オンラインでセミナーや説明会を開催できる「ウェビナー」は、顧客接点を作る新たな方法として注目が集まっています。場所を選ばず開催でき、今まで接点のなかった顧客にアプローチしやすい一方、成果を上げるためにはオンラインならではのコツを押さえる必要があります。
本記事では、ウェビナーの開催を検討している人や、ウェビナーの成果が上がらないと悩んでいる人へ、ウェビナーを成功させるポイントをご紹介します。
目次
ポイント1:目的を明確にし、目標を設定する
ウェビナーを開催する目的は企業によってさまざまでしょう。しかし目的が明確に決まっていれば、ターゲットが定まり、配信内容や開催ツール、告知方法などの選択もぶれません。
【ウェビナーの目的例】
- 商品・サービスの認知拡大
- 見込み客の獲得
- 既存顧客の掘り起こし・顧客育成
- 研修・教育
たとえば、自社サービスを購入する見込み客の獲得が目的の場合、業務の責任者や決裁権を持ったマネジメント層がターゲットになるでしょう。ターゲットの課題に合わせたテーマを取り上げ、普段ターゲットが接している媒体を中心に集客をします。
目標は、申込率や出席率、ウェビナー開催後の商談獲得数など、計測可能な数値にすることが重要です。告知後の反応からウェビナー終了後まで、各フェーズの目標値を決めておくと今後の改善に役立ちます。
ポイント2:適切なタイミングで告知とリマインドを送る
ビジネスコミュニケーションツールを提供するGoTo社の調査によると、ウェビナー参加
者の59%が開催1週間前に申し込んでいます。ウェビナーに興味を持った人でもすぐには申し込まず、仕事やプライベートのスケジュールが決まってから登録していると考えられます。
また、12%の人が4週間前から申し込んでいるとの調査結果も得られています。告知開始は、遅くてもウェビナー開催の4週間前に行うとよいでしょう。開催当日に参加を決める人も17%程度いるため、ぎりぎりまで参加を促すことをおすすめします。
出典:10 Webinar Benchmarks Every Marketer Should Know| GoToWebinar
すでに申し込みをしてくれた人には、1週間前・前日など段階的にリマインドメールを送って参加し忘れやキャンセルを防ぎます。開始1時間前などにウェビナーのURLを記載したメールを送り、参加者がスムーズにアクセスできるように案内しましょう。
ポイント3:リハーサルを行い、ウェビナーの完成度を高める
リハーサルを行って客観的な視点でウェビナーの内容を確認すれば、下記のような改善点が見えてきます。
- スライドの内容・講師の話が分かりやすいか
- 時間通りに進行できるか
- 配信環境に問題がないか
- サポートスタッフがスムーズに対応できるか
機材の不具合など本番で起こりやすいトラブルを洗い出し、事前に対応方法を決めておくことも大切です。ウェビナーの完成度は、参加者の満足度や目標の達成度に影響します。リハーサルを繰り返し、ウェビナーの完成度を高めましょう。
ポイント4:安定して見やすい配信環境を用意する
前述でも触れた配信環境は、ウェビナーならではの注意点です。通信環境が不安定で映像が途切れたり、音声が聞き取りにくかったりすると、参加者の離脱につながります。具体的な対策は下記の通りです。
- 無線ではなく有線LANを使用し、通信環境を安定させる
- 配信用のカメラとマイクを用意する
- 画面が暗くならないよう、ライトを用意する
リハーサルでは、配信環境も確認しましょう。撮影する場所や機材がなければ、レンタルするのもひとつの方法です。
ポイント5:参加者が飽きない工夫をする
ウェビナーの参加者は会社や自宅からオンラインで参加するので、オフラインの会場よりも集中しにくい環境にいると言えます。そのため、参加者の注意を引き付ける工夫を取り入れましょう。具体的な例を紹介します。
- 一方的に話すだけではなく、問いかけを入れるなど対話を意識した話し方をする
- チャットやアンケート機能を活用し、参加者とコミュニケーションを取る
- スライドには画像や動画を取り入れ、視覚的な変化を起こす
飽きにくく満足度が高いウェビナーを開催できれば、次のアクションにもつながりやすくなります。
ポイント6:アンケートを実施する
アンケートの情報は、ウェビナーの効果改善に活かせるだけでなく、顧客ニーズの洗い出しにも役立ちます。アンケートの設問例は次の通りです。
- 参加者の情報
- 参加理由
- ウェビナーの満足度
- ウェビナー中に聞けなかった質問
- 興味のあるウェビナーテーマ
- 案内した商品・サービスへの関心度
アンケートは回答者の負担が少ない選択形式を中心にするとよいでしょう。集計もデータ化しやすく、効果検証に役立ちます。回答者だけの特典資料を用意するなど、アンケートの回答率を高めるための工夫も大切です。
ポイント7:アフターフォローは開催後すぐに行う
商談など次のステップへつなげるためには、参加者の興味関心が強いウェビナー開始直後のアプローチが重要です。
参加者には、できるだけ早くお礼のメールを送りましょう。メールの中にアンケートのリンクを挿入したり、参加者が興味を持ちそうな案内を入れたりすれば、次につながるコミュニケーションが取りやすくなります。参加者のデータは社内で共有し、営業やカスタマーサクセスに活かしましょう。
ポイント8:ウェビナーをサポートするツールを活用する
ウェビナーを開催するには、参加者が簡単にアクセスでき、大人数でも安定して配信できるプラットフォームが必要です。しかし、参加者の登録フォームや情報管理機能、アンケートフォームなど、すべて自社で用意できる企業は少ないのではないでしょうか。
そこで活用したいのが、ウェビナーをサポートする「ウェビナーツール」の活用です。ウェビナーツールには以下のような機能があります。
- 申込・参加登録
- ライブ配信・録画
- アンケート・投票
ツールによって機能や配信方法、料金が変わるため、集客規模や目的に合ったものを選びましょう。ITreviewなら、ウェビナーツールの機能や料金を一括で比較可能です。導入企業の口コミも確認できるので、使いやすさやデメリットを知りたい人にもおすすめです。
ウェビナーのコツを押さえてイベントを成功させよう
コツを押さえて改善を重ねれば、ウェビナーの効果を高められます。ウェビナーの配信方法や機材、ウェビナーツールの活用方法は以下の記事でも詳しく紹介しています。ウェビナーを初めて開催する人や、ウェビナーツールの活用事例を知りたい人はぜひご覧ください。
記事:ウェビナーとは?必要な機材の解説とおすすめのウェビナーツール5選