通年採用や既卒者採用など日本企業の採用活動が少しずつ変化する中で、「オンライン面接」の導入を検討されている企業は多いでしょう。応募者と直接対面で会う必要がないため、遠方の求職者とも面接を実施することができます。
オンライン面接といえば、真っ先にZoomが思い浮かぶ方が多いでしょう。世界中で利用されるWeb会議ツールなので、日々の業務において利用している企業も少なくありません。しかし、「オンライン面接においてZoomを活用することが果たして正解なのか」となれば採用に特化したWeb面接ツールも最近では登場しています。
参考までにITreviewに寄せられた「インタビューメーカー」を採用活動に利用された方のレビューをご紹介します。
一次選考における面接工数やミスマッチが課題として大きかったのですが、録画面接の導入によりこの2点の解決にむけて1歩前進ができたと感じております。
インタビューメーカーへのレビュー「他有料ツールから乗換え。使い勝手/機能面で実用的なツール」より
リモートワークが増えたことにより応募者情報や評価情報の共有など、新たな手間が増えてしまうかもと感じておりましたが、ツール内で全ての情報が確認できるため、スムーズに選考の引き継ぎもできております。
また、運用方法などのアドバイスも頻繁にいただけているため、今のところ大きな苦戦をすることなく選考の効率化を実現できていると感じます。
本記事ではZoomと2022年8月時点の一般的なWeb面接ツールとの比較を考察しています。閲覧された時点での情報とは差異がある可能性があります。ご了承ください。
目次
理由1:Zoomは無料アカウントのMTG時間が最大40分
オンライン面接では、採用担当者と応募者で行う1対1の面接のほか、面接のフェーズが進めば1対複数人での先行があったり、応募者を複数集めてグループディスカッションを行ったりすることがあります
この際、Zoomの無料アカウントにおけるMTGは最大40分という制限があります。
ちなみに、実施時間が制限されるのはグループミーティングだけではありません。2022年7月15日より、Zoomでは無料アカウントにおける1対1のミーティングでも最大40分の制限がかけられるようになりました。
理由2:アンケート機能は有料プランのみ使用可能
オンライン面接後にアンケートを実施し応募者の意見を集めることで、採用可否の重要な判断材料になります。これはオンライン面接でぜひとも実施したい項目ですが、残念ながらZoomでアンケート機能を使うには有料プランを契約しなければいけません。
また、Zoomで使えるアンケート機能は厳密に言うと「投票機能」です。そのため応募者1人ひとりのアンケート結果を個別にまとめることが難しく、採用可否の判断材料を整えるのに時間がかかってしまいます。
Web面接ツールなら物理的にアンケートを実施しているようにアンケート機能が使えるため、Zoomよりもオンライン面接に適していると言えます。
理由3:有料プランの料金が比較的高い
Zoomではプロプラン以上を契約することで、アンケート機能や40分以上のグループミーティングが使えるようになります。なお、プロプランの料金は1ユーザーあたり月額1,675円で、最大100人までひとつのミーティングに参加できます。
一方、Web面接ツールのインタビューメーカーの料金は、ユーザー数に関わらず月額29,800円です。また、最大1,000人までの応募者にWeb説明会を実施できるため、採用活動全般で利用するのを想定するとZoomプロプランよりも安く利用できます。
VCRMとも比較してみましょう。VCRMの月額料金は1ルームあたり5,000円~となっており、ユーザー登録数は無制限です。10人で使用すれば1人あたり月額500円なので、Zoomのプロプランよりも安く利用できます。
加えて、オンライン面接に必要な機能が揃っているため、費用対効果まで考慮するとWeb面接ツールに軍配が上がるのではないでしょうか。
理由4:そもそも採用活動に特化していない
そもそもZoomはオンライン会議を行うためのツールであり、オンライン面接などの採用活動に特化したツールではありません。
プロプランを契約してアンケート機能や40分以上のグループミーティングが使えるようになったとしても、採用活動に必要な機能が不足しているのです。Zoomになく、Web面接ツールが備えている機能を挙げると次のようなものがあります。
- 応募者の動画撮影による採用面接エントリー
- オンライン面接中、またはエントリー動画にコメント
- 採用管理システムとの連携
- SMSの送信
通年採用などを導入する企業では、採用担当者の都合で採用活動を進められる「エントリー動画」なども活用できます。応募者からしても特定の時間に縛られることなく、いつでも動画で採用活動が進められるメリットがあるため、応募者の増加につながるでしょう。
採用活動ならWeb面接ツールの導入を検討してみよう!
採用活動のオンライン化を進めることにより、今まで以上に幅広く応募をかけることができます。応募者の母集団が大きいほど企業にとって優秀な人材を発掘できる可能性が高くなるため、これからの採用活動は少しずつオンライン化が当たり前になっていくことでしょう。
今後オンライン面接の重要性が高まっていくのは自明の理です。Zoomのシンプルな操作性は実にすばらしいものがあります。とはいえ、自社の採用活動の状況を鑑みて、専門性に特化したWeb面接ツールの導入も検討してみてください。