世界的に名の知れた企業とパートナーシップを結んでいるVeeamは、優れたクラウドバック機能を提供しています。しかし、日本法人に人気の高いDirectCloudやAcronis Cyber protectなど日本にも優れたサービスは存在します。

さまざまなクラウドバックの特徴の要点をおさえて、自社に適したクラウドバックを探してみましょう。

目的別「バックアップ」製品5選

有事の際にリカバリーを考えるならVeeam

米国オハイオ州を拠点に、クラウドのプラットフォームのリーダー企業であるVeeamが提供するサービスです。世界40万社以上の取引があり、CISCO・Microsoft・AWSなどのグローバルな企業とパートナー連携をしています。

Veeamの特徴は、VMwareやAWS、Microsoft Azureといったさまざまなワークロードと連携して、バックアップと復元を高速で実現できる点です。基幹データのバックアップのようにシステムの可用性を高めるだけでなく、データの復元といったディザスタリカバリーにも高い効果を発揮したいならVeeamがオススメです。

・Veeamの参考価格

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・Veeamの参考レビュー

導入から運用まで自社で行っております。
これまでのバックアップアプリケーションにない高機能と柔軟性を持っており、前職から使い続けております。
一度使うと他のバックアップアプリケーションには戻れないです。
インスタントリカバリやマルウェア対応の保護機能など、他のバックアップソリューションを圧倒しています。
また、Community Edtionなど広く一般に解放しているのも「こんなに高機能なバックアップソリューションが無料!」と驚くばかりです。

Veeamへのレビュー「バックアップアプリケーションのデファクトスタンダード!」より

セキュリティの高さならDirectCloud

東京を拠点に日本のDXを支援する企業である(株)ダイレクトクラウドが提供するサービスです。1,500社以上との取引があり、(株)明治や大戸屋HDといった大企業だけでなく、ひたちなか市や新潟市といった行政にも導入されています。

DirectCloudの特徴は、データ暗号化やIPアドレス制限、3ヶ所の国内データセンターで分散管理しているなどの高いセキュリティと信頼性です。SLAを締結することでサービス品質を保証しているのも強みの1つ。セキュリティの高さを求めるならDirectCloudがオススメです。

・DirectCloudの参考価格

スタンダード:30,000 円 / ストレージ容量500GB

・DirectCloudの参考レビュー

解決できた課題・具体的な効果
・ローカルストレージからの移行
・PPAP問題
課題に貢献した機能・ポイント
・NASを利用しており、オンラインストレージへの移行作業をしている。機器故障によるデータ消失のリスクが軽減で来ていると思われる。
・URLを使用することにより、メール作業中のzipファイルを送る必要性がなくなった。ゲストユーザー等を設定でき、オンライン上で、同時編集等のやり取りができ効率化が上がった。

DirectCloudへのレビュー「オンラインストレージ」より

柔軟なシステム適合ならAcronis Cyber Protect

シンガポール・スイスを拠点にオールインワン型のサイバープロテクションを創造する企業、Acronisが提供するサービスです。150ヶ国75万社以上との取引があり、マンチェスター・シティやアトレティコ・マドリードといったサッカーのビッグクラブのデータ保護にも取り組んでいます。

Acronis Cyber Protectの特徴は、仮想、物理、クラウド、モバイルなど21のプラットフォームに対応し、操作する機器を問わずシームレスに連携できる点です。ハードとソフトを含めたさまざまなシステムに適合するクラウドバックアップを求めているなら、Acronis Cyber Protectをオススメします。

・Acronis Cyber Protectの参考価格

Backup Advanced版 Google Workspace:15,500円 / 5シート

・Acronis Cyber Protectの参考レビュー

・OSベンダ(WindowsやLinuxなど)が異なっていてもAcronis Cyber Protectでバックアップのほか、残容量やアクセス履歴、マルウエアによる異常なアクセス監視など統括管理を行うことができ、また一つのWindowで俯瞰的にみられる点が良い。サーバに異常があるとすぐに監視することが可能である。

Acronis Cyber Protectへのレビュー「様々なプラットフォームに対応したストレージ管理ツール」より

サポート体制ならAOSBOX Business

東京を拠点に「データアセット マネジメント」を提供する企業、AOSデータ(株)が提供するサービスです。4,000社以上との取引があり、医療機関やリーガルテック向けのデータ保護にも取り組んでいます。

AOSBOX Businessの特徴は、NASAやアメリカ国立衛生研究所、各国政府機関も利用しているAWS(アマゾ・ウェブ・サービス)を採用したことです。Amazonは数兆円規模でデータセンターへの投資をしており、地震や洪水などの災害によって地域一体が壊滅的なダメージを受けたとしても、データまで破壊される可能性はほぼありません。

さらに、システム導入後のセットアップや保守メニューも充実しており、電話やメールでのサポートも受け付けています。システムの知識がない方でも安心してサービスを利用できるのはAOSBOXです。

・AOSBOXの参考価格

通常ストレージ100GB:20,000 円 / 年

・AOSBOXの参考レビュー

社員のパソコンバックアップを自動でするために導入しました。登録→設定→運用と問題なくスムーズに行なえます。一度フルバックアップを取ったあとは差分ファイルのみ朝に取得するようにしています。社員も気づかないうちにバックアップが取れているのでPC故障等があった場合に、代替機で直ぐに業務をすることができています。

AOSBOXへのレビュー「パソコンのバックアップで利用中」より

買い切り型の永久ライセンスならpCloud

スイスを拠点に安全で使いやすいストレージを提供する企業、pCloudが提供するサービスです。世界で1,000万人以上のユーザーを抱え、NIKEやTwitter、コカ・コーラといった大企業でも利用されています。

pCloudの特徴は、セキュリティ大国であるスイスにて誕生した買い切り型のクラウドバックアップストレージであることです。年額利用もできますが、永久ライセンスを購入すれば割安でサービスを利用できます。セキュリティの高さが評価されており、わずか4年で500%の成長を記録するほどの新進気鋭企業です。

・pCloudの参考価格

500GB:5,600円/1年

・pCloudの参考レビュー

・データ自体も納品物となるためデータの複数&履歴バックアップは欠かせませんが、そのオプションが増えて安心感があります。
・リモートワークで複数の作業環境にまたがって仕事をすることも増えましたが、都度データを持ち歩いたりせずどのマシンでも最新のデータで作業できるのは、セキュリティ的にも時間の節約にもミスを防ぐ意味でもメリットが大きいです。

pCloudへのレビュー「高機能で買い切りライセンスがあるオンラインストレージ」より

目的に合わせて最適なバックアップを選ぼう

日本だけでなく、世界各国のバックアップサービスを利用できます。世界的に知られている企業を利用することで、セキュリティの高さや信頼性も確保できますが、日本向けにサービスを提供しているDirectCloudやAOSBOX Businessといった存在もあなどれません。

契約面での信頼性を確保したり、日本の文化に根ざしたサービスを提供したりできるからです。自社に導入するバックアップは目的に合わせて選びましょう。

この記事の執筆

成瀬ことおみ

ライター

大手金融機関にて勘定系システム運用を8年担当。男手ひとつで2人の息子を育てるためWebライターを志す。「正しい情報を、正しく伝える」を信念にIT業界の記事を数多く執筆している。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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