【2025年】メール暗号化ソフトのおすすめ10製品(全14製品)を徹底比較!満足度や機能での絞り込みも

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メール暗号化ソフトとは?

メール暗号化ソフトとは、ビジネスメールにおけるセキュリティ対策ソフトです。社内外とのやり取りでメールを活用している企業は多いでしょう。しかし、そのメールの中には大なり小なり機密情報が入っていることがほとんどです。

発表前の商品情報、営業報告、人事異動、福利厚生関連など、さまざまな情報をやり取りする中で、最大のリスクは情報漏洩です。添付ファイルに対するPPAPでの防御は長い間使われていましたが、メール暗号化ソフトではメールの送信時に自動でメール本文と添付ファイルを暗号化できます。

社内外のアドレス設定に応じて暗号化の実行を可否したり、パスワードの通知方法も任意で決められるなど、自社の状況に合わせて設定が可能になります。ヒューマンエラーはもちろん、盗み見に対するセキュリティのランクアップとして導入を検討してみませんか。

メール暗号化ソフトの定義
・情報漏えい対策のため、メールの送信時にメール本文・添付ファイルを暗号化する機能を有する

メール暗号化ソフトの基礎知識

メール暗号化ソフトとは、電子メールの内容を第三者に読まれないように暗号技術を用いて保護するためのソフトウェアのことです。その役割は、企業の機密情報や個人情報を含むメール通信の内容を、改ざんや盗聴といった脅威から守ることにあります。

情報漏えい対策の強化が可能な点が最大の利点であり、特に取引先との契約情報や顧客の個人情報を扱う業種(金融、医療、法務など)では広く導入されています。具体的には、S/MIMEやPGPなどの技術を利用し、送信メールの内容と添付ファイルを暗号化し、受信者のみが復号できるように設計されています。

また、企業のセキュリティコンプライアンスの一環としての活用も進んでおり、個人情報保護法やGDPRといった法令対応の観点からも、導入が急務となるケースが増加しています。加えて、誤送信防止機能や送信後の取り消し機能を持つ製品もあり、業務上のリスク軽減につながる点も注目されています。

メール暗号化ソフトの定義
・情報漏えい対策のため、メールの送信時にメール本文・添付ファイルを暗号化する機能を有する


メール暗号化ソフトの機能一覧
基本機能
メール暗号化ソフトの比較ポイント
①:暗号化方式と互換性の確認
②:操作性・導入しやすさ
③:メール誤送信対策機能の有無
④:ログ管理・監査機能の充実度
⑤:他システムとの連携性
メール暗号化ソフトの選び方
①:自社の解決したい課題を整理する
②:必要な機能や選定基準を定義する
③:定義した機能から製品を絞り込む
④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
⑤:無料トライアルで使用感を確認する
メール暗号化ソフトの価格・料金相場
オンプレ型(買い切り型)の価格・料金相場
クラウド型(月額/年額課金型)の価格・料金相場
メール暗号化ソフトの導入メリット
法令・コンプライアンス対応の強化
機密情報の漏えいリスクを低減
社内のセキュリティ意識の向上
メール暗号化ソフトの導入デメリット
導入・運用コストの発生
社内外での復号トラブルの可能性
操作や設定に習熟が必要

メール暗号化ソフトの機能一覧


基本機能

機能 解説
メール送信データの暗号化 送信するメールを暗号化することで、情報漏えい対策となる。メール暗号化ソフトを活用すれば、メール本文はもちろん、添付ファイルも暗号化できる。
誤送信防止機能 送信が実行される前に冗長の内容確認と承認のフローを設定することで誤送信を防止できる。またメール送信時の一時保留機能や、特定ドメイン以外のアドレスにはアラートを出すなどの設定もできる。
既存メールサービスとの連携 Gmailなどの既存のメールサービスとの連携ができ、個別の環境を用意することなく導入することができる機能。


メール暗号化ソフトの比較ポイント

メール暗号化ソフトの比較ポイント

  • ①:暗号化方式と互換性の確認
  • ②:操作性・導入しやすさ
  • ③:メール誤送信対策機能の有無
  • ④:ログ管理・監査機能の充実度
  • ⑤:他システムとの連携性

①:暗号化方式と互換性の確認

メール暗号化ソフトの比較ポイントの1つ目としては「暗号化方式と互換性の確認」というものが挙げられます。暗号化ソフトには、S/MIMEやOpenPGP、TLSといった方式が存在し、ソフトごとに対応状況が異なります。

この対応方式を見誤ると、相手側が復号できずにメールが読めないといった事態が起こるため、導入前の互換性チェックは必須です。例えば、S/MIMEを採用している企業との通信が多い場合には、その方式に対応している製品を選ぶ必要があります。

メール相手とのやりとりが多様な場合や、グループ会社間で暗号化方式が異なる場合には、複数の暗号化プロトコルに対応した製品を選ぶことが推奨されます。

②:操作性・導入しやすさ

メール暗号化ソフトの比較ポイントの2つ目としては「操作性・導入しやすさ」というものが挙げられます。ITリテラシーが高くない従業員にも使えるかどうかは、実用性を大きく左右します。

導入したはいいが、設定が複雑で社員に浸透しないという課題はよくあります。たとえば、メール送信時にワンクリックで暗号化できるようなUIがシンプルな製品は定着しやすく、教育コストも抑えることができます。

また、Microsoft OutlookやGmailなど既存のメールシステムにそのまま組み込める製品であれば、導入の手間も少なく運用面でのトラブルも最小限に抑えられます。

③:メール誤送信対策機能の有無

メール暗号化ソフトの比較ポイントの3つ目としては「メール誤送信対策機能の有無」というものが挙げられます。メール暗号化はセキュリティ強化だけでなく、ヒューマンエラーによる情報漏えいを防ぐ機能も重要な比較ポイントです。

誤送信チェック機能がない場合、宛先ミスや添付ファイルの誤送付によって、情報漏えいリスクが残ったままとなってしまいます。たとえば、「送信前確認画面の表示」「BCC強制機能」「添付ファイルの自動暗号化」などが備わっている製品は、より高い安全性が確保できます。

こうした機能が備わっていることで、従業員が安心して業務を遂行できる環境を整えることができます。

④:ログ管理・監査機能の充実度

メール暗号化ソフトの比較ポイントの4つ目としては「ログ管理・監査機能の充実度」というものが挙げられます。企業におけるセキュリティ体制の整備には、誰が・いつ・どこへ・何を送信したのかを可視化する機能が欠かせません。

監査対応や内部統制の観点からも、ログ管理機能が不十分なソフトを導入することはリスクとなります。具体的には、送受信履歴の自動記録、アクセスログの保持、管理者向けのモニタリング機能などを確認しましょう。

不正アクセスや誤送信の原因追跡が迅速に行える体制を整備することは、万一の事故発生時にも大きな意味を持ちます。

⑤:他システムとの連携性

メール暗号化ソフトの比較ポイントの5つ目としては「他システムとの連携性」というものが挙げられます。暗号化機能だけでなく、DLP(Data Loss Prevention)やSASE、EDRなど他のセキュリティソリューションと連携できるかも重要です。

たとえば、外部送信の制御やマルウェアスキャン、ファイル無害化などと組み合わせることで、多層的なセキュリティ対策を実現できます。逆に、単体で完結するツールでは、システム全体としての統合性に課題が生じる可能性もあります。

セキュリティ統括部門との連携が求められる大企業や、ゼロトラスト戦略を推進している企業では、拡張性の高い製品を選定することが不可欠です。

メール暗号化ソフトの選び方

メール暗号化ソフトの選び方

  • ①:自社の解決したい課題を整理する
  • ②:必要な機能や選定基準を定義する
  • ③:定義した機能から製品を絞り込む
  • ④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ
  • ⑤:無料トライアルで使用感を確認する

①:自社の解決したい課題を整理する

メール暗号化ソフトの選び方の1つ目のステップとしては「自社の解決したい課題を整理する」というものが挙げられます。単なる暗号化機能の導入ではなく、何のために導入するのかという明確な目的を定めることが重要です。

例えば、個人情報保護法への対応を急ぎたいのか、外部委託業者との機密情報のやり取りを安全に行いたいのかによって、必要な機能や導入範囲が大きく異なります。目的が不明確なまま導入を進めてしまうと、想定外のコストがかかったり、運用に失敗したりするリスクが高まります。

まずは情報システム部門や法務部門との連携のもと、現場の課題を洗い出すことから始めることが、失敗しない選定の第一歩です。

②:必要な機能や選定基準を定義する

メール暗号化ソフトの選び方の2つ目のステップとしては「必要な機能や選定基準を定義する」というものが挙げられます。どの機能を必須とし、どこまで求めるかを具体的に整理することが重要です。

例えば、TLSによる通信経路の暗号化だけで十分なのか、それともS/MIMEによるコンテンツ暗号化が必須なのか、さらには誤送信対策やログ管理の必要性までを明確にしておく必要があります。

加えて、サポート体制や多言語対応の有無、モバイル連携の可否など、業務フローに影響する観点も含めた評価基準を設定することで、導入後のギャップを最小限に抑えることができます。

③:定義した機能から製品を絞り込む

メール暗号化ソフトの選び方の3つ目のステップとしては「定義した機能から製品を絞り込む」というものが挙げられます。比較表を作成し、候補製品の機能や料金、提供形態(クラウド型・オンプレ型)などを一覧化することが有効です。

このステップでは、優先順位を付けて選定することが鍵となります。例えば、「S/MIMEに対応していること」を必須条件としつつ、「添付ファイル自動暗号化」はあくまで推奨条件とするなど、妥協できる部分と譲れない部分を明確に区別することで、選定スピードも向上します。

また、部門ごとの利用用途に差がある場合には、柔軟な設定が可能な製品を選ぶことも重要です。

④:レビューや事例を参考に製品を選ぶ

メール暗号化ソフトの選び方の4つ目のステップとしては「レビューや事例を参考に製品を選ぶ」というものが挙げられます。製品サイトだけで判断せず、実際に利用している企業の評価や導入効果をチェックすることで、リアルな使用感を知ることができます。

BtoBの口コミサイトや導入企業インタビューでは、操作性やサポート対応、障害時のリカバリー実績なども言及されているため、導入後のリスクも想定した意思決定が可能になります。

特に、同業種・同規模の企業事例があるかを確認すると、自社との親和性が判断しやすく、現場に受け入れられやすい製品を選べるでしょう。

⑤:無料トライアルで使用感を確認する

メール暗号化ソフトの選び方の5つ目のステップとしては「無料トライアルで使用感を確認する」というものが挙げられます。事前に実機で試すことで、操作感やUI、対応範囲を把握しやすくなります。

たとえば、Outlookのリボンに自動的にボタンが追加されるタイプや、Gmailに拡張機能として導入されるタイプなど、使い勝手は製品ごとに大きく異なります。無料期間中に実運用を模したテストシナリオを作成して試すことで、導入後のミスマッチを防ぐことができます。

導入後の満足度を高めるためにも、無料トライアルの活用は欠かせないステップです。

メール暗号化ソフトの価格・料金相場

メール暗号化ソフトの料金体系には、主に「オンプレ型(買い切り型)」と「クラウド型(月額・年額課金型)」の2つがあります。以下の表は、規模や機能による代表的な価格帯と特徴をまとめたものです。

利用規模 オンプレ型(買い切り型) クラウド型(月額/年額課金型)
小規模事業者向け 約5万円〜20万円程度 月額500円〜1,500円/ユーザー
中堅〜大企業向け 約30万円〜100万円以上 月額1,500円〜3,500円/ユーザー
セキュリティ強化型 要見積もり(カスタマイズ) 年額契約で割引あり(ボリューム割引対応)

オンプレ型(買い切り型)の価格・料金相場

オンプレ型のメール暗号化ソフトの料金相場としては約5万円から100万円以上になる場合が一般的です。

この型の特徴は、自社サーバーでの運用となるためカスタマイズ性が高く、セキュリティポリシーに沿った設計が可能である点にあります。その一方で、初期費用が高額であり、ハードウェア・保守費用・アップデート対応なども別途必要になる場合が多くあります。

特に、官公庁や金融機関など、高度なセキュリティ環境が求められる組織では、オンプレミス型が主流であり、内部統制を重視した運用に適しています。

クラウド型(月額/年額課金型)の価格・料金相場

クラウド型のメール暗号化ソフトの料金相場としては月額500円〜3,500円/ユーザー程度が一般的です。

導入ハードルが低く、インターネット環境があれば即座に利用可能な点が大きな利点です。特にSaaS形式で提供される製品は、初期コストが抑えられる上、スケーラビリティにも優れているため、企業規模の成長に応じた段階的な導入が可能です。

Microsoft 365やGoogle Workspaceと連携できる製品では、シングルサインオンやユーザー管理の統合にも対応しており、IT部門の運用負荷軽減にも寄与します。

メール暗号化ソフトの導入メリット

メール暗号化ソフトの導入メリット

  • 法令・コンプライアンス対応の強化
  • 機密情報の漏えいリスクを低減
  • 社内のセキュリティ意識の向上

法令・コンプライアンス対応の強化

メール暗号化ソフトのメリットの1つ目としては「法令・コンプライアンス対応の強化」というものが挙げられます。特に個人情報保護法やGDPR、ISMS、HIPAAなど業界・国ごとに定められた情報保護要件に準拠するための手段として有効です。

例えば、医療機関が患者情報を第三者とやり取りする場合や、金融機関が取引情報を送信する際など、暗号化によって法的リスクを回避することが可能になります。監査対応や取引先との信頼構築にもつながるため、企業ブランドの信頼性向上にも寄与します。

機密情報の漏えいリスクを低減

メール暗号化ソフトのメリットの2つ目としては「機密情報の漏えいリスクを低減」というものが挙げられます。情報漏えい事故の多くは、メールの誤送信や不正アクセスが要因となっています。

暗号化ソフトを導入することで、たとえ誤送信が発生しても、復号キーがなければ中身を閲覧されることはありません。これにより、情報漏えいに対する多層防御の一環としての役割を果たします。

また、添付ファイルの自動暗号化や一時URLによるダウンロード形式なども活用することで、セキュリティをさらに高めることが可能です。

社内のセキュリティ意識の向上

メール暗号化ソフトのメリットの3つ目としては「社内のセキュリティ意識の向上」というものが挙げられます。ソフトを導入することで、「送信内容は慎重に扱うべき」という意識が定着しやすくなります。

たとえば、毎回の送信時に確認ダイアログが表示される機能や、特定のキーワードに反応して送信を保留する機能などを通じて、社員が自発的に注意を払う仕組みが構築されます。

このように、ツールによる強制力と従業員の意識改革を同時に促すことで、全社的な情報セキュリティの水準向上につながります。

メール暗号化ソフトの導入デメリット

メール暗号化ソフトの導入デメリット

  • 導入・運用コストの発生
  • 社内外での復号トラブルの可能性
  • 操作や設定に習熟が必要

導入・運用コストの発生

メール暗号化ソフトのデメリットの1つ目としては「導入・運用コストの発生」というものが挙げられます。特にオンプレ型では初期投資が高額になる場合が多く、サーバーやセキュリティ機器、導入支援のコンサル費用などが必要となるケースもあります。

クラウド型であっても、ユーザー数に応じた月額課金が発生するため、従業員数が多い企業ではトータルコストが増加する傾向があります。また、法改正や仕様変更に応じたアップデート対応も必要となり、運用コストは継続的に発生します。

社内外での復号トラブルの可能性

メール暗号化ソフトのデメリットの2つ目としては「社内外での復号トラブルの可能性」というものが挙げられます。送信相手が適切な復号手段を持っていない場合、メールの内容を閲覧できない事態が発生する可能性があります。

特に、取引先や顧客が専用ソフトを持たない場合や、モバイル端末での表示に制限がある場合には、対応に時間がかかることもあります。互換性や利用手順の事前説明が不十分だと、円滑な業務を妨げる要因になります。

操作や設定に習熟が必要

メール暗号化ソフトのデメリットの3つ目としては「操作や設定に習熟が必要」というものが挙げられます。多機能な製品ほど、ユーザー教育やマニュアル整備の負荷が大きくなります。

設定ミスによる暗号化漏れや、誤った宛先への復号キー送信といった人為的ミスも起こり得るため、導入時にはIT部門による支援体制が不可欠です。操作トレーニングやヘルプデスク体制の整備を前提に計画を立てることが望ましいです。

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