良いポイント
導入時は単純に図面を共有化し、図面捜索時間が短縮できればいいと考えていていました。
実際に導入してすぐ、その恩恵を得ることができたのですが、当初にはまったく想定していない効果が続々と派生しました。
その一部を列記します。
・類似図面によって、過去の価格や不良情報なども収集することができた。
・図面捜索時間は9割以上削減できた。浮いた時間を直接作業や学びなおしに活用できている。
・これまで図面特定や製作指示など紙による伝達で行っていた作業を7割削減できた。
・記憶頼りで行っていた多くの業務を、本製品の「記録」頼りにできて、俗人知(人による能力差)を排除できた。
・知りたい情報は本製品に登録することで、他者、他部に聞くという情報のやりとりが不要になった。
・これまで個々に複写して保存した図面に対する情報を簡単に付与できて、図面の価値が可視化できている。
・検索性の高い情報の共有記録領域として、不適合、報告書、教育記録、手順動画リンクといった情報も一元管理できている。
・なにより、これまで「常識」と認識していた不要な業務(図面捜索など)を排除でき、様々な箇所で社内常識の見直しが進んだ。
改善してほしいポイント
使用し始めてから多くの改善が行われていて、導入当初からの要望の5割以上は改善してもらっていますが、いくつか要望があります。
・静的情報を動的化してほしい。
タグや備考などで、さまざまな情報を付与できるのですが、こちらが探すという起点が必要なため、時限通知タグや一定条件を満たした場合にアラートが出るなど、蓄積されたデータから発信してくれる機能がほしい。
・同一アカウント間連絡ができると良い。
社内では50人ほどがアカウントを持って活用しています。本製品の特徴として各図に対しオリジナルコードが付与されていて、図面の誤用は防げるのですが、他者や他部に対する図面指定に関して、メールや他のツールを用いる必要があります。本製品の中で他の使用者に対する連絡ができると効率が向上するはずです。
・ネットワーク異常時の対応を担保してほしい。
クラウドサービスの特徴として、天災やネットの接続業者のトラブル時に利用できなくなります。ネットが断絶しても顧客先に置いた疑似的なサーバーに切り替わるなど、緊急時にも支障のない状態を維持したい。
どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
営業部
・事前準備無しで顧客先に打ち合わせに伺える。
設計部
・過去図面を活用することで新図を新たに描く頻度が激減。
・類似図面の統合と標準化に寄与。
・購入品情報検索などで購入品の利用情報を可視化でき、見直しや再選定につながっている。
調達
・新人も類似図面検索によってベテランの知見を利用でき即戦力化。
・ベテランも自身の遍歴を見直し価格の絶対値化が進んだ。
・類似図面から価格情報を収集し、顧客回答時間が8割減。
加工
・過去に行った加工情報を事前に把握でき、不適合防止につながっている。
・過去に行ったプログラムを見つけることができ、新たに作成する頻度が半減した。
保守
・顧客先で修理部品の特定ができるようになった。
検討者へお勧めするポイント
図面を利用して製造を行っている企業には必須の機能と考えます。
エクセルやワードよりも必須と考えます。