「メールマーケティングツール 」の記事一覧 | ITreview Labo https://www.itreview.jp/labo/archives/category/marketing/business-negotiations/email-marketing ビジネスの課題と向き合うSaasメディア Wed, 30 Aug 2023 14:10:20 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.5.6 ダイレクトメールは時代遅れ?効果を最大化するためのメールマーケティングの考え方 https://www.itreview.jp/labo/archives/12294 https://www.itreview.jp/labo/archives/12294#respond Wed, 14 Dec 2022 07:20:38 +0000 https://www.itreview.jp/labo/?p=12294 マーケティング手法が多様化したことで、昔から慣習的に行われてきたマーケティング施策の中には時代遅れと呼ばれるものもあります。その代表例と言えるのが、ダイレクトメールです。電子メールやSNS、Web広告が主流となった現在は […]

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マーケティング手法が多様化したことで、昔から慣習的に行われてきたマーケティング施策の中には時代遅れと呼ばれるものもあります。その代表例と言えるのが、ダイレクトメールです。電子メールやSNS、Web広告が主流となった現在は、積極的に用いられることも少なくなってきました。

しかしメールマーケティングの観点から言えば、多様な手段を併用するメリットは大きく、ダイレクトメールも使い方次第で依然として効果が期待できます。本記事ではダイレクトメールの活用方法や、メールマーケティングを実践する上でのポイントについて解説します。

ダイレクトメール(DM)とは

ダイレクトメールは、見込み客に対して手紙や封筒を送付し、商品の案内や新サービスの紹介を行うための手法です。メールなどとは異なり紙を使って情報を発信するため、メールアドレスではなく送り先の住所を知っておく必要があります。

ダイレクトメールは特定の個人に対して手紙を送る施策のため、不特定多数に配るチラシとは少し扱いが異なります。

ダイレクトメールは時代遅れなのか?

紙媒体を使ったマーケティング手法は以前であれば頻繁に行われてきましたが、インターネットが普及した現在は下火になりつつあります。紙媒体は発行コストや郵送コストがかかる上に、そもそもポストを見る習慣がない人にとっては読まれもしないためです。

また、SNSや電子メールでも同じような役割を果たせるため、わざわざDMを紙で送る必要はないと考える企業は増えています。しかし、ダイレクトメールはデジタルが普及した今だからこそ新しい価値を生み出している媒体でもあり、一概に「ダイレクトメールは時代遅れ」と言い切ってしまうのも早計です。

メールマーケティングのメリット

ダイレクトメールを含めた、メールを使用したマーケティング手法をメールマーケティングと呼んでいます。メールマーケティングの良いところは、見込み客のメールアドレスや住所が分かれば案内を送付できるため、営業担当者が直接訪問する必要がなく、コストパフォーマンスに優れている点です。

電子メールであればメールの開封率やリンクのクリック率を測定できるため、どれくらい効果が出ているのか、何を改善すればよいのか分かりやすいのもメリットです。チラシやWeb広告とは異なり、アドレスや住所と他の個人情報を紐づけておけば、誰にどんな案内を送るべきかというパーソナライズされた情報を提供できます。

メールマーケティングの主な方法

メールマーケティングの主な手法としては、以下4つの方法が挙げられます。それぞれの特徴について確認しましょう。

メルマガ

メルマガは、メールマーケティングのスタンダードな施策の1つです。定期的に商品紹介やサービスの紹介情報をまとめ、あらかじめ把握している見込み客のメールアドレスに向けて発信します。キャンペーンや新商品の展開など、大きなイベントがあった際に一斉送信して注目度を高めることもできます。

ステップメール

ステップメールは、以前に資料請求をしてくれた見込み客や、商品を購入してくれた顧客に対して送信するメールです。商品に関する追加情報を提供したり、前回購入した商品の新しいバージョンが新たに登場したことを伝えたりすることで、新規契約やリピーターの確保を促します。

商品購入者に対しての商品レビューの依頼や、サンキューメールの送信もステップメールの一種で、顧客との関係を強化するきっかけづくりに役立ちます。

リターゲティングメール

リターゲティングメールは、特定の条件に当てはまる見込み客に対して、条件ごとに用意したシナリオに基づくメールを送り、新規顧客の獲得や興味関心を集めるための施策です。

例えばオンラインショップに訪問したが、商品をカゴに入れたまま決済していないユーザーに対して「お買い忘れの商品はありませんか?」と購入を促したり「新たにクーポンが付与されました」と来店を促したりする施策が挙げられます。

購入の意図が初めはあったが途中でなくなってしまったユーザーに再度興味を持ってもらう、あるいは購入をうっかり忘れていたユーザーの買い忘れを防止する効果が期待できます。

ダイレクトメール(DM)

DMは上でも紹介した通り、ダイレクトメール施策全般を指します。ダイレクトメールを見込み客個人に送付することで、詳細なサービス情報を提供するのに役立ちます。

通常のチラシとは異なり、立派な封筒に手紙が入っていたり、質の高い紙を使って案内を提供したりすることで、特別な招待状を手渡されたような感覚を与えられる点もDMならではのメリットだと言えます。

成果につながるメールマーケティングのポイント

メールマーケティングを成功に導く上では、その使い方を工夫することも大切です。ここでは、メールマーケティングのポイントを3つ解説します。

効果測定と改善のサイクルを確立する

メールマーケティングはただメールを送って終わりではなく、メールを送ったことでどんな効果が得られたかということを正しく把握する必要があります。

メールの開封率や商品の購入率を測定し、目標の数値は達成できたか、どうすれば更なる改善効果が得られるかということを丁寧に検証しましょう。

デジタルとアナログ手法を併用する

メールマーケティングはデジタル手法が主流ですが、ダイレクトメールのようなアナログ手法も依然として有効です。デジタルだけ、アナログだけではなく、どちらも必要に応じて使い分けることで、高いマーケティング効果を発揮できます。

デジタルを使えていない場合にはデジタル施策に、アナログを使えていない場合はアナログ施策の可能性に注目し、適切な運用方法を検討してみましょう。

中長期的な運用を前提とする

メールマーケティングはいずれも短期で効果が出る施策ではないため、中長期的な運用効果を見込むのが妥当です。短期での成果を求める場合、Web広告などを使って改善効果を期待しましょう。

ツール活用でメールマーケティングの効果を高めよう

メールマーケティングは近年活躍している代表的な施策ですが、ダイレクトメールのようなアナログ手法も併用することで、より高い効果を期待できます。メールマーケティングの効果を最大限高めるためにも、各施策の違いや強みを理解し、適切なタイミングで施策を展開することが大切です。

また、メールマーケティングの効果を高めるためには、各社が提供しているツールを利用するのも1つの方法です。ITreviewでは、各メールマーケティングツールの特徴や口コミを多数掲載しています。メールマーケティングの成果が上がらずに悩んでいる方は、ツールを比較した上で導入を検討してみてください。

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イー・エージェンシーの日本流カスタマーサクセス、「おもてなし」の心を込める顧客対応とは? https://www.itreview.jp/labo/archives/1194 https://www.itreview.jp/labo/archives/1194#respond Mon, 10 Jun 2019 01:15:24 +0000 https://www.itreview.jp/labo/?p=1194 カスタマーサクセス事例:カスタマーサクセスの夜明けとは製品・サービス提供後も、顧客企業の成功を第一として積極的に伴走を続ける「カスタマーサクセス」を取り入れようとする動きが日本でも活発化し始めている。本連載ではカスタマー […]

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カスタマーサクセス事例:カスタマーサクセスの夜明けとは
製品・サービス提供後も、顧客企業の成功を第一として積極的に伴走を続ける「カスタマーサクセス」を取り入れようとする動きが日本でも活発化し始めている。本連載ではカスタマーサクセスに取り組む企業とその立役者を連載形式で取り上げ、具体的な施策やうまく推進するための秘訣などを紹介する。

 Webサイトの構築やデータ分析・活用にまつわるさまざまな製品を展開するイー・エージェンシー。データドリブンによるWebサイト制作を得意とする同社は、レコメンドエンジンや低価格メール配信システム、多言語変換サービス、カゴ落ち対策ツールなど、マーケティング支援ツールの分野でも国内有数の販売実績を持つ。

 そのマーケティング支援ツールを利用する数多くの顧客に対し、カスタマーサクセスを実践しているのが、カスタマーコミュニケーション部CS課の女性7人だ。彼女たちは、自らの活動を「おもてなし」の観点からスコアリングし、それを日々の顧客対応に生かしているという。「おもてなしを科学する」をビジョンに掲げる同社ならではの、「おもてなし」の心を込めたカスタマーサクセスとは? CS課を率いる長沼 彩花 課長と金子 美穂 リーダーにお話を伺った。

「CS」には、カスタマーサポート、カスタマーサクセス、カスタマーサティスファクションの3つの意味がある

――貴社は、どのような体制で、カスタマーサクセスを実践されているのですか?

長沼氏: メンバーは組織長の私を含めて7人です。私たちがサポートする商品は、レコメンドエンジンの「さぶみっと!レコメンドコンテンツレコメンド」を始め、「さぶみっと!メール配信API Mail」、カゴ落ち対策ツールの「カートリカバリー」、PCサイトをそのままスマホに変換する「shutto(シュット)」、自動翻訳サービスの「shutto翻訳」、LINEメッセージ配信「KANANETO」と6商品あり、2商品をメンバー2人で担当する体制で顧客対応を行っています。

 CS課の「CS」には、カスタマーサポート、カスタマーサクセス、そしてカスタマーサティスファクションと3つの意味があります。あるメンバーはカスタマーサポートだけを行うというような業務分担はしておらず、6人のメンバー全員が、カスタマーサポートもカスタマーサクセスの活動も、カスタマーサティスファクション(顧客満足)を向上させる活動も、全て行います。

長沼 彩花 氏 株式会社 イー・エージェンシー クラウド事業本部 カスタマーコミュニケーション部 CS課 課長

――いつからカスタマーサクセスに取り組まれていますか?

長沼氏: 課の名称にカスタマーサクセスを据えたのは2018年ですが、2015年ぐらいからカスタマーサクセスといえる活動は行っていました。初めはカスタマーサポートといった業務がメインで、お客さまから問い合わせに対して答えていくのが私たちの役割。でもやっぱりその業務だけでは、1年、2年と使っていただいた後に、突然解約されてしまったり、その解約の理由がよく分からなかったり。そういうことが目立つようになってきました。導入前にトライアルをやってみたけど、本契約には至らないケースもあり、こちらがお客さまを十分に把握していないために離脱してしまう。やっぱりお客さまのことをもっと理解しないといけないということに気付きました。お客さまと同じ方向を向く、同じゴールを目指すということがないと、いい関係が作れない。そういうスタンスでやっていこうとしたのが、3年ぐらい前ですね。

――カスタマーサクセスとしての活動には、どのようなものがありますか?

金子氏: トライアルをしてくださっているお客さまへ状況を伺ったり、何か困ったことがないかなどを確認したり。あとは既存のお客さまへ電話や訪問で要望をお伺いして、それを社内に持ち帰って、開発を検討したりしています。また、残念ながら解約になってしまったお客さまへその理由をお伺いし、深く議論することもあります。それらがカスタマーサクセスとして活動していることになります。

金子 美穂 氏 株式会社 イー・エージェンシー クラウド事業本部 カスタマーコミュニケーション部 CS課 リーダー

長沼氏: 新規でのお問い合わせももちろんあるので、直販だけでなく、代理店の営業担当の方と一緒にお客さまのもとへお伺いしてご説明し、トライアルをしていただいて、そこから本契約まで進めていく。これも私たちの活動の1つです。導入時の設定フォローや、導入後のフォローも私たちが行います。トライアルのお客さまを本契約まで引き上げるのは、私たちの役割です。あとは、1年後、3年後、5年後、解約されずにさらに取引を大きくしていくために、どういうことをしていくべきか、どう改善していくべきかをチームの中で考えて実行していくことも現在行っています。

――既存顧客のフォローだけでなく、新規営業のような活動も行っていらっしゃるのですね。

長沼氏: はい。私たちの商品には基本的に、トライアルの期間が設けられています。ですので、実際にお客さまが導入し、それらのフォローを私たちが行うのは、受注前ということになります。トライアルをしてくださった見込み客のお客さまが、本契約していただけるよう適切なフォロー、つまり新規営業のような活動を私たちが行うのは、ごく自然なことのように思っています。

仕組み化よりも、できるだけ多くのお客さまと触れ合う、手触り感のあるカスタマーサクセスを展開

――貴社では顧客の声をどのように集めて、それをどのように活用していらっしゃるのでしょうか?

金子氏: 電話で対応させていただくことが多いのですが、そこでご要望やお客さまの課題をお伺いします。あとは、お申込みの時にアンケートでご意見を伺ったりしています。どういうところに期待してお申込みされましたか? 何にお悩みですか? などをお聞きし、お客さまの課題を把握できるようにしています。また、お客さまには、弊社の導入事例として取り上げさせていただくお願いもしているので、そこで詳しくお客さまの声をお伺いしたりもします。

長沼氏: お客さまからいただいたご要望は、ツール改善の中に落とし込んでいくことも当然あります。自社開発ツールなので社内にはエンジニアのチームがあり、プロダクトごとにエンジニアと定例ミーティングをしています。そこにお客さまの声を持ち込んで、改善を検討することは毎週行います。あとは、使い方が分かりづらいところは資料に落とし込んだり、FAQにしたり、マニュアルに反映させたり。より使いやすいツールにしていくことに、お客さまからの声を活用させていただいています。

 また、販売チャネルを拡大、強化するために各パートナーさんと連携しキャンペーンなどを企画していますが、そこでヒアリングできる内容も大切にしています。弊社のツールは、サイトを構築するためのメイン基盤にオプションでつけていただくことが多いので、代理店になっていただける制作会社さまや広告代理店さま、サイト構築パッケージのベンダーさまなどと密に連携させていただいています。その中で、お客さまが自社サイト構築にあたって、どのような課題感を抱いていらっしゃるのかといった声を把握し、ツール提案に生かしています。

――問い合わせ対応というカスタマーサポートから、既存顧客の継続率を上げるための活動、トライアルから本契約へ引き上げる新規営業、また代理店フォローまで、CS課の方々の活動はかなり幅広いですね。仕組み化して業務を効率的に行っていく方法もあるかと思いますが、そのお考えはございますか?

長沼氏: そうですね。もちろん仕組みやシステム化などは行っております。顧客数は、レコメンドエンジンで1300社ぐらい。カートリカバリーは500サイトにご利用いただいていますが、現在よりも顧客数がかなり増えたり、チームメンバーの数が減ってしまったり、というような状況になれば、よりシステマチックな仕組みで品質を保ち、お客さまに対応していくことも重要なことだと考えています。ただ、システム化することだけでなく、少しでも多くのお客さまと触れ合うことがもっとも重要だと考えています。商品のことはもちろん、営業のこともサポートのことも理解した私たちが、より多くのお客さまと対峙することで、仕組み化するよりもスピード感や一貫性のある顧客貢献ができているのではないかと思っています。

日々の活動に「おもてなし」の心を込めていこうという取り組みを開始

――そんな幅広い活動を行うメンバーの方々が顧客に相対していく中で、貴社なりに工夫されていることは、何かございますか?

長沼氏: より事業貢献できるCS(カスタマーサポート+カスタマーサクセス+カスタマーサティスファクション)を実践するために、日々の私たちの活動に「おもてなし」の心を込めていこうという取り組みを始めています。

 東京工業大学の教授がまとめられた「おもてなしを構成する要因の体系化」という論文に、例えば「おもてなしは、相手に『安心感』を与えなくてはいけない」「おもてなしには、相手の状況、ニーズを読み取る観察力/洞察力といった『感受性』が必要である」などの「おもてなし55項目」というのがあるのを見つけまして。その中から、「おもてなしに必須なもの」22項目をピックアップし、私たちが行っている業務の中で大切にしていることは、どの項目に当てはまるだろうか? 逆にできていないことはどれだろうか? 次にこのおもてなしができるようになるためには、具体的にどんなことを行っていけばいいのだろうか? などをチームミーティングで話し合っています。

 22項目の中で特に重要だと話していたのは、先ほどの「安心感」「感受性」に加えて、「(おもてなしには、相手を敬う「心」がなくてはならない)」「立場に立つ(おもてなしを行う上で、相手の立場に立って考えるということは最も重要な考えである)」「目的(おもてなしは、相手の目的を把握しそれに沿って行われなければならない)」です。この5項目について、どういったアクションを起こしていけるか、チームの中で話を進めているところです。チームとメンバー個々で、この項目はできている、これはできていないなどスコアリングして、今後のお客さまへの対応に生かせるようにしています。

おもてなしの要因ごとに各メンバーの活動をスコアリング

――顧客のスコアリングはカスタマーサクセス実践企業でよく行われることですが、自分たちのヘルススコアを「おもてなし」の観点からつけていく取り組みは、とてもユニークですね。

長沼氏: そうですね。そもそも私たちの会社のビジョンが「おもてなしを科学する」というもので、私たちCS課の活動が「おもてなし」なのか、どうすれば「おもてなし」の心が込められた活動ができるのかは、以前からずっと考えていました。

 カスタマーサクセスというと、お客さまの利用状況を可視化し、スコアリングをして、それに対するアクションというのが明確にあって、システマチックにお客さまへ対応していくというのがイメージされるのですが、そこで取りこぼしてしまうものや、スコアだけではくみ取れないお客さまの声というものも一方であるだろうと思っています。そういったものをどこまで丁寧に、ちゃんと見つけられるかを考えた時に、私たちの活動に「おもてなし」の心があれば、お客さまの声も拾いやすくなるのではないかと思いました。

スコアリングというのはとても参考になる指標だと思いますが、現時点で私たちは必ずトライアル(受注前)の段階からお客さまに伴走していますので、スコアだけに頼らない、お客さまそれぞれに合った対応ができると思います。その上で、お客さまは本当は何をご要望されているのか、それをちゃんと把握するために始めた活動が、この「おもてなし」なのです。

プロダクトごとに目標シートを作成し、エンジニアとも同じ方向を向く

――CS課のKPIはどこに設定されていますか?

長沼氏: アカウントの件数だったり、継続率だったり、ツールを利用しているサイトのセッション数であったり、担当するプロダクトによって、KPIは変わってきます。例えば、リリースしたばかりの「shutto翻訳」というプロダクトだと、新規の顧客を獲得していこうという活動がメインになるので、新規問い合わせ数やトライアルの申込み数がKPIとして設定されています。一方で、「さぶみっと!レコメンド」というレコメンドエンジンは成熟期に入っているプロダクトなので、解約をどれだけ防止できるかといった継続率がKPIになります。先ほどお話した「おもてなし」の取り組みが成果を上げるようになれば、「おもてなし」のスコアがKPIになることも十分にありえるかと思います。

金子氏: 私が担当する「カートリカバリー」は、これから伸びるか、成熟してしまうか微妙なライン上にあるプロダクトなので、新規獲得と継続率の両方をKPIとして追っている状況です。

長沼氏: 私たちは、期の始まりに、プロダクトごとに目標シートを作っています。大項目として、チャレンジ目標(売り上げ)のクリア/顧客満足度(LTV)のアップなどの方針があり、財務的業績の向上のために、どのように行動すべきか、例えば代理店/子アカウント件数の増、直販アカウント件数の増、単価アップ、生産性の向上などがあります。そしてそのために、私たちはどんな施策を行うべきかまで具体的に落とし込んでいます。この目標シートによって、私たちの活動も明確になり、エンジニアなどほかのチームとも同じ方向を向くことができます。極力マーケットインの、お客さまの声を反映したプロダクトを作っていきたいと思っているのですが、エンジニアのリソースも限りがありますから、優先順位をつけて開発していくことがすごく大事。今なぜその機能を優先して作らなければならないのか、話ができる土台をこうしてきっちり作っておくことがとても大事かなと思っています。

おもてなしの要因ごとに各メンバーの活動をスコアリング

――最後に、顧客の声を集めるのに苦労していることなどはありますか?

長沼氏: 弊社のサービスは導入が簡単で一度導入すると、その後、特に設定を弄っていただかなくても使えてしまうサービスがほとんどです。そのため、導入後に定期的にお客さまとコミュニケーションをとることが難しくなります。現在は、お客さまに役立つ情報を記事やホワイトペーパーにまとめて配信したり、定期的に機能のアップデートのご連絡をしながら、反応していただいたお客さまとコミュニケーションを取り、悩んでいることや要望などの吸い上げを行っています。

 また、お客さまの中にはWebの知識があまりないお客さまも多く、何がしたいのか、何を解決したいのかなどをお客さま自身がよく分かっていなかいことも少なくありません。そういった場合でも、「おもてなし」の心で、とにかく話を聞いてあげて、一緒に設定したりしていますね。

金子氏: 以前、お客さまから「ステップメールはできますか?」とお問い合わせいただいたことがあって。「ステップメールは対応していないのですが、予約配信をうまく使ってステップメールに近い配信を行うことならできます」とお答えした時に、そのお客さまから「ちなみにステップメールって何ですか?」とご質問されたことがあって(笑)。お客さまは「まわりでステップメールがいいって言っているから、どんなメールなのかよく分からないけど聞いてみた」とおっしゃっていて、どんなことをしたいのかよくよく聞いてみたら、予約配信で十分だったので、「さぶみっと!メール配信システム」のトライアルをお試しいただいたということがありました。

細かいことかもしれませんが、「ステップメールは対応していません」で終わらずに「予約配信を使ってならできます」とご案内できたのは、「おもてなし」に必須な「相手の状況、ニーズを読み取る観察力/洞察力といった感受性」について日々考える機会があったからかもしれません。たまたまかもしれませんが(笑)これからも意識して「おもてなし」の心を込めて対応していきたいなと思います。

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