SNSマーケティングは、ソーシャルメディアを利用して自社のブランディングや認知拡大を行うマーケティング手法です。SNSの利用者が増加するとともに注目を集め、さまざまな企業がSNSマーケティングに取り組んでいます。

本記事では、SNSマーケティングの重要性と具体的な活用方法をご紹介します。SNSならではの注意点もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

SNSマーケティングの重要性と効果

総務省が実施した「令和2年通信利用動向調査」によると、日本では73.8%の人がSNSを利用しています。そのうち62.1%が情報収集を目的に利用しており、SNSが情報源として活用されていることが分かります。さらに、アライドアーキテクツ株式会社が令和2年に実施した「SNSをきっかけとした購買行動・口コミ行動調査」によると、SNSがきっかけで商品購入・来店した経験がある人は50%を超え、売上にも影響することが分かりました。

また、SNSをマーケティングに活用する企業も増加しています。SNSマーケティングは、企業や商品の認知拡大、ブランディングなどの効果を生み出し、拡散力があることから莫大な広告費をかけずに多くの人へ情報を届けられるのがメリットです。

近年では急激な拡散で話題になることを指す「バズる」という言葉も生まれ、バズを狙ったマーケティングも増えています。SNSユーザーは全年代で増加傾向にあり、SNSマーケティングの重要性は今後ますます高まると考えられるでしょう。

代表的なSNSの特徴をおさらい

次に、代表的な6つのSNSを紹介します。

Facebook ・実名登録のため、実生活の人間関係に近い人とつながれる
・公式性が高く、ビジネス利用するユーザーも多い
・月間アクティブ利用者数2,600万人(2019年時点)
・30〜40代の利用率が高く、男女比はほぼ同じ
Instaglam ・画像や動画などの視覚的な訴求が得意なため、ブランディングに向いている
・国内の月間アクティブアカウント数3,300万人(2019年時点)
・10〜30代の利用率が高い
・女性が多いと言われているが、男性の利用率も増えている
Twitter ・「リツイート」や「いいね」のリアクション機能を搭載しており、拡散力が高い
・匿名ユーザーが多いこともあり、炎上リスクが比較的高い
・国内の月間利用者数4,500万人(2017年時点)
・20代の約80%が利用し、男女比はほぼ同じ
LINE ・利用率NO.1のSNS
・企業公式アカウントでユーザーと「友だち」になり、直接情報を届けられる
・国内の月間利用者数8,800万人(2021年時点)
・全年代で利用率が高く、平均90%の人が利用している
TikTok ・キャッチーなショートムービーがバズりやすく、流行の起点となることもある
・世界では10億人が利用し、今後も成長が期待されている
・10代の利用率が圧倒的に高い
YouTube ・世界最大級の動画共有プラットフォーム
・視覚的な訴求に加え、字幕をつけられる
・世界中の人に見てもらえる可能性がある
・全世界のログインユーザー数は20億人
・日本では全年代で利用率が高く、約85%の人が利用している

SNSは、それぞれユーザーの属性が異なるため、自社のターゲットにあわせたプラットフォームを選ぶことが重要です。また、SNSごとにユーザーとの距離の近さや文化が異なるため、SNSの特色にあわせた施策を心がけましょう。

SNSマーケティングの活用法5つ

次に、企業がSNSを活用する具体的な方法を紹介します。

SNSアカウント運用

SNSマーケティングで真っ先にできることは、企業アカウントの運用です。アカウントのフォロワーが増えれば、多くの人に情報を届けられ、認知度向上や顧客ロイヤリティの向上が期待できます。

アカウントが成長するまで時間がかかるため、広告やSNSキャンペーンなどの施策もあわせて活用するとよいでしょう。

SNS広告

SNS広告は、登録情報と「いいね」などの行動をもとに配信できるため、ターゲティングの精度が高く、投稿画面へ自然に表示されるのが魅力です。そのため、ほかの広告に比べてユーザーに避けられにくく、クリックされやすいと言われています。

一方で、ほかの投稿に埋もれて流されやすいため、印象的なクリエイティブを作ることが重要です。低コストで始めやすく、上手に運用すればコストパフォーマンスの高い広告になるでしょう。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、SNSで影響力の高いインフルエンサーに商品を紹介・拡散してもらう手法です。口コミサイトの普及の影響もあり、消費者は信頼のおけるインフルエンサーのレビューを参考に購買する傾向が強まっています。

爆発的な拡散や売上向上が期待できる一方、意図しない見せ方になってしまい、ブランドイメージが低下する可能性に注意が必要です。

SNSキャンペーン

SNSキャンペーンは、認知拡大や商品購入のきっかけ作りに有効な施策です。アライドアーキテクツ株式会社が実施した「SNSをきっかけとした購買行動・口コミ行動調査」によると、企業アカウントをフォローする目的として80%以上の人が「お得なクーポンやキャンペーン・セール情報を取得するため」と答えています。

プレゼント企画や抽選企画など、思わず参加したくなるキャンペーンを実施し、シェアやアカウントのフォローを促しましょう。

ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングとは、SNS上の会話やキーワードを分析し、商品開発やブランディングに活かす方法です。実際の声を収集できるため、顧客のリアルなニーズや新しい視点を得られるのがメリットです。キャンペーンやSNS広告の反応から、施策の効果改善にも活かせます。

SNSマーケティングの注意点

SNSは、拡散性の高さが魅力です。しかし多くの人に届くからこそ、炎上リスクが高い点に注意が必要です。炎上してしまうと、ブランドイメージを傷つけたり顧客離れを引き起こしたりします。コンプライアンスを意識したガイドラインや、運用ルールを決めておくとよいでしょう。

SNSマーケティングを活用しよう

SNSマーケティングは、低コストで始められ、さまざまな効果を生み出します。しかし、中長期的な運用が前提であり、リアルタイムでの対応が必要になるため、担当者の負担が大きくなりがちです。

そこで、SNSマーケティングでは、運用を効率化させる仕組みやツールの導入をあわせて検討しましょう。SNSの運用に役立つツールは以下からまとめて比較可能です。

この記事の執筆

のまこ

ライター

フリーライター。IT・地域・ECセールスを中心に、toB/toC問わず執筆。具体例を盛り込んだわかりやすい文章を心がけています。東京在中で素敵な賃貸物件を見るのが趣味。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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