自社で提供しているサービスに、FAQシステムを導入したいと考えている人もいるでしょう。しかし、無料版と有料版の2タイプがあるため、どちらを導入すべきか迷っている人もいるはずです。
実は無料版のFAQシステムでも、現在は高性能なセキュリティ・機能が充実しています。本記事では、無料で使えるFAQシステムの機能やシステムの選び方について解説します。無料版と有料版の違いもご紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
FAQシステムとは
FAQシステムとは、顧客や従業員が抱える疑問・課題を解決するFAQを作成する製品のことです。従来、必要であった顧客への電話サポートやマニュアルの作成を一括管理できるほか、過去の事例の引き出しとして活用できます。
詳しくは以下の記事で紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
記事:FAQツールの特徴や導入メリット|問い合わせ対応を減らして業務効率を改善
FAQシステムが持つ2つの機能
結論から言えば、無料版のFAQシステムは問題なく利用可能です。FAQに利用できる機能をほとんど網羅しており、よくある質問に対する回答を並べるだけでなく、次の2機能を活用できます。
- 情報の一元管理
- 利用者の悩みを解決
疑問や課題を持つ顧客を対象とするだけではなく、社内の情報管理に活用できるのが特徴です。まずは、FAQシステムの具体的な機能について解説します。
情報の一元管理
FAQシステムには、情報を一元管理できる機能があります。例えば、次のような社内情報の整理に利用できるのが特徴です。
- 顧客情報
- 閲覧・購入履歴
- 問い合わせ対応マニュアル
- 業務マニュアル
今までの顧客対応は、あらかじめ用意されたマニュアルをベースに、各オペレーターが培ってきたノウハウや応用力を活かして動いていく必要がありました。一方、FAQシステムに情報を蓄積していけば、瞬時に過去の情報を参照できるため、オペレーターの経験年数によって変化する知識量・対応力といったギャップを埋められます。
オペレーター業務を効率化できれば、知識不足・対応力不足によるトラブルを回避可能です。また、顧客の悩みを効率よく解決できるため、各オペレーターの負担を減らすことにも効果を発揮します。
利用者の悩みを解決
FAQシステムに蓄積された情報をもとに、顧客が求める質問と答えを整理して公開すれば、顧客に疑問・課題を自己解決してもらえます。
サービスを提供する企業によっては、FAQを用意していても、それが顧客のニーズに合っておらず、問い合わせ数が多くなる場合があるでしょう。一方、FAQシステムに蓄積した情報があれば、根拠ある情報からFAQを再構成できます。
近年では、AIチャットボットを利用したFAQシステムも登場している状況です。顧客にメールや電話での問い合わせを行わせることなく、効率よく疑問・課題を解決できるため、顧客とオペレーター、双方の労力削減に効果を発揮します。
FAQシステムの無料版・有料版の違い
FAQシステムには、無料版・有料版のサービスが提供されています。このとき、無料版であっても安全かつ効率的にFAQシステムを反映可能です。しかし、値段の違いがあるように機能やセキュリティにも違いがあります。
ここでは、無料版と有料版の違いを解説します。まずは無料版を導入するのも1つの方法ですが、有料版も視野に入れて、どちらのFAQシステムを導入すべきか検討してみてください。
FAQの作成数
無料版では、FAQの作成数に制限が設けられていますが、有料版はほとんど無制限に利用できるのが特徴です。
例えば、小規模なFAQを用意するだけなら無料版で対応できます。しかし、莫大な数のFAQに対応する必要がある場合には、大量のデータを蓄積しなければなりません。よって、規模が大きければ大きいほど有料版のシステム導入が有利になります。
セキュリティ強度
無料版と有料版で、セキュリティ強度が変化する場合があります。例えば、無料版だとオンプレミスのFAQシステムが導入できなかったり、利用サポートに制限が設けられたりして、急なトラブルに対応してもらえないこともあるでしょう。
また、パスワード設定やIPアドレス制限に違いがあり、強固なセキュリティが必要な場合には有料版を利用する必要があります。
機能の充実度
無料版と有料版では、機能の充実度が変化するのをご存じでしょうか。有料版ではすべての機能を利用できますが、無料版では一部機能の利用が制限される場合もあります。
なかでも拡張、連携、分析といった便利な機能は制限されやすいので、あらかじめ無料版のサービス範囲をチェックしておくことが大切です。
FAQシステムはクラウド版・オンプレミス版どっちがいい?
FAQシステムは、セキュリティ対策として2つの運用環境を準備できます。
- クラウド版:インターネットで管理されたサーバーを利用する
- オンプレミス版:社内でサーバーを管理して利用する
2つの違いがよく分からず、導入時に悩んでしまう人もいるでしょう。そこで、目的に合わせてどちらの運用方法がおすすめなのか詳しく解説します。
コスト・利便性を求めるならクラウド版がおすすめ
FAQシステムにお得感や使いやすさを重視する人は、クラウド版の利用がおすすめです。
クラウド版は、ベースシステムに構築されたサービスをそのまま利用できるため、オンプレミス版に比べて安く利用できます。外部で管理されているサーバーを利用しており、インターネット環境とアカウントがあれば誰でも利用できるのが特徴です。
提供されているシステムに更新・変更が加わっても自動で反映されるのもメリットです。コスト縮減・使いやすさを重視しているなら、クラウド版を導入してみましょう。
セキュリティを高めたいならオンプレミス版がおすすめ
企業によっては、個人情報の外部流出を防止するため、万全のセキュリティ対策を求める企業も多いでしょう。自社でセキュリティ対策を実施している企業も多いのではないでしょうか。
外部のセキュリティに頼らず自社で完結させたいなら、オンプレミス版の導入がおすすめです。サーバーやOSといったすべての運用環境を自社で管理できるため、ウイルスによる情報の外部流出を防止できます。
無料のFAQシステムを選ぶ前にやるべきこと
FAQシステムは、無料版であっても充実した機能とセキュリティが利用できます。ただし、導入する前にルール決めをしておかなければ、効率的にFAQシステムを導入できません。そこで、最後に無料のFAQシステムを選ぶ前にやるべきことを2つご紹介します。
顧客・社内の目的・認識を調整する
FAQシステムを導入すると、今まで実施していたカスタマーサポートの内容が変化します。その結果、システムの導入が顧客やオペレーターを混乱させるきっかけとなるかもしれません。
顧客および社内のFAQに対する目的や認識を調整するために、あらかじめ変更・導入の告知をしながら段階的に導入するのがおすすめです。特に社内マニュアルの蓄積も含めてシステムを利用するなら、スムーズな機能活用のために丁寧な調整を心がけましょう。
CRMシステムとの連携を検討する
FAQシステムを導入するなら、CRMシステム(顧客管理システム)の導入も検討してみてください。FAQシステムの導入によって顧客と信頼を築くことができれば、そこから成約を生み出せるかもしれません。
CRMシステムの導入によって顧客情報を詳細に分析していけば、社内のコスト縮減にあわせて収益率UPを目指すことも可能です。FAQをただのアフターサポートのシステムと捉えるのではなく、成約の可能性を秘めたツールであることを認識しておきましょう。
無料FAQシステムを導入したいならITreviewで製品を比較しよう
FAQシステムは、無料版・有料版が提供されていますが、無料版であっても本格的なFAQの反映が可能です。ただし、事前に無料版と有料版の違いを理解しておくこと、導入前にやるべきことを把握しておく必要があるので、本記事の内容を参考に導入を検討してみてください。
まずは無料のFAQシステムから導入を検討したいと考えているなら、ITreviewの製品レビューを参考にしてみましょう。製品の基本情報や利用者の感想など、役立つ情報を簡単に確認できます。製品の比較も行えるので、導入前にチェックしてみてください。