ITreviewでは飲食業向けのIT・SaaS製品の掲載もスタートしており、業界の動向を知るべく「BtoBプラットフォーム」でおなじみのインフォマート社が主催する「FOODCROSS」にお邪魔してきました。

飲食業界間の「つなぐ」をテーマに据えた本イベントは、9/22に開催。

様々な企業による製品ブースの出展やプレゼンターを招いてのセミナーなどを開催。会場内には配膳ロボットなどが稼働しており、様々な角度から飲食業界に向けたテックの進化を体験させてくれます。

会場を歩いたところまだITreviewでもご紹介していない、店舗や仕入れなどの様々な課題を解決しようとするツールに出会うことができました。一部にはなりますが、注目のツールとしてピックアップしてくので、ぜひ最後までご一読ください。

▼FOODCROSSの概要はこちら

https://www.infomart.co.jp/asp/seminar/2022-foodcross.asp

FOODCROSSで出会った飲食業界特化型DXツールをピックアップ

その1:GoogleMAPの口コミと連携した店舗管理ツールCanly(カンリー)

https://biz.can-ly.com/

カンリ―社が手掛けるのは、煩雑になりがちな店舗の集客媒体を一元管理することを目的としたCanly(カンリー)です。Googleビジネスプロフィールと連携し、全国に展開する店舗の口コミやキャンペーン情報などを専用のデータテーブル上で一括管理することができます。注目したいのはツールを買って終わりではなく、各社に運用コンサルタントがつきシステム導入支援やツールの運用サポートをしてくれる点です。情シス部門がなくとも運用できるのは心強いのではないでしょうか。

製品の詳細:https://jp.can-ly.com/

導入実績:「プロント」や「鳥貴族」など35,000店舗以上

その2:お客様のリピートを促進する機能を搭載した「リピつく」

https://ripitsuku.com/

クリエイティブプレイス社が手掛けるのは飲食店向けの販促ツールとして使える「リピつく」です。同社が日本原価酒造とタッグを組んで開発したアプリケーションとなっており、来店時の電子スタンプ機能やクーポン、お客様向けのポイントシステムなどを搭載しています。なかでも、お客様が従業員スタッフに対して、自分が持つポイントを使って「投げ銭」をするユニークな機能に注目。「エンタメ性もあるし、従業員にとってもモチベーションのひとつとしてもらえるように設計しました」と担当者。お客様向けに来店を促すPUSH通知機能や来店データの一元管理なども行えるため、リピーター獲得に向けてアシストしてくれることでしょう。

製品情報:https://ripitsuku.com/

その3:受発注業務をLINEで完結できる卸業向けソリューション「TANOMU」

https://www.infomart.co.jp/asp/seller/tanomu.asp?utm_source=tanomu&utm_medium=cpc&utm_campaign=tanomu_google_branded#

インフォマート社が展開する発注業務に対する課題に向けた「TANOMU」。飲食店向けの卸売業では、電話やFAXなどでの注文依頼も多く、ミスや漏れなどの原因となっていました。そこで、LINEを活用して受発注できるのがこちらのソリューション。発注者側は手数料がかからずに注文ができるため、システム入れ替えに伴う慣れや費用などの負担が非常に軽いというメリットがあります。FAXでの受注が発生する場合でも、OCR機能があるため、データ化も楽々。入力業務が軽くなり、処理にかかる時間や負担の削減につながります。

製品情報:https://www.infomart.co.jp/asp/seller/tanomu.asp?utm_source=tanomu&utm_medium=cpc&utm_campaign=tanomu_google_branded#

その4:LINEでシフト希望の回収から作成まで対応する「らくしふ」

https://rakushifu.jp/

クロスビット社が運営する「らくしふ」は、飲食店に欠かせないスタッフのシフトを効率的に管理できるツールです。飲食店は学生からシニア世代まで多くの人が働く場でもあります。そこで、多くの人が慣れ親しんできた「LINE」を使ってシフトを提出できる機能を搭載しています。集められた内容は、管理画面に自動で反映されるため入力作業の手間を削減。マネージャーはシフトの時間調整だけで済みます。さらに、リマインダーの設定が可能なため、声掛けをしなくてもLINEで一斉にシフト提出の期限を知らせることもでき、ピープルマネジメントにかかる工数削減に貢献してくれます。

製品の詳細:https://rakushifu.jp/

導入実績:「ピザハット」や「ほっかほか亭」など15,000店舗以上

その5:飲食店の日時決算を効率化する「れすだく」

https://resduc.net/

イー・カムトゥルー社が展開する「れすだく」は、飲食店の健康診断をかんたんに、をテーマにした管理システムです。店舗ごとにダッシュボードが用意されており、ログインされるとすぐに店舗の目標や予算、実際の売り上げなどが一目でわかるように表示。様々なPoSシステムや券売機、受発注システムと連携することで、手入力をしなくても自動で集計してくれる便利なツールです。

製品の詳細:https://resduc.net/

その6:総合型業務ツール「大臣エンタープライズ」

応研が展開する大蔵大臣🄬シリーズは、飲食店の様々な業務に対応するラインナップを展開しています。イベント当日にお話をうかがったのは、大阪王将を展開するイートアンド社が導入する「大臣エンタープライズ」についてです。「イートアンド社では帳票をFAXでやり取りし、管理画面に手作業で入力するという業務が日常的に行われていましたが、当製品を導入し、システムを再度構築することでDX化を進められました」と担当者。販売管理だけでなく、業務要件に最適化されたツールやソリューションが幅広く展開されています。

製品の詳細:https://www.ohken.co.jp/enterprise/

その7:仮想マネージャーが店舗タスクを管理する「V-Manage」

こちらのツールは、インフォマートと串カツ田中ホールディングスが業務提携して運営するRestartz社が2022年内にリリースを予定している「店舗運営プラットフォームアプリ」です。本サービスが解決したい課題は、店舗のマニュアルで決まっている定時に行われる掃除やトイレ確認などのこまごまとしたタスクを管理できるツールです。全国に支店があるような大型チェーンの場合、本部で決まったオペレーションがすべての店舗で実施できるようになるまで、マネジメントのレベルやスタッフの質によって変わってきます。本ツールの導入により、定型タスクのうっかり忘れを無くし、店舗運営の平準化をサポートするという狙いがあります。

製品の詳細:https://v-manage.infomart.co.jp/

数字の管理だけでなく、人や物流まで様々な領域でDX化が進む

いかがでしたか?他社サービスとの連携をしながら、労働集約型になりがちな飲食業界において働き方を変えてくれそうなツールが登場しているんだなという印象を受けました。また、今回お話を伺ったツールを提供する担当者の方々が口をそろえて話していたのは、この業界のITリテラシーについての課題でした。対面でのお仕事がメインになるため、現場の方たちが感覚的に入力や理解ができるようにユーザーインターフェイスに力を入れているようです。

飲食業界は生活に欠かせない業界のため、業務効率化に向けたDX化はどんどん進んでいくでしょう。今後どのようなツールやソリューションが生まれていくのか注目です。

この記事の執筆

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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