AcuSolve の製品情報(特徴・導入事例)
AcuSolve とは
Altair AcuSolve は、Altair の強力な数値流体力学(CFD)ツールです。ロバストかつスケーラブルなソルバーテクノロジーによって、流れ、伝熱、乱流、非ニュートン流体シミュレーションを簡単に実行できます。精度検証された物理モデルが非構造メッシュに適用されるため、効率的に高精度な解析を実行することが可能であり、その結果、モデル生成時間を大幅に短縮し、より多くの時間を製品開発に割けるようになります。
◆製品の主な特長
• 効率的で柔軟なワークフロー
• 流 れ、 乱流、 伝熱解 析、 2 相流に適応した物理モデル
• メッシュ品質に依存しない高い精度と安定性
• 非定常・定常解析両方に対応する高速解法
• 数千コアの活用に対して有効な並列計算スケーラビリティ
• 剛体と弾性体の連成を含む高度なマルチフィジックス機能
◆メリット
Altair AcuSolve の開発方針において、 解析精度を追求するためにロバスト性や利便性を犠牲にすることはありません。 AcuSolve を使用すれば、 これまで数日、 場合によっては数週間も要したメッシュ品質改善作業が不要となります。
非構造メッシュを構築し、 ソルバーを実行するだけで、高精度な解を安定的に得ることができます。
◆シミュレーション機能
〈流体モデリング〉
AcuSolve の流体シミュレーション機能は、 非圧縮性流および亜音速圧縮性流に対応しており、 ニュートン / 非ニュートン流動場を解析することが可能です。 Navier-Stokes 方程式を必要としない課題に対してストークス流などの特殊な流動モデルを準備しています。
〈伝熱モデリング〉
AcuSolve では、 固体と流体の伝熱問題を解くことができます。以下の機能がサポートされています。
• 共役熱伝達
• 自然対流
• 灰色体閉鎖空間の輻射
• 太陽輻射
• 薄肉構造の伝熱解析用シェル要素
• 熱交換器モデル
〈乱流モデリング〉
AcuSolve には、 高度な技術要求に応えるために豊富な乱流モデルが備わっています。 使用可能な RANS モデルには以下が含まれています。
• Spalart-Allmaras
• SST
• k- ω , BSL k- ω
• Realizable k- ε , RNG k- ε , Standard k- ε
高精度な非定常解析用に、 以下のモデルがサポートされています。
• Spalart-Allmaras ベース Detached Eddy
Simulation(DES および DDES)
• SST ベースの Detached Eddy Simulation(SST-DES)
• Samgorinsky および動的サブグリッドスケールLargeEddySimulation
乱流遷移を含めた解析において、 AcuSolveは以下の遷移モデルに対応しています。
(Spalart-Allmaras および SST RANS/DES モデルとの互換)︓
• γ 1 方程式モデル
• γ -Re θ 2 方程式モデル
〈混相流モデリング〉
AcuSolve の混相流機能は非圧縮 2 相流機能で、 熱伝導、 乱流、 移動変形メッシュ、 不連続インターフェースおよび流体構造連成機能を備えています。 密度比の制限はなく、 空気 /水、 オイル / 水などの解析が可能です。
〈メッシュ移動機能〉
AcuSolveは変形メッシュの処理に対して2つの手法をサポートしています。 Arbitrary LagrangianEulerian(ALE)法のメッシュ移動アルゴリズムは、複雑な動きに適応する一般的なソリューションです。
動作を単純化できる場合、 AcuSolve の境界条件ツールで設定します。 このツールは、 境界表面の動きをモデル全体に伝えるための定義をします。
〈ユーザー定義関数(UDF)〉
ユーザー独自の関数を作成することで、 材料モデル、 境界条件、 ソース項、 およびソルバーの多くの機能を カスタ マイズ可能です。 UDF 内にあるデータアクセス関数の標準セットに加えて、クライアントサーバープログラミング機能も提供されています。 これにより、 CFD シミュレーションを、制御システムコードなどの外部アプリケーションと連携することができます。
〈マルチフィジックス機能〉
過渡流体解析や変形メッシュを扱う上での強みを持つ AcuSolve は、 外部コードとの連携なし
に、 以下のマルチフィジックス解析を行うことができます。
• 接触を考慮しない剛体動力学
• 線形構造変形
Altair HyperWorks の他製品との連成により、さらに以下の解析が可能となります。
• 質量粒子パーティクルトレース(AcuTrace との連成)
• マルチボディ動力学(Altair MotionSolve との連成)
• 非線形構造変形(Altair OptiStruct との連成)
〈プリプロセッシング機能〉
AcuSolve 専用のグラフィカルユーザーインターフェースである AcuConsole を活用することで、効率的にモデリングを行うことができます。 Altair HyperMesh に は AcuSolve で頻繁に使用されるコマンドの大部分が含まれています。 また、Altair SimLab から基本的な流体および熱伝導解析へアクセスでき、 同一のインターフェースで熱流体 - 構造連成シミュレーションの準備が可能です。
〈ポストプロセッシング機能〉
AcuSolve の解析結果は AcuFieldView* によってポスト処理されます。 これは、 Intelligent Light の FieldView CFD ポストプロセッサーのOEM バージ ョン で す。 AcuFieldView は、 クライアントサーバーベースの並列処理を使用してAcuSolve シミュレーションのポストプロセスを実行可能にし、自動化するためのツールも備えています。