「スマホに来るプッシュ通知って効果あるのか」と思っている方はいませんか?あるアンケート調査によれば、「プッシュ通知を受け取っても良い」と回答したユーザーは、全体の80%に達したそうです(n=10,000人)。

出典:アプリユーザーをアクティブにする!専門家が教える「プッシュ通知」5つの真実と間違い。D2CRアプリセミナー|AppMarketingLabo.

さらに、NTTコムオンラインが行ったアンケート調査では、アプリのプッシュ通知を「全てON」にしている人と「アプリによって使い分けている」人は、全体の77%に達していることがわかっています。

出典:プッシュ通知の許諾率とその理由とは|NTTコムオンライン

調査データからもわかる通り、今やユーザーに直接コンタクトのとれるプッシュ通知は非常に有効なマーケティング手法です。

プッシュ通知の有効的な使い方4つ

これから自社のアプリにプッシュ通知を導入したい方、もしくは導入済みだが反応率が思うように上がらない方は、ぜひ参考にしてみてください。

使い方1. 反応率の高い時間帯に配信する

まず初めに、「ターゲットの反応率が高い時間帯を知ること」が大切です。株式会社日本マーケティングリサーチ機構が行った調査によると、「スマホを見るのはどの時間帯が一番多いですか。」という質問に対する回答は、次のような割合になりました。

出典:53.75%が”1日3時間以上”スマホを使用。|株式会社日本マーケティングリサーチ機構のプレスリリース

このように、18:00〜0:00にスマホをチェックする人が圧倒的に多くなっています。ただし、あまり遅くにプッシュ通知を配信すると反応率は高くともユーザーに嫌がられる可能性があります。遅くとも21:00までにはプッシュ通知を配信し、一般的な生活リズムに配慮することが大切です。例えば社会人をターゲットにしたサービスであれば、朝の通勤時間やランチタイムに送付するのも一手でしょう。

また、キプロス共和国のゲーム会社であるNekki社が行った調査によれば、プッシュ通知の開封率が最も高かった曜日は「月曜日」であり、週末にかけて開封率は徐々に低下し、日曜日には最低を記録しています。

出典:7 Surprising Facts About The Open Rates Of Push Notifications|Tapjoy

プッシュ通知の開封率が高い時間帯はジャンルによっても若干異なるため、こうしたデータを参考にしながら、自社ビジネスにとって最適な配信時間帯を模索しましょう。

使い方2. 適切な回数で配信する

ターゲットの反応率が最も高まる時間帯を把握したとして、次に大切なのが「適切な回数で配信すること」です。プッシュ通知はメルマガとは異なり、お得情報やイベント情報の発信、クーポン配布などに利用されています。

つまり、ビジネスに直接つながるような内容が多いのです。そうした中で毎日のようにプッシュ通知が届くと、ユーザーはアプリやサービスに対して「うっとうしい」と感じるようになります。情報化社会と呼ばれ、いたるところで広告や営業に触れる時代だからこそ、プッシュ通知を適切な回数で配信し、「セールス感、押し売り感を感じさせないプッシュ通知」を心がけましょう。

使い方3. ユーザーにメリットのある内容を発信する

お得情報やクーポン配布は、基本的にユーザーにとってメリットのある内容です。しかし、「どのユーザーに配信するか?」によっても変わります。

例えば商品Aに対するニーズを抱えているユーザーに対して、商品Bのお得情報の発信やクーポン配布を行っても、反応率が上がることはありません。適切なターゲットやセグメントの設定が行えていないため、そのユーザーにとってはメリットのある内容になっていないのです。

反応率を上げたいなら、ターゲット設定を普遍的に行うのではなく、細かなターゲット・セグメント設定を行った上で、ターゲット・セグメントごとにパーソナライズされたプッシュ通知を送信していきましょう。

使い方4. PDCAサイクルを繰り返す

最後に大切なことは、「ひたすらPDCAサイクルを繰り返す」ことです。PDCAサイクルの繰り返しに終わりはありません。常に改善し続けることで、プッシュ通知の反応率を上昇できます。

とはいえ、数ヶ月や1年もPDCAサイクルを繰り返さなければ成果が上がらないわけではありません。企業によっては1ヶ月、あるいはもっと短期間でプッシュ通知の反応率が上がることは珍しくないのです。

ポイントは「細かいサイクルをつくること」です。大掛かりなPDCAサイクルでは結果が出るまでに時間がかかります。改善→実行→検証→改善のサイクルが大きくなってしまうと、その分成果が上がるまで時間がかかってしまうのです。

可能なら、アプリの開発・運用・マーケティングチームが一丸となって細かいPDCAサイクルを回せるような環境を整えましょう。そうすれば、「プッシュ通知の反応率が日ごとに上がる」状況は夢ではありません。

正しい使い方でプッシュ通知の効果を高めましょう

スマートフォンの普及率が80%を超えている現代において、プッシュ通知は当たり前に活用されているマーケティングツールです。企業と顧客の距離が近くなった分、しっかりと顧客視点に立ち、顧客と良好な関係を築けるようなマーケティングが重視されるようになりました。

アプリのプッシュ通知をこれから利用する、あるいは反応率をアップさせるための施策を実施する際は、この記事でご紹介した使い方をぜひ実践してみてください。

この記事の執筆

CASITOMO

ライター

夫婦Webライター。2013年に夫婦で独立し、10,000本以上のSEOコンテンツを企業オウンドメディアに提供。夫は元通訳・翻訳家、妻は元アパレルマネージャー。映画鑑賞とバスケ、週末ベイキングが共通趣味。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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