モチベーション管理ツールとは、社員個人のモチベーションを把握・分析・改善するためのツールです。ひいては組織全体の人材課題を解決するためのツールとなり、さまざまなメリットを享受できます。

また、モチベーションの把握などだけでなく、社員の評価面談や1on1にも使えるモチベーション管理ツールもあります。そうしたツールの有効性は知りつつも、具体的な利用シーンが思い浮かばない方もいるでしょう。

モチベーション管理ツールが解決する課題6つ

モチベーション管理の主な利用シーンを6つご紹介します。参考にしながら、自社でのツール活用をイメージしてみてください。

1. 業務効率化は進めているが思うように成果が出ない

ほぼ全ての企業が業務効率化に取り組んでいるにもかかわらず、思うように成果が上がらないケースは少なくありません。その原因は業務効率化の取り組み方自体ではなく、「社員のモチベーションに関係があるのでは」と考えたことがあるのではないでしょうか。

組織全体で仕事に対するモチベーションが下がっていると、いくら業務効率化を推進しても成果は上がりません。一方で、モチベーション管理ツールにより組織全体のモチベーションが上がれば、業務効率化が促進され、明確な成果が現れる可能性があります。

2. コロナ禍以降、離職率が急速に高まってしまった

コロナ禍の影響により急ピッチでテレワーク化を進めた企業は多いものの、待遇面の整備が伴わなかったことにより、社員に転職を考えるきっかけを与えることになった企業もまた多いようです。

type転職エージェントが実施した調査によれば、2018年の転職理由ランキングでは「業務内容」が約半数票を獲得して第1位となっていましたが、コロナ禍の2020年1月〜8月に集計した結果では「年収・待遇」が「業務内容」を上回る結果となりました。

出典:【2020年転職理由ランキング】コロナ禍による転職理由の変化と面接での伝え方|type転職エージェント

コロナ禍の影響で転職理由が大きく変化したことにより、今まで安泰と考えられてきた企業で離職率が急速に高まった、というケースも少なくないでしょう。

離職率が高まると、企業の評判が悪くなることで優秀な人材を確保しづらくなり、人材採用コストも多くかかります。悪循環に陥りかねないため、一刻も早くその状況から脱さなければいけません。モチベーション管理ツールを活用し、社員のモチベーションアップを促して「この会社で働き続けたい」と思わせることで、離職率低減にアプローチできます。

3. 社員1人ひとりのキャリア・ライフプランを大切にしたい

人材とは企業にとって最も大切にすべき資源であり、その人材を尊重しながら一緒に成長していきたい企業も多いでしょう。

「社員1人ひとりのキャリア・ライフプランを大切にする」ことは、そこで働く人材にとって大きな幸福の1つです。また「会社に大切にされている」という意識が根付くことにより、仕事に対するモチベーションは当然アップします。

モチベーション管理ツールの中には総合的な人材管理機能を備えたものも多いため、社員1人ひとりのキャリア・ライフプランを管理することも可能です。「社員を大切にする」「仕事に対するモチベーションがアップする」「利益として還元される」という好循環をつくるためにも欠かせないツールと言えるでしょう。

4. 1on1ミーティングでストレスチェックをこまめに行いたい

コロナ禍による環境変化やストレスが多い状況下などにおいて「1on1ミーティングでストレスチェックをこまめに行いたい」という場合にも、モチベーション管理ツールはおすすめです。

1on1ミーティングを頻繁に実施するためには、スケジュール調整や回答管理など細かい作業が多いので決して簡単ではありません。一方、1on1ミーティングに対応した機能を備えているモチベーション管理ツールなら、細かい作業を効率化しながら社員との対話に専念できます。

5. 社員が相互に行う福利厚生環境を整えたい

社員の仕事に対するモチベーションを上げる方法として、「社員同士の奨励制度」も有効な施策です。例えば、自分の仕事をサポートしてくれた同僚に「ありがとう」を送り、送られた社員はそれを確認できる上にポイントが貯まります。

貯まったポイントはギフトカードなどに変換でき、ありがとうの数だけメリットがあるといった福利厚生です。仕事に対するモチベーションがアップするだけでなく、助け合う企業文化が自然と生まれます。

こうした奨励制度を実現できる機能を備えたモチベーション管理ツールもあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

6. 仕事に対するモチベーション課題を発見・改善したい

「人材マネジメントを成功させたい」と願っている企業がまず取り組むべきは、人材マネジメントのスタートラインにしっかりと立つことです。そのスタートラインとは「社員・組織が抱えている問題を発見し、原因を究明すること」となります。

モチベーション管理ツールがあれば、今まで感覚で行っていた社員・組織の問題発見や原因究明を、定量的なデータを用いて把握できます。正確な問題・原因を知ることこそ、人材マネジメントのスタートラインです。

仕事に対するモチベーション課題を発見・改善するためにも、モチベーション管理ツールの活用をおすすめします。

モチベーション管理ツールで人材マネジメントを始めましょう

人材マネジメントの重要性が叫ばれる中、アナログでの管理に限界を感じている企業は多いでしょう。独自にアンケートを実施して結果をExcelなどで管理しても、実施や情報更新の手間が非常に多いことから、挫折する確率はかなり高くなってしまいます。

そこで、モチベーション管理ツールを活用して徹底した人材マネジメントを検討してみましょう。ツール導入にコストはかかりますが、それ以上に効率的な人材マネジメントを実感できるはずです。

この記事の執筆

CASITOMO

ライター

夫婦Webライター。2013年に夫婦で独立し、10,000本以上のSEOコンテンツを企業オウンドメディアに提供。夫は元通訳・翻訳家、妻は元アパレルマネージャー。映画鑑賞とバスケ、週末ベイキングが共通趣味。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

おすすめ記事