近年、SEO対策やリスティング広告などのデジタルマーケティングを採用する企業が増えています。デジタルマーケティングはスマホユーザーなどの見込み客に対してアプローチしやすく、データ収集および分析を効率的に行えるのが特徴です。
そのなかで注目を集めているのが「MEO対策」です。MEO対策は比較的難易度が低く、成果を上げやすい手法として多くの店舗ビジネスで取り入れられています。そこで今回は、MEO対策のメリットとデメリット、および実施する方法、MEOツールについてご紹介していきます。
目次
MEO対策とは?
MEOとは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)を略した言葉で、Googleマップ検索の結果で上位表示を目指すことです。ローカル検索(ローカルSEO)とも呼ばれており、「地域名+サービス名/業種」のような地域性をともなうキーワードが結果に反映されます。
たとえば「鎌倉_カフェ」で検索した場合は以下のような結果となり、上位3店舗が目立つ位置に表示されます。
MEOとSEOの違い
MEOとSEOはよく混同されがちですが、区別して考える必要があります。
MEOがマップ検索であるのに対し、SEOは「検索エンジン最適化」という意味で、検索エンジンで上位を目指すものです。つまりSEO対策はWebサイト全体に対するもので、自社のWebサイトを通常の検索エンジンで上位表示するために行います。
またSEO対策では製品のブランディング強化や自社のWebサイトへの流入数を増やすことを目的としていますが、MEO対策は特定の地域で店舗ビジネスをアピールして集客につなげることが目的です。
MEO対策によるメリット4つ
メリット1:SEOより検索結果が目立つ
以下を見てわかるように、MEOはSEOよりも上に表示され目に留まりやすいのが特徴です。その理由は、Googleが検索ワードからユーザーの意図を分析し、必要だと判断された結果を表示しているためです。上位3位に入れば、このように店舗情報や地図情報などの詳細まで表示することができます。
メリット2:見込み客に訴求できる
「地域名+サービス名/業種」による検索では、ユーザーがその地域で店舗やサービスを探していることが想定できます。とくにスマホユーザーの場合、リアルタイムで店舗とルートを探している可能性は非常に高いと言えるでしょう。つまりマップ検索で上位表示されることが見込み客に対する訴求となり、新たな顧客獲得へとつながります。
メリット3:広告よりもリーズナブルに集客できる
MEO対策は、Googleが提供するGoogle ビジネス プロフィールを用いて行います。無料のため、リスティング広告やSEO対策に比べてリーズナブルに利用することができます。通常、リスティング広告は1カ月30万円~、SEO対策だと月額10~30万円程度の費用が発生してしまいますが、MEO対策は自分で実施するなら0円です。
メリット4:SEOに比べて競合が少ない
MEO対策は、SEOと比べて競合が少ないのもメリットの1つです。SEOはすでに対策されている場合が多く、Google検索での上位表示は大手企業サイトが占めています。これから参戦するとなると多大なコストと労力を要することが想定されます。
一方、MEOはまだ対策している企業は少ないため、比較的成果が出やすいのが現状です。とくにローカルビジネスにおいてはWeb施策自体に力をいれている店舗が少ないため、見込み客に対して効果的にリーチすることができます。
MEO対策によるデメリット4つ
デメリット1:誹謗中傷を受ける可能性がある
Googleマップで店舗情報が掲載された際、避けて通れないのが口コミへの誹謗中傷です。口コミはユーザーが自由に投稿できるため、良い評価だけでなく悪い内容を書かれることがあります。仮に悪い口コミが多くなると、他のユーザーが来客を敬遠し始める可能性があります。したがってMEO対策を始める場合は、常にお客様に満足してもらえるサービスを心掛ける必要があります。
デメリット2:自力での対策は手間と時間がかかる
MEO対策はコストを抑えられる反面、自力で対策するにはそれなりの手間と時間がかかります。上位表示を目指すには、表示する店舗情報を充実させ定期的な情報発信などの施策を続けていく必要があります。始める際は、運用する担当者を決めてスケジュールの確保も行いましょう。
デメリット3:ビジネスによっては効果が得られない
MEOは地域密着型の施策であるため、飲食店や美容室、医院、小売店など実店舗のあるビジネスに効果のあるマーケティング手法です。逆に言えば、実店舗のない通販やインターネットサービスなどのビジネスには向いていません。効果が得られるビジネスが限られているという点でデメリットだと言えます。
MEO対策を実施する方法
ここからはMEO対策の実施方法について解説します。具体的には以下の5つの手順で行います。
- Googleビジネスプロフィールを登録する
- Googleビジネスプロフィールを充実させる
- 投稿を活用して積極的に最新情報を発信する
- 口コミに返信してコミュニケーションを取る
- SNSなど他のメディアでも施策を行う
Googleビジネスプロフィールを登録する
Googleマップに表示させるには、Googleビジネスプロフィールへの登録が必要です。Googleによって提供されており、無料で利用することができます。
出典:Google ビジネス プロフィール|Google にビジネスを掲載
ここで注意すべき点は、NAP情報と呼ばれるName(会社名・店舗名)、Address(住所)、Phone(電話番号)を、他のメディアと統一させることです。Googleの評価基準の1つとして「知名度」がありますが、WebやSNSでの話題性は上位表示に影響を及ぼします。NAP情報が統一されていないと同じ店舗であると判断されず、知名度が評価されない可能性があります。
Googleビジネスプロフィールを充実させる
続いてGoogleビジネスプロフィールの情報を充実させていきましょう。店舗の名称や住所といった基本情報だけでなく、営業時間やサービスの内容、公式WebサイトのURLなど、情報量が多いほど表示順位に良い影響を与えます。またロゴの設定や、店舗の雰囲気や商品が分かる写真の投稿も効果的です。情報が充実することで検索ワードとの関連性が高まり、上位に表示されやすくなります。
投稿を活用して積極的に最新情報を発信する
顧客に向けて店舗の情報を発信できるのが投稿機能です。たとえば旬な情報を発信できる「最新情報」やセールの告知に使える「イベント」などの機能があり、定期的に投稿することで既存顧客および潜在顧客にアピールすることができます。
口コミに返信してコミュニケーションを取る
MEO対策では、口コミ機能によるユーザーとのコミュニケーションも重要です。とくに悪い口コミがあった場合は、ユーザーと真摯に向き合い、サービス改善に向けた方法を丁寧に説明しなければいけません。オーナー側の誠意が伝われば相手も納得し、他のユーザーにも良い印象を与える可能性があります。店舗のイメージが向上すれば集客につながり、さらに口コミや評価を増やすことができます。
SNSなど他のメディアでも施策を行う
MEO対策とセットで行うと効果的なのが、TwitterやFacebookなどのSNSを使った情報発信です。Googleの評価基準には「知名度」があるため、他のメディアで言及される機会が多いほど上位表示しやすくなります。自社サイトにおけるSEO対策も同様で、掲載順位が上がれば上位表示の可能性が高くなります。
MEO対策を効率的かつ効果的に行うには?
MEO対策は、非常に多くの手間と時間を要します。しかし以下の方法を行えば、効率的かつ効果的にMEO対策を進めることができます。
専門の業者に依頼する
専門業者に全ての管理を任せる方法です。具体的には、Googleビジネスプロフィールの情報更新や情報発信、口コミへの返信などを依頼することができます。費用面はSEO対策に比べると低コストですが、初期費用+(成果報酬または月額)が必要となり、1年間でおよそ30万円〜の費用が発生します。とはいえ、MEO対策における知識や経験も豊富なため、短期間で軌道に乗せられる可能性があります。
MEO対策ツールを導入する
MEO対策ツールは、上位表示を目指すためのさまざまな機能を搭載しています。たとえば、複数店舗のGoogleビジネスプロフィールを一括更新したり、基本情報を最適化するためのアドバイスをもらえたりする機能です。そのほか競合を含めた順位の計測や口コミ促進機能なども搭載しており、業者に依頼するのとほぼ変わらないレベルのMEO対策を行えます。
さらにMEO対策ツールの場合、専門業者に依頼するよりも低価格で利用することができます。ツールやプランによって異なりますが、ひと通りの機能が備わった製品でも月額1500円程度から始めることが可能です。長いビジネスとして捉えた場合、コストパフォーマンス面から見てツールの活用がおすすめだと言えます。
MEO対策ツールを活用してビジネスを拡大させよう!
MEO対策は、店舗ビジネスにおいて効果的な集客施策です。Googleマップ検索において上位表示されることでユーザーの目に留まりやすくなり、新たな顧客を獲得できる可能性があります。しかしMEO対策は手間と時間がかかるうえ、継続して行わなければいけません。
そこでおすすめしたいのがMEO対策ツールです。MEO対策ツールは上位表示を目指すためのさまざまな機能を搭載しており、効率的かつ効果的に施策を進めることができます。気になる方はぜひ試してみてください。