新型コロナウイルス感染症拡大の落ち着きとともに、海外出張をする機会が徐々に増えています。そんな海外出張時に企業として最も意識すべきポイントが「社員の安否確認」でしょう。
出張先によっては治安が不安定だったり、トラブルに巻き込まれたりする場合もあり、安否確認を行える環境が整っていると安心です。
そこでこの記事では、「海外出張においてなぜ出張管理システムが大切なのか?」を、政府統計を参考にしながらご紹介します。
目次
海外出張でも使えるビジネストラベルマネジメントとは?
トラベルマネジメントシステム(出張管理システム)とは、出張時の航空券・新幹線チケット、宿泊先などの手配をシステム上で行えるサービスです。「BTM(Business Travel Management)」と略称で呼ばれることもあります。
出張者自身がチケットやホテルの手配を行う従来のスタイルとは違い、出張管理システムを導入することで出張手配を効率化したり、出張手配のプロセスを標準化したりできるメリットがあります。また、出張経費の管理まで行えるなど、出張に関わるさまざまな業務をシステム上で完結することができます。
海外出張システムの詳しいメリットについては、出張経費の管理を楽に。経理担当者もうれしい出張管理システムのメリットをご一読ください。
海外でのトラブルは年々増加傾向にある
国内出張と海外出張の大きな違いは、国の情勢が異なる点です。
言語、文化、商習慣に慣れ親しんだ国内出張とは違い、海外出張では言語や文化の違いなどからさまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。外務省領事局海外法人安全課が公表しているデータによると、2020年までは日本人が関連した海外でのトラブルが増加傾向にありました。
2020年はコロナ禍により海外渡航者が減少したものの件数としては増加しています。海外出張者が増えれば、トラブルに巻き込まれる可能性も高まるでしょう。
海外出張や長期出張でよくあるトラブル
海外出張や長期出張でのトラブルは、どんなケースがあるのでしょうか?ここでは代表的な4つのトラブルをご紹介します。
・貴重品や書類が入った鞄を窃盗された
日本と海外では治安に対する考え方そのものが異なります。日本と同じ感覚で行動していると貴重品や書類が入った鞄を窃盗されることがよくあります。
たとえば国内ではふと立ち寄ったカフェで鞄を置いたまま席を立っても、窃盗されることは滅多にありませんが、海外では少し目を離せば窃盗される可能性があります。治安が比較的良い地域であっても、少しの油断によって窃盗されることがあるので注意しましょう。
・クレジットカード情報をスキミングされた
海外では、日本であまり見られない「スキミング」という犯罪手段が横行しています。接触型、あるいは非接触型の機器を用いてクレジットカード情報を盗み取るものです。
クレジットカードの磁気に記録されている情報を盗み取られると、クレジットカードを不正利用される可能性があります。
・タクシー運転手に脅された・金銭を取られた
治安の悪い地域では、タクシー運転手に金銭を騙し取られる可能性があるので注意しましょう。悪質な犯行の場合、タクシー運転手と犯罪集団が手を組み、乗客を人気のないところに連れ込んで金品などを強奪するという事件も起きています。
・食が合わず体調を崩してしまった
窃盗や強盗、情報搾取などだけでなく、「食が合わずに体調を崩してしまった」というトラブルに見舞われることもあります。食材や水質が合わず、体調を崩すと急性胃炎などによって身動きできないほど苦しい思いをするケースも少なくありません。
安否確認が行える出張管理システムがおすすめ
上記でご紹介したように、海外出張や長期出張ではさまざまなトラブルが想定されます。そこで、社員の健康状態や安全を知るためにおすすめなのが出張管理システムです。
出張管理システムによっては、社員の安否確認が行えるようにメッセージのやり取りや業務進捗などをシステム上で管理できる機能が備わっています。出張管理システムを導入すれば、海外出張で遠隔地にいる社員の安否確認を日々行うことができ、トラブルに巻き込まれていないかどうかを常にチェックできます。
安否確認は海外出張時だけでなく、日本国内における災害時などにも欠かせない業務です。したがって、出張管理システムを検討されるなら、安否確認機能が備わっているものがおすすめです。
出張管理システムで海外出張に備えましょう
ビジネスのグローバル化が進むにつれて、より多くの日本人社員が海外出張に飛び立っていくことでしょう。貴社ではその際の、安否確認の仕組みをつくれているでしょうか?「安否確認の仕組みがない」ということであれば、安否確認機能が備わった出張管理システムの導入をおすすめします。
安否確認に限らず出張費用の適正化や、出張管理の効率化といったメリットもあるので、国内出張・海外出張が多い企業では是非ともご検討ください。