海外の担当者と会話するために、世界共通語の英語を喋れるよう英会話教室に通ったり海外留学に挑戦したりする方も多いかもしれません。しかし、多言語を喋れるバイリンガルでなくても、自動翻訳ツールを利用することで海外の人とビジネスMTGを開くことができるのはご存知でしょうか?この記事では、MTGでリアルタイムに自動翻訳できるツールについて紹介します。

自動翻訳に使えるビジネスツールはAI議事録やAI通訳ツール

海外の担当者とMTGを開くためにリアルタイムで自動翻訳を利用するには、AI議事録または自動翻訳ツールが利用できます。それぞれの特徴について解説します。

AI議事録とは

AI議事録とは、会議や商談の音声を記録して自動でテキストデータへと変換するツールです。本来は議事録を作成するためのツールなので、すべてのツールが自動翻訳に対応しているわけではありませんが、Zoom連携の機能と併用することで対談者の音声を翻訳してテキストデータとして表示できます。

リアルタイム翻訳・AI通訳ツールとは

AI通訳ツールとは、会議や商談の音声を識別して自動で翻訳・通訳するツールです。AI議事録のように記録したテキストデータをまとめる機能は基本的にありませんが、安価で自動翻訳を実現できます。なかには、自動議事録の作成に対応しているツールもあります。

自動翻訳に使えるAI議事録3選

AI議事録に搭載されている機能は、自動翻訳にも使えます。AI議事録のなかでも、自動翻訳に適したツール3選をご紹介します。必要な機能はZoom連携と自動翻訳機能であるため、どちらの機能も有したツールをご紹介します。

知名度で選ぶなら「Webex」

「Webex」は、アメリカに本社を置くCisco Systemsが提供するコミュニケーションツールです。オンライン会議やクラウド電話の機能を有しており、企業向けのツール「Webex Suite」を用いることで自動議事録や自動翻訳ツールとしても利用できます。

日本でも1,000社以上とのパートナーシップを結ぶ同社の知名度は国内でも高く、有名企業のツールを選びたいなら「Webex」がおすすめです。

国内企業の製品で選ぶなら「AIGIJIROKU」

「AIGIJIROKU」は、株式会社オルツが提供する自動議事録ツールです。5,000社以上の導入実績を持ち、30ヶ国語に対応したリアルタイム翻訳機能を有しています。音声認識精度99.8%の高性能なAI機能を有しており、話者を特定して自動的に議事録を作成可能です。

AIに翻訳テキストを発話させることもできるため、自動翻訳ツールとしても利用できます。国内企業の自動翻訳ツールを選びたいなら「AIGIJIROKU」がおすすめです。

公的機関発のツールで選ぶなら「ZMEETING」

「ZMEETING」は、Hmcommが提供するAI議事録自動化システムです。Hmcommは経済産業省所管の公的研究機関「国立研究開発法人産業技術総合研究所」発のベンチャー企業であり、「AI×音声認識」のスペシャリストとして活動しています。

英語・中国語(簡体)・中国語(繁体)・韓国語・ベトナム語・タイ語・ドイツ語に対応したツールで、会議の出席者ごとに言語を設定可能です。議事録データ・通信の暗号化、IPアドレスのアクセス制限などの機能を搭載しており、重要な会議でも安心して利用できます。公的機関発の自動翻訳ツールを選びたいなら「AIGIJIROKU」がおすすめです。

公式:https://www.zplatform.ai/

自動翻訳に使えるリアルタイム翻訳・AI通訳ツール3選

AI通訳ツールは、自動翻訳による多言語対応に適したツールです。ここでは、ITreviewの口コミでも評価が高いAI通訳ツールを3つご紹介します。

知名度で選ぶなら「Wordly」

「Wordly」は、米国に本社を置くWordlyが提供するSaaSプラットフォームです。20以上の言語をライブ翻訳することができ、対面でもオンライン会議でも通訳者を介さずにAIによるリアルタイムの同時翻訳を実現します。

ORACLEやsalesforceなどの大企業を含む600社以上の導入実績を持ち、100万ユーザー以上を獲得するほど世界的に有名なツールです。知名度で自動翻訳ツールを選ぶなら「Wordly」をおすすめします。

価格で選ぶなら「Secure Meet」

「Secure Meet」は、チャットプラス株式会社が提供するWeb会議ツールです。96%以上の人口をカバーできるほどの翻訳機能を持ち、95%以上の文字起こし精度を誇ります。

契約プランも、最大10ライセンスまでなら月額1,500円〜と安価に利用できるのも魅力です。40分までの会議であれば、無料で利用できます。価格で自動翻訳ツールを選びたいなら「Secure Meet」がおすすめです。

アプリで導入するなら「ドコツーAI」

「ドコツーAI」は、東京都港区北青山に本社を置く株式会社スマートボックスが提供するAI翻訳アプリです。NICT(情報通信研究機構/総務省所管の国立研究開発法人)の多言語翻訳エンジンを搭載しており、日本語との相性では世界最高峰の性能を誇ります。

ゲスト側は専用機不要でインストールすることなく、QRコードやURLからペアリングして使用できる利便性の高さも魅力です。ゲスト側の言語は、英語・中国語など異なっていても同時に多言語翻訳できます。スマホで手軽に導入できる自動翻訳ツールを選ぶなら「ドコツーAI」がおすすめです。

公式HP:https://dokotsu-ai.com/

ZoomやMicrosoft Teamsの翻訳機能を利用する

Web会議システムには、自動翻訳の機能を備えるものが増えてきました。ZoomやMicrosoft Teamsなどは、リアルタイムで音声を識別して、外国語を日本語の字幕として表示する機能を搭載しています。

Zoomは日本語を含む11言語、Microsoft Teamsは日本語を含む25以上の言語に対応可能です。すでにZoomやMicrosoft TeamsをWeb会議に導入している企業なら、これらの翻訳機能を利用することもできます。

自動翻訳ツールで海外の人とのビジネスMTGをスマートにしよう

自動翻訳ツールを用いることで、海外の担当者ともスムーズにコミュニケーションを図れます。すでに利用しているWeb会議システムの中にも、日本語字幕に対応しているツールも存在します。AI議事録などのビジネスツールを用いれば、海外の担当者とのWeb会議も自動で議事録を作成してスムーズに取引を進められるでしょう。

自然言語処理も発展が目まぐるしいため、まるで相手が日本語で話しているかのようにリアルな会話につなげられるほど技術は進歩しています。グローバル展開を目指す企業にとっても有益な自動翻訳ツールを探している方は、本記事を参考にして自社に最適な製品を見つけてください。

この記事の執筆

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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