インフルエンサーマーケティングを活用して、自社のサービス・商品の認知度を高めたいと考えている企業は少なくないでしょう。しかし、具体的な計画を立てずに動くのは危険です。まずは、導入する前にKPIについて考えてみてください。
本記事では、インフルエンサーマーケティングでKPIを意識すべき理由、KPI設定に役立つ指標、測定方法について解説します。KPIと相性のよいSNSも紹介しますのでマーケティング戦略の参考にしてください。
目次
インフルエンサーマーケティングでKPIを意識すべき理由
インフルエンサーマーケティングとは、SNS等で影響力を持つインフルエンサーにサービス・商品の宣伝を協力してもらうマーケティング手法です。インフルエンサーマーケティングを実施すれば、インフルエンサーが抱えるフォロワー、そしてフォロワーが情報共有したユーザーに自社サービス・商品を宣伝できます。
ただ宣伝をお願いするのも効果的ですが、同時にKPIを意識すれば、さらなる効果を期待できます。KPIを意識すべき理由は次のとおりです。
- コスト縮減
- 顧客の動きを測定する
- 施策の改善・改良
マーケティングを実施する際には、限られた予算の中で動く必要があります。事前にKPIによる目標値を設定したうえで動き始めれば、効率よく結果を生み出せるでしょう。
また、数値として分析することによって、結果の改善・改良が行えるのも魅力です。KPIを意識するとインフルエンサーマーケティングの効果を何倍にも高められるので、ぜひ導入に合わせて設定してみてください。
インフルエンサーマーケティングのKPI設定に役立つ3つの指標
インフルエンサーマーケティングのKPIを設定するためには、指標を活用していくことが大切です。まずは、KPI設定に役立つ3つの指標について解説します。どのような設定が必要なのか参考にしてください。
オーディエンス
「オーディエンス」とはインフルエンサーが投稿するコンテンツを閲覧する集団のことで、リンクのクリック数や購買に直結する重要な指標です。
ユーザーがコンテンツを見ないことには、次のアクションに進みません。そこで、まずはSNSのアナリティクス機能を活用して数値を分析してみましょう。
投稿したコンテンツごとに数値を分析していけば、各インフルエンサーの影響力を可視化できます。また、閲覧数はフォロワー数の15〜30%が一般的だといわれています。1万人のフォロワーがいる場合、1,500〜3,000のインプレッションを獲得できるため、インフルエンサーの選定時に活用してみてください。
エンゲージメント
インフルエンサーマーケティングの有効性を測定したいなら「エンゲージメント」の指標設定がおすすめです。エンゲージメントとは、次のようなリアクションを指します。
- いいね
- コメント
- シェア
- リンク移動
これらは、オーディエンスの次のアクションとして生み出される要素です。エンゲージメントが多いほど、マーケティングの有効性が高いことを示します。投稿するコンテンツや、依頼したインフルエンサーと自社との相性を分析することに役立つので、並行してチェックしてみてください。
リード・販売コンバージョン
インフルエンサーマーケティングは、最終的に自社のサービス・商品にユーザーを誘導することが大切です。そこで「リード」「販売コンバージョン」の指標を設定してみましょう。
リードは、どのコンテンツから誘導されたのか確認できるなど、何の影響を受けて興味を持ってくれたのか把握できます。販売コンバージョンは、サービス・商品の購入や利用に直結したユーザー分析として利用可能です。
リード・販売コンバージョンは、企業が求める最終的な到着点となります。どのコンテンツから利益を生み出せたのか分析できれば、今後の施策を検討する根拠として利用できるため確実に設定しておきましょう。
インフルエンサーマーケティングで設定したKPIの測定方法
インフルエンサーマーケティングでは、ただKPIを設定するのではなく、測定を行い分析することが大切です。次に、測定におすすめの方法を3つ解説します。活用しやすいツールの導入をしてみてください。
SNS分析ツールを活用する
SNSには、サービス独自の分析ツールが搭載されています。例えば、SNSによって次のようなツールを利用可能です。
- Instagram:Instagramインサイト
- Twitter:Twitterアナリティクス
- YouTube:YouTubeアナリティクス
それぞれ、オーディエンスやインプレッションの数値を測定できます。また、プラットフォームツールを利用すれば、上記測定ツールを一括でまとめて簡易的に管理・分析できるので便利です。
ソーシャルリスニングツールを活用する
インフルエンサーが投稿するコンテンツの施策を決めたいなら、ソーシャルリスニングツールで次の条件を測定してみるのがおすすめです。
- 既存の投稿においてよく使われるキーワード
- 投稿されやすい写真や動画
- コメントの比率はポジティブ/ネガティブどちらが多いか
- SNS利用者の年齢・性別・生活地域
ソーシャルリスニングツールは、企業向けのサービスとしても提供されています。ITreviewではソーシャルリスニングツールの比較検討を行えるほか、利用者レビューがチェックできるので参考にしてください。
パラメータ付きURLを活用する
複数人のインフルエンサーに宣伝を依頼する予定があるなら、パラメータ付きURLを活用してみてください。
パラメータ付きURLとは、URLにインフルエンサーの情報を持たせて情報測定を行う特殊なURLのことです。あらかじめ各インフルエンサーに設定したURLを渡しておけば、投稿したコンテンツからの流入を数値として分析できます。
投稿コンテンツからHP訪問する人数、サービス・商品の成約数などを自動で測定できるため、ぜひ準備してみましょう。パラメータ付きURLは無料ツール等を利用して準備できるので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
KPIの設定に役立つSNSとは
インフルエンサーマーケティングでは、主に次のようなSNSを利用してコンテンツを作成します。
- TikTok
- Youtube
この中でKPIを設定したいなら、各サービスでチェックできる次の項目に設定してみましょう。
- 閲覧数
- いいね数
- シェア数
- フォロワー増加数
- プロフィールへの移動数
- URL移動数
- Google検索ボリューム
設定したい指標は、企業が目的とするコンバージョンの内容によって異なります。まずは、どのような導線でユーザーをコンバージョンさせたいのか決めることが重要です。インフルエンサーを含め、マーケティングの流れを検討してみてください。