プレゼンテーション資料の作成には、Microsoft PowerPoint(通称:パワポ)を使わなければならないと思っている人も少なくありません。しかし実は、GoogleやAppleといったOS開発企業もプレゼンテーションツールをリリースしています。また、世界で1億ユーザーを突破するベンダー企業の製品やオープンソースのソフトウェアでも、プレゼンテーション資料を作ることが可能です。今回は、機能別にプレゼンテーションツールをピックアップしてご紹介します。
目次
OSとの相性で選ぶプレゼンテーションツール
講演会などではMicrosoft PowerPointで実行されることの多いプレゼンテーション資料ですが、様々なメーカーが製品を開発しています。まずは、各OS環境に適したプレゼンテーションツールについてご紹介します。バグや動作不良の少ないツールを使用したいなら、OSと同じメーカーのプレゼンテーションツールを選ぶのがよいでしょう。
Windowsで選ぶなら「Microsoft PowerPoint」
「Microsoft PowerPoint(マイクロソフト パワーポイント)」は、WindowsOSを開発したMicrosoft社の製品であるため、Windowsとの相性は最良です。サブスクリプションで利用できるMicrosoft365であれば、3Dオブジェクトやアニメーションの作成、AIによるプレゼンテーションのコーチ機能などの機能も搭載しています。また、他のユーザーとリアルタイムで共同編集できるので、スピーディーに作業を進められるでしょう。Windowsと親和性の高いソフトウェアを選びたいなら「Microsoft PowerPoint」がおすすめです。
・Microsoft PowerPointの参考価格
Microsoft 365 Business Basic:540 円 / 月相当(年間契約)
・Microsoft PowerPointの参考レビュー
なんといってもスライド作成ツールといえばこちらだと思う。前職でGoogleスライドを使い慣れていましたが、パワーポイントではよりできることが増えたかなという印象があります。
Microsoft PowerPointへのレビュー「いわずと知れたスライド作成ツール」より
使い始める前はoffice系ってクラウド管理とか共同編集とかできないんでしょ?と思っていましたが、無知なだけでした。
ちゃんとリアルタイム反映もできて、そのままオフラインに保存したりできるので、かなり便利!
Chromebookで選ぶなら「Google スライド」
「Google スライド」は、ChromeOSやAndroidOSを開発したGoogle(グーグル)の製品であるため、ChromebookやAndroid端末との相性は最良です。GAFAにも挙げられるGoogleの高い技術で作ったアプリケーションを無料で使えます。
また、クラウドで作成するため、他のユーザーとビデオ会議ツール「Google Meet」で直接共有したり、他のGoolgeアプリと連動したりできます。ChromebookやAndroid端末、Googleの無料アプリを利用することが多い人は「Google スライド」がおすすめです。
・Google スライドの参考価格
無料
・Google スライドの参考レビュー
最大のメリットは複数人での同時編集。
Googleスライドへのレビュー「プレゼン資料を複数人で同時に作成できる便利ツール」より
コメント機能でのやり取りもでき、1つの資料作成を分業・平行して行うことができるため時間効率が非常に高い。
使い始めた当初はPowerPointと比較して不満も多かったが、現在はそれ以上のメリットを感じている。
(機能的には必要十分、寧ろビジュアルに拘り過ぎなくてもよいと考えるようになり、結果的に内容が的確にまとめられるようになった)
Macで選ぶなら「Keynote」
「Keynote(キーノート)」は、Apple(アップル)が提供するソフトウェアです。MacやiPadなどを開発した同社の製品であるため、MacOSやiOSとの相性は最良です。
映画のように本格的な100以上のトランジションとエフェクトを利用でき、YouTubeやVimeoなどの動画もプレゼンテーション資料に埋め込むことができます。
MicrosoftPowerPointとの互換性もありながら、iPhoneやiPadでプレゼンテンショーン資料を作ることもできるため、Mac愛用者には「Keynote」がおすすめです。
・Keynoteの参考価格
iOS機器なら無料
・Keynoteの参考レビュー
MacでもスマホでもiCloudを通して同期できる為、出先でちょっとした編集をスマホでできる為とても便利です。忘れることはないですが、スマホでもプレゼン可能な為とても便利です。又良い点でも記入しましたが発表してノートがとても便利であがり症の後輩や新人がはじめてプレゼンする際失敗しなくなりました。そして本人達の自信にもつながり相乗効果ありでした
Keynoteへのレビュー「自己紹介などを簡単に作成」より
動画にプレゼンテーションを盛り込むなら「Prezi」
「Prezi(プレジ)」は、米国のPrezi(プレジ)が提供するズームプレゼンテーションソフトウェアです。UNICEF(ユニセフ)やSalesforce(セールス フォース)など世界195ヶ国1億人のユーザーが利用しています。
プレゼンテーションする人の顔や手振りを映しながら、動画のなかに資料を盛り込めるのがPreziの特徴です。リモート会議やオンライン講座の映像に、映画の世界のような近未来的なアニメーションを盛り込めることでしょう。クライアントとのリモート会議で斬新なプロモーションを行いたいなら、「Prezi」がおすすめです。
・Preziの参考価格
無料お試しあり
・Preziの参考レビュー
ズームアウト、ズームイン機能のあるダイナミックなプレゼンを作ることで、よくあるパワーポイントと違った動きのあるプレゼンテーションを見せることができます。 プレゼン資料作成も、1枚の模造紙に内容を書き足すように作成することができるため、非常に使いやすいです。
Preziへのレビュー「動きのあるダイナミックなプレゼンツール」より
テンプレートもたくさんあるため、プレゼンのテーマに合わせたテンプレートを選ぶことで、プレゼンを見る人に対して、内容のイメージをしっかり印象付けることができます。
目立つプレゼンであるため、印象に残りやすいため聴衆を魅了することができます。また、内容をpdf化して印刷することもできるため配布資料にも苦労しません。
マークアップ言語で作りあげるなら「Marp」
「Marp」は、日本の開発者であるYuki Hattori氏が提供しているオープンソースツールです。オープンソースであるため、誰でも無料で利用できます。製品として完成されたソフトウェアを使うのではなく、Markdown記法でマークアップ言語からスライドを作成できるのが特徴です。そのため、ユーザーにはマークアップ言語の知識が求められるため初心者向けとはいえないでしょう。
愛好家によるレイアウトもネット上に公開されているため、様々なデザインを試すこともできます。他のユーザーとはまったく異なる自由なレイアウトでプレゼンテーションを作りたいなら、「Marp」がおすすめです。
・Marpの参考価格
無料
・Marpの参考レビュー
Markdown形式は最近では多くの人が便利ということで知名度が広がっていますが、そのMarkdownを用いてパワーポイントを作成できるのが非常に便利です。普通にパワーポイントを作れば、細かいところまで調整できるので、かなり時間がかかってしまうことがありますが、Marpの場合、表現可能な範囲がある程度制限されているので、細かいところにこだわりすぎずに利用することができます。また、さまざまなレイアウトがあるため、自分の好みのデザインにして利用することも可能な点が使いやすいと思います。
Marpへのレビュー「マークダウンでパワポを作成でき、パワポの作成時間が短縮」
OS環境や目的に合わせてプレゼンテーションツールを選ぼう
プレゼンテーションツールは、OS開発企業が提供しているものもあれば、ベンダー企業が専門的に販売しているもの、愛好家がオープンソースで公開しているものもあります。また、レイアウトについてもセンスの高いクリエイターたちが自作しているものも多くありますので、Web上で探してみるのもよいでしょう。
それぞれの目的によって、選ぶべき製品が異なります。機能や特徴を比較して、自身のシステム環境や資料を作成する目的に合った製品を選びましょう。