV型のSSLサーバ証明書の料金相場
- OV・EV型のSSLサーバ証明書の料金相場
- SSLサーバ証明書の導入メリット
- 通信の暗号化による情報漏洩リスクの低減
- ユーザーからの信頼性向上とブランド価値の強化
- SEO評価向上とGoogleによる優遇
- SSLサーバ証明書の導入デメリット
- 導入・更新のコストが発生する
- サーバ構成や証明書の管理が煩雑になる
- 発行・更新手続きの手間がかかる
- SSLサーバ証明書の導入で注意すべきポイント
- 有効期限の管理ミスによる証明書エラー
- 無料SSLと有料SSLの使い分け
- ワイルドカードとマルチドメインの混同
- SSLサーバ証明書の最新トレンド
- 自動更新対応の広がりとACMEプロトコルの普及
- サーバ証明書の有効期限短縮とセキュリティ強化
- クラウドサービスとの統合による簡易運用
- 無料SSL証明書の多様化とエンタープライズ対応
- ブラウザによるSSL未対応サイトへの警告強化
- SSLサーバ証明書の機能一覧
- 基本機能
- SSLサーバ証明書と関連のあるソフトウェア
SSLサーバ証明書の比較ポイント
SSLサーバ証明書の比較ポイント
- ①:認証レベルで比較する
- ②:発行スピードで比較する
- ③:対応しているドメイン数で比較する
- ④:信頼性・ブランド力で比較する
- ⑤:料金・更新期間で比較する
①:認証レベルで比較する
SSLサーバ証明書の比較ポイントの1つ目としては「認証レベルで比較する」というものが挙げられます。認証レベルとは、証明書を発行する際にどれだけ厳格な審査が行われるかを示すもので、主にDV(ドメイン認証)、OV(組織認証)、EV(拡張認証)の3種類に分類されます。
DV証明書は最も発行が早く安価ですが、企業名などは表示されず、なりすましリスクへの対策が弱い一方、EV証明書ではブラウザに企業名が表示され、より高い信頼性が得られます。企業サイトや金融機関、官公庁などはEVを選ぶ傾向があり、目的に応じて適切な認証レベルを選定することが重要です。
②:発行スピードで比較する
SSLサーバ証明書の比較ポイントの2つ目としては「発行スピードで比較する」というものが挙げられます。サイトの立ち上げやリニューアル時には証明書の即時発行が求められる場面があり、発行にかかる時間は導入スケジュールに大きな影響を与えます。
DV証明書であれば最短数分〜1日で発行可能なものもある一方、OVやEVでは申請者の企業情報や実在性を確認するため、発行までに数営業日〜1週間以上かかるケースもあります。急ぎのプロジェクトや一時的なキャンペーンサイトでは、迅速な発行が可能なDV証明書が適しているといえるでしょう。
③:対応しているドメイン数で比較する
SSLサーバ証明書の比較ポイントの3つ目としては「対応しているドメイン数で比較する」というものが挙げられます。SSL証明書には、単一ドメイン対応型、マルチドメイン型、ワイルドカード型の3種類があり、運用するサイトの構成に応じて選択する必要があります。
例えば、複数のサブドメイン(shop.example.comやmail.example.com)を運用している場合、ワイルドカード証明書を選ぶことで1枚で全てをカバーでき、運用コストの削減につながります。逆に1ドメインのみならば、シンプルなシングルドメイン証明書の方が安価で管理も簡単です。
④:信頼性・ブランド力で比較する
SSLサーバ証明書の比較ポイントの4つ目としては「信頼性・ブランド力で比較する」というものが挙げられます。発行元のCA(認証局)の信頼性は、サイト訪問者に安心感を与える上でも非常に重要な要素となります。
GlobalSignやDigiCert、Sectigoなどの大手CAが発行する証明書は、企業ブランドとしても認知度が高く、証明書情報の検証にも信頼がおけます。一部の廉価な証明書では、発行元がブラウザに表示されなかったり、サポートが不十分だったりすることもあるため、セキュリティや社会的信用を重視するサイトでは、ブランド力のあるCAを選ぶのが賢明です。
⑤:料金・更新期間で比較する
SSLサーバ証明書の比較ポイントの5つ目としては「料金・更新期間で比較する」というものが挙げられます。証明書の価格帯は認証レベルや対応ドメイン数によって大きく異なり、企業のIT予算にも影響を与えます。
DV型では年間数千円程度から取得できるものもある一方、EV証明書では年間数万円〜十数万円に達することもあり、コストパフォーマンスを重視するなら更新期間にも注意が必要です。最近では、1年更新が原則となっていますが、一部サービスでは2〜3年分まとめて申し込める場合もあり、手間の削減にもつながります。
SSLサーバ証明書の選び方
SSLサーバ証明書の選び方
- ①:自社の解決したい課題を整理する
- ②:必要な機能や選定基準を定義する
- ③:定義した機能から製品を絞り込む
- ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
- ⑤:無料トライアルで使用感を確認する
①:自社の解決したい課題を整理する
SSLサーバ証明書の選び方の1つ目のステップとしては「自社の解決したい課題を整理する」というものが挙げられます。セキュリティ強化なのか、ブランド信頼性の向上なのか、コスト削減なのか、目的を明確にすることが重要です。
例えば、企業のコーポレートサイトにおいては、信頼性の高い認証レベルと企業名の表示が必要になる場合もあります。一方、短期キャンペーンサイトであれば、スピーディーな導入と低コストが優先されます。課題を曖昧にしたまま導入を進めると、オーバースペックな選定や後々の更新時の混乱につながるリスクがあります。
②:必要な機能や選定基準を定義する
SSLサーバ証明書の選び方の2つ目のステップとしては「必要な機能や選定基準を定義する」というものが挙げられます。認証レベル、対応ドメイン数、発行スピード、サポート体制など、自社にとって欠かせない要素を洗い出しておくことが重要です。
例えば、複数のサブドメインを運用している場合はワイルドカード対応が必須になりますし、顧客情報を扱うECサイトであれば、EV証明書による高い信頼性が求められます。選定基準が曖昧なままだと、セキュリティ要件を満たさない証明書を導入してしまう可能性があるため、事前の定義が導入成功の鍵になります。
③:定義した機能から製品を絞り込む
SSLサーバ証明書の選び方の3つ目のステップとしては「定義した機能から製品を絞り込む」というものが挙げられます。前段で定めた選定基準を基に、対象となるCAや証明書タイプをリストアップし、比較検討を行いましょう。
たとえば「認証レベルはOV以上、マルチドメイン対応で年間費用5万円以内」といった条件があれば、それに合致する証明書を候補として抽出することができます。絞り込みの際には、製品スペックだけでなく、更新手続きの簡便さや再発行時の対応など、運用面の比較も有効です。
④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
SSLサーバ証明書の選び方の4つ目のステップとしては「レビューや事例を参考に製品を選ぶ」というものが挙げられます。実際に導入した企業の声や導入事例は、製品の実力やサポートの質を判断するための貴重な材料となります。
特にITreviewなどの比較サイトでは、業種別や会社規模別の評価が確認できるため、自社と類似した背景を持つ企業の導入事例から学ぶことで、失敗のリスクを減らすことが可能です。また、CAごとのサポート体制の違いも重要な評価ポイントとなります。
⑤:無料トライアルで使用感を確認する
SSLサーバ証明書の選び方の5つ目のステップとしては「無料トライアルで使用感を確認する」というものが挙げられます。一部のSSL提供ベンダーでは、短期間の無料試用版やテスト証明書を提供しており、導入前に手順や対応可否を確認できます。
実際のサーバへのインストール作業や再発行・更新の操作を事前に確認することで、スムーズな運用体制を構築できます。とくに、証明書の自動更新機能があるかどうか、APIによる証明書管理が可能かといった点も試験導入時にチェックしておくと安心です。
SSLサーバ証明書の価格・料金相場
SSLサーバ証明書の料金体系としては、発行元のCAのブランド力や認証レベル、対応ドメイン数などにより大きな幅があります。以下の表は、代表的な価格帯とそれぞれの特徴を示しています。
認証レベル | ドメイン数対応 | 年間価格帯目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
DV型 | 1ドメイン | 1,000円~10,000円 | 個人・簡易用途向け、即時発行 |
DV型 | ワイルドカード | 10,000円~30,000円 | 複数サブドメイン対応 |
OV型 | 1ドメイン | 10,000円~50,000円 | 法人向け、組織認証あり |
OV型 | マルチドメイン | 30,000円~70,000円 | 複数サイトを一括管理可能 |
EV型 | 1ドメイン | 50,000円~150,000円 | 高信頼性、企業名表示あり |
DV型のSSLサーバ証明書の料金相場
DV型のSSLサーバ証明書の料金相場としては年間1,000円〜10,000円前後が一般的です。このタイプは、ドメインの所有者であることさえ証明できれば即時発行されるため、コストを抑えつつ素早く導入したいケースに最適です。
特に中小規模の企業サイトやブログ、期間限定のLPなどで広く採用されており、簡易的なセキュリティ対策としては非常に効果的です。ただし、企業情報などの表示はされないため、信頼性やブランド性を重視するサイトには不向きです。
OV・EV型のSSLサーバ証明書の料金相場
OV型やEV型のSSLサーバ証明書の料金相場としては年間10,000円〜150,000円程度が目安となります。組織の実在性や法的責任を確認するプロセスがある分、費用は高くなりますが、その分セキュリティ面でも信頼性が高くなります。
特にECサイトや金融サービス業界では、EV型証明書が標準的に選ばれる傾向が強く、ユーザーに安心感を与える重要な要素となっています。発行までに1週間以上かかることもあるため、導入スケジュールには余裕をもたせておくことが重要です。
SSLサーバ証明書の導入メリット
SSLサーバ証明書の導入メリット
- 通信の暗号化による情報漏洩リスクの低減
- ユーザーからの信頼性向上とブランド価値の強化
- SEO評価向上とGoogleによる優遇
通信の暗号化による情報漏洩リスクの低減
SSLサーバ証明書のメリットの1つ目としては「通信の暗号化による情報漏洩リスクの低減」というものが挙げられます。Webサイトとユーザー間の通信内容を暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぐことができます。
例えば、ECサイトでユーザーが入力したクレジットカード情報や、ログイン時のID・パスワードが盗まれるリスクを大幅に軽減することが可能です。とくに近年では、情報漏洩インシデントが企業の信用失墜や法的責任に直結するケースが多く、SSLの導入は必須の対策といえるでしょう。
ユーザーからの信頼性向上とブランド価値の強化
SSLサーバ証明書のメリットの2つ目としては「ユーザーからの信頼性向上とブランド価値の強化」というものが挙げられます。証明書を導入することでブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示され、「https」で始まるURLになるため、視覚的にもセキュリティの高さが伝わります。
とくにEV証明書の場合には、企業名が表示されるため「この企業は実在している」とユーザーに強くアピールでき、フィッシングサイトとの差別化にもなります。顧客との信頼関係構築において、大きなアドバンテージとなるでしょう。
SEO評価向上とGoogleによる優遇
SSLサーバ証明書のメリットの3つ目としては「SEO評価向上とGoogleによる優遇」というものが挙げられます。Googleは公式に「HTTPS接続されているサイトをSEOで優遇する」と明言しており、検索順位の改善に寄与する可能性があります。
また、HTTPS未対応のサイトには「保護されていない通信」と警告が出るため、離脱率の上昇を招くおそれがあります。SEOとUX(ユーザー体験)双方の観点から見ても、SSL証明書の導入は現代のWeb運用において欠かせない要素です。
SSLサーバ証明書の導入デメリット
SSLサーバ証明書の導入デメリット
- 導入・更新のコストが発生する
- サーバ構成や証明書の管理が煩雑になる
- 発行・更新手続きの手間がかかる
導入・更新のコストが発生する
SSLサーバ証明書のデメリットの1つ目としては「導入・更新のコストが発生する」というものが挙げられます。無料のLet's Encryptなどを除けば、証明書の取得には毎年数千円〜数万円の費用が発生し、長期運用時には無視できないコスト要因になります。
特にEV証明書やワイルドカード対応のSSLは価格帯が高く、企業規模によってはコスト負担が大きくなることがあります。コスト削減策として、複数年契約による割引や、信頼できるベンダーの比較が有効です。
サーバ構成や証明書の管理が煩雑になる
SSLサーバ証明書のデメリットの2つ目としては「サーバ構成や証明書の管理が煩雑になる」というものが挙げられます。証明書の取得後にはWebサーバへのインストール、証明書チェーンの設定、中間証明書の管理など、一定の技術的知識が必要になる作業が多く発生します。
さらに、複数のドメインやサーバで運用している場合、証明書の有効期限や更新タイミングを一元管理することが困難になりがちです。こうした場合には、証明書管理ツールやAPI連携に対応したCAを選定することが効果的です。
発行・更新手続きの手間がかかる
SSLサーバ証明書のデメリットの3つ目としては「発行・更新手続きの手間がかかる」というものが挙げられます。DV型であれば発行は比較的簡単ですが、OV型やEV型では、企業情報の提出、法的書類の確認、電話確認など、煩雑な認証プロセスを伴うため、発行に数日から1週間以上かかることも珍しくありません。
また、更新の際にも同様のプロセスが必要になるため、タイミングを誤るとWebサイトが一時的に非SSL状態になるなどのリスクが生じます。更新通知や自動更新機能を備えたサービスの活用が推奨されます。
SSLサーバ証明書の導入で注意すべきポイント
SSLサーバ証明書の導入で注意すべきポイント
- 有効期限の管理ミスによる証明書エラー
- 無料SSLと有料SSLの使い分け
- ワイルドカードとマルチドメインの混同
有効期限の管理ミスによる証明書エラー
SSLサーバ証明書の導入で注意すべきポイントの1つ目としては「有効期限の管理ミスによる証明書エラー」というものが挙げられます。証明書には1年の有効期限があり、期限切れのまま放置すると、サイト閲覧時に「この接続ではプライバシーが保護されません」などの警告が表示され、ユーザーの離脱や信頼損失に直結します。
このような事故を防ぐためには、更新期限の管理を行う仕組み(カレンダー通知や更新管理ツール)を導入し、自動更新に対応した証明書を選ぶことが有効です。
無料SSLと有料SSLの使い分け
SSLサーバ証明書の導入で注意すべきポイントの2つ目としては「無料SSLと有料SSLの使い分け」というものが挙げられます。Let's Encryptのような無料SSLは、短期間での導入や低コスト運用には有効ですが、サポートが限定的であることや、信頼性・認証レベルが限定的であることを理解する必要があります。
企業サイトやECサイトでは、有料SSLの導入が推奨される場面が多く、無料SSLは開発環境や社内用途など、限定的な利用に留めるのが適切です。
ワイルドカードとマルチドメインの混同
SSLサーバ証明書の導入で注意すべきポイントの3つ目としては「ワイルドカードとマルチドメインの混同」というものが挙げられます。どちらも複数ドメインに対応できますが、ワイルドカード証明書は1つのドメイン配下のサブドメインに対して、マルチドメイン証明書は異なる複数のドメインに対して有効という違いがあります。
この違いを理解しないまま導入を進めると、カバーすべきドメインを網羅できず、一部の通信が暗号化されないといった重大なミスにつながります。導入前にサイト構成を十分に確認し、最適な証明書タイプを選ぶことが重要です。
SSLサーバ証明書の最新トレンド
SSLサーバ証明書の最新トレンド
- 自動更新対応の広がりとACMEプロトコルの普及
- サーバ証明書の有効期限短縮とセキュリティ強化
- クラウドサービスとの統合による簡易運用
- 無料SSL証明書の多様化とエンタープライズ対応
- ブラウザによるSSL未対応サイトへの警告強化
自動更新対応の広がりとACMEプロトコルの普及
SSLサーバ証明書の最新トレンドの1つ目としては「自動更新対応の広がりとACMEプロトコルの普及」というものが挙げられます。証明書の有効期限が短縮される中で、更新作業の自動化はセキュリティと運用効率の両面で非常に重要になっています。
ACME (Automatic Certificate Management Environment) プロトコルに対応したCA(Let's EncryptやZeroSSLなど)が増えたことで、WebサーバやDNSと連携し、証明書の発行・更新を完全自動化する仕組みが急速に普及しています。これにより、運用ミスや証明書切れのリスクを大幅に軽減できます。
サーバ証明書の有効期限短縮とセキュリティ強化
SSLサーバ証明書の最新トレンドの2つ目としては「サーバ証明書の有効期限短縮とセキュリティ強化」というものが挙げられます。かつては3年の有効期間が一般的でしたが、現在では最大1年に制限され、より短期間での更新が求められるようになりました。
これは、不正取得された証明書の悪用リスクを最小化するためのセキュリティ強化策です。企業としては更新漏れリスクへの対策が必須となり、証明書管理の仕組みや担当部門の責任明確化が進められています。
クラウドサービスとの統合による簡易運用
SSLサーバ証明書の最新トレンドの3つ目としては「クラウドサービスとの統合による簡易運用」というものが挙げられます。AWS、Google Cloud、Azureなどのクラウドインフラでは、証明書の自動発行・適用・更新がワンクリックで行える機能が実装されつつあります。
これにより、Web開発者やSaaS運用者がSSL導入の専門知識を持たなくても、セキュアな環境構築が可能になっています。とくにマイクロサービスやCDN連携を多用する構成では、こうした統合管理の利便性が高く評価されています。
無料SSL証明書の多様化とエンタープライズ対応
SSLサーバ証明書の最新トレンドの4つ目としては「無料SSL証明書の多様化とエンタープライズ対応」というものが挙げられます。Let's Encryptをはじめとした無料証明書は以前は個人向け用途が主流でしたが、最近では企業向けにも適したサポート付きの無料SSLや、商用レベルの高可用性を実現するサービスが登場しています。
一部の証明書は自社のDNSサーバやAPIに対応しており、高トラフィックなサービスにも導入が進んでいます。コストを抑えつつもセキュリティ要件を満たす選択肢として、企業からの関心も高まっています。
ブラウザによるSSL未対応サイトへの警告強化
SSLサーバ証明書の最新トレンドの5つ目としては「ブラウザによるSSL未対応サイトへの警告強化」というものが挙げられます。ChromeやEdge、Firefoxなど主要ブラウザでは、HTTPSでないサイトに対して「保護されていません」という警告表示を標準で行うようになっており、ユーザーの離脱率にも大きく影響しています。
さらに、TLSバージョンの旧式化により、TLS1.0や1.1を利用しているサイトは通信がブロックされるなど、対応状況のアップデートが求められています。こうした背景から、SSL導入は「任意」ではなく「前提条件」として扱われる時代へと変化しています。
SSLサーバ証明書の機能一覧
基本機能
機能 |
解説 |
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SSL証明書の自動発行 | 通信相手に偽りがないこと、通信先のサーバーが実在することを公正な第三者機関である認証局(CA)が証明したSSL証明書を自動で発行する |
サーバーの実在性証明 | ドメインの使用権があることの認証「ドメイン認証」、登記簿などを確認し、組織として法的に実在しているかを認証する「企業実在認証・組織認証」、この2つの認証の項目に加え、物理的に組織が存在しているか、事業が存在・運営されているか、承認者・署名者は誰なのかを認証する「EV認証」の3種類の証明書がある |
SSL証明書による通信の暗号化 | SSL証明書に含まれる公開鍵と共通鍵を使用した、「公開鍵暗号方式」と呼ばれる方法を用いた暗号化通信が可能。入力情報は通信先しか暗号を解除することができないため、安全・安心に通信を行なうことができる |
SSLサーバ証明書と関連のあるソフトウェア
ウイルス対策ソフト:コンピューターやネットワークに侵入する悪意のあるプログラムを検出し、駆除するためのソフトウェアのことです。
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