バックアップは、無料ツールで導入済みだと安心している方も多いでしょう。しかし、震災や洪水などの地域一帯に被害を与える災害で、バックアップごと被害を受けると意味がありません。また無料ツールでは、ランサムウェアに攻撃された際には一緒に被害を受けてしまうでしょう。
企業に壊滅的なダメージを与えるリスクから回避できるシステムが、バックアップアプライアンスです。この記事では、利用目的に合わせて選びたいバックアップアプライアンスのおすすめ製品5選をご紹介します。
目次
バックアップアプライアンスの特徴
バックアップアプライアンスとは、通常では個別に販売されるハードウェアとソフトウェアを1つにまとめて販売しているバックアップ専用の装置です。セカンダリストレージと呼ばれることもあります。
系列企業にてハードウェアとソフトウェアを仕上げるため互換性がよく、製品開封後にネットワークへ接続することで即座にシステムを開始することができます。また、余計な機能を搭載する必要がない専用機であることから、安定した動作性と低コストを実現しています。
システムのフルバックアップなら「Arcserve UDP Appliance」
「Arcserve UDP Appliance」は、米国に本社を置くArcserveが販売する製品です。システム環境をイメージファイルですべて保存して、データ復旧時に早急なリカバリーを実現します。システム導入時にイメージバックアップを取得しておけば、増分バックアップにより日常のバックアップ転送量を減らせるのが特徴です。
価格は4TBモデルで税込308万円と高額ですが、5年間のメンテナンスが標準セットになっています。システムのフルバックアップで製品を選ぶなら「Arcserve UDP Appliance」がおすすめです。
・Arcserve UDP Applianceの参考価格
Arcserve UDP Appliance 8000シリーズ:3,200,000円~
・Arcserve UDP Applianceの参考レビュー
・大規模なバックアップソリューション製品として今まで使用していたArcserve UDPを使用し、導入計画から業務開始までかなり時間を短縮する事ができます。ユーザ側としても従来と同じバックアップソリューションを継続して大規模バックアップシステムを短期間で導入できることはコスト面からも大いにメリットです。
Arcserve UDP Applianceへのレビュー「Arcserve UDP Applianceの導入検討」より
小規模事業でも導入しやすい製品を選ぶなら「Barracuda Backup」
「Barracuda Backup」は、米国に本社を置くバラクーダネットワークスが販売する製品です。遠隔地に装置を置くBox To Box、クラウドストレージなどの二次バックアップにも対応しているのが特徴です。
また、Barracuda Backupの機能であるLiveboot™は、バックアップを取っている仮想環境がダウンした場合、Barracuda Backupをストレージとして重複排除の状態で数分以内にブートできます。
小規模な事業でも導入しやすい500GBから利用可能で、最大で6TBまで拡張できる点も、2017年の株式会社テクノ・システム・リサーチ調査で国内シェアNo.1に輝いた理由でしょう。バックアップ容量を抑えた小規模事業でも導入しやすいバックアップアプライアンスを選ぶなら「Barracuda Backup」がおすすめです。
・Barracuda Backupの参考価格
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・Barracuda Backupの参考レビュー
アプライアンス製品の為、サーバを準備してバックアップソフトをインストールする必要がありません。専用OSの為、セキュリティ更新プログラムをインストールするなどのメンテナンス作業も最低限になり、運用にかかる負担を軽減できます。
Barracuda Backupへのレビュー「バックアップをシンプルに集約できます」より
大容量の製品を選ぶなら「PowerProtect DD (旧Data Domain)」
「PowerProtect DD」は、デル・テクノロジーズが販売する製品です。エッジからコア、クラウドまで効率的なデータ管理を実現し、最大81.3PBという大容量のストレージを確保できるのが特徴です。
クラウドとも連携しており、クラウド層も含めると最大211PBまで保存領域を拡張できます。大容量のバックアップアプライアンスを選ぶなら「PowerProtect DD」がおすすめです。
・PowerProtect DDの参考価格
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・PowerProtect DDの参考レビュー
重複排除機能によりバックアップストレージの容量を効率的に利用ができる。
PowerProtect DDへのレビュー「バックアップの遠隔地保管を手間なく実施」より
レプリケーション機能により、遠隔地にDataDomain を設置し、オンプレのバックアップデータ(差分)を
ほぼリアルタイムでコピーできるため、結果的に自動で遠隔地保管が実施できる。差分データのため
帯域の狭い通信回線でも十分に利用できている。レプリケーションするデータ量は時間で制御できるので
ユーザー利用がシステムを利用する昼間は帯域幅を小さくし、夜間および休日は帯域幅を大きくするなど
シーンによって使い分けることが可能。遠隔地保管に加えてDRソリューションを検討するのであれば
DataDomain VirtualEdition(仮想版・DDVE)を利用することでクラウド上で構築することも可能である。
エラー発生時にはサポートにメール通知されるのですぐに対応いただけ、安心して利用ができる。
安全なバックアップで選ぶなら「Rubrik」
「Rubrik」は、米国に本社を置くベリタスが販売する製品です。データレジリエンス・データオブザーバリティ・データリカバリーなどの機能はもちろん、アクセス制御によって書き換えのできない安全なバックアップを提供します。
データ通信に必要な標準ネットワークプロトコルを使用したアクセスを阻止して、論理的に隔離された状態でデータを保護できるのが特徴です。安全に隔離された環境でデータ保護、監視、復元の機能を高められるバックアップアプライアンスを選びたいなら「Rubrik」がおすすめです。
・Rubrikの参考価格
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・Rubrikの参考レビュー
これまで利用していたバックアップ製品ではバックアップの失敗によって、スナップショットが削除されないで残ってしまい、知らず識らずのうちに仮想マシンのパフォーマンス劣化を発生させるといった課題を抱えていました。Rubrikを利用してからはこのようなトラブルが発生することがなく、問題なくバックアップが取得できているため導入後のトラブル対応にかかる工数を大幅に削減することができました。
Rubrikへのレビュー「VMware環境のバックアップ用途で利用」より
世界シェアの高い製品を選ぶなら「NetBackup アプライアンス」
「NetBackup アプライアンス」は、米国に本社を置くVeritas Technologies が販売する製品です。クラウドとアプライアンスのどちらでも評価の高いNetBackupを提供しており、ガートナーの2017年度市場シェア調査で世界シェアNo.1に輝いた実績を誇ります。
オンプレミスでもクラウドでもあらゆる環境を保護する統合アプローチによって、高速、耐障害性、高いコスト効率を実現し、改ざん不可能なストレージにて高いセキュリティを確保できるのが魅力です。クラウドとの親和性があり世界シェアの高い製品を選ぶなら「NetBackup アプライアンス」がおすすめです。
・NetBackup アプライアンスの参考価格
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・NetBackup アプライアンスの参考レビュー
NetBackup を導入するサーバとテープやストレージの接続要件などを考える必要がなく、
NetBackup アプライアンスへのレビュー「設置するだけでバックアップ運用が可能」より
バックアップシステム一式として運用できるため、継続して利用する際の安定性が極めて高い。
自社に適したバックアップアプライアンスを選ぼう
専用機であるバックアップアプライアンスはいずれも高性能に仕上げられていますが、記録容量や転送速度などでメーカーによって違いがあります。
容量不足については拡張性もあるシステムなので、後から変更することも可能です。自社に導入する目的にあわせてバックアップアプライアンスを選びましょう。