非公開ユーザー
自動車・輸送機器|ITアーキテクト|1000人以上|IT管理者|契約タイプ 有償利用
顧客データに留まらないデータ基盤
CDPツールで利用
良いポイント
分散処理大容量データベースをETL機能も込みでSaaSとしてマネージド提供している。これにより企業において課題となっているデータ基盤インフラエンジニア不足でも企業はビジネス活動そのものに集中することができる。特にオープンソースのサポートや各種ツール類とのI/Fコネクターのメンテナンスは、自社管理しようとすると、相応の専任の人員を抱えなければ実現できないものである。価格は安くはないが、自社でAWS等を利用して構築、運用保守を行うコストと比較したとき、ランニング面でも費用は賄える。
機能の中でも、特に優れているのはキーレス、スキーマレスでオートスケール可能なDBそのものである。テーブル定義、DDLやETLの設定をすることなく、データから自動的に判断しTBLを構築する。ユーザーはデータを接続するだけでDBにストアが可能である。データ構成の変化が激しい領域においてメンテナンスコストが更に下がる。この純粋な高速データ処理基盤に加え、近年は機械学習の充実やGUIでの設定など、エンジニアリングコストが下がる機能が追加されている。他とは違う新レイヤーを抽象化(サービス化)しているソリューションである。
改善してほしいポイント
データが自由に出し入れできる根幹の機能メリットの裏返しではあるが、データ管理(ガバナンス)をするための機能に乏しい。例えばメタデータ管理機能等はなく、何のどんなデータが入っているかを管理把握伝えるためには別途ドキュメントを作成しておく必要あり。日本におけるデータセキュリティはサイバーセキュリティの問題よりもガバナンス不足によるリスクの方が大きいため、この点は改善余地があると思う。
また、近年ユーザー部門が直接使えるようにというコンセプトで改善してきてはいるもののエンジニア中心な視点で作成されているため、相応のデータスキルが必要である。逆に、エンジニアリングなしで使えてしまうことは、上記ガバナンスなどについても悪影響を与えるため、エンジニアなしで使えるではなく、Administratorのレイヤーと、ユーザーのレイヤーを分けた機能設計が求められる。
米国企業であり、直近は為替レートによる費用高騰が激しい。機能やサービスの改善とともにコストがあがるのであれば仕方ないが、基本機能のまま為替でコストがあがり、新機能はまた別でチャージが必要となる。この点は、価格体系などを考慮してほしいところである。
どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
解決できた課題・具体的な効果
・データのサイロ化。各業務やシステム=部門単位に分かれているデータを一元的に集約することができた。
・顧客中心に集約されたデータにより部門が横断され、より顧客中心での業務になることができている。
課題に貢献した機能・ポイント
・高速にデータを収集できるコネクターとバッチ処理等にも対応したデータ収集機能。
・インターフェース開発を必要とすることなく、データをまとめることができたため。
検討者へお勧めするポイント
CDPというカテゴリーで比較しても、類似はあるものの根幹のコンセプトも様々である。トレジャーデータはデータ基盤であることがベースになっているため、顧客データの管理マネジメントができるものの、管理特化した製品ではない。利用側の製品に対するリテラシーは比較的高く求められるが、その分汎用性は高く特定の目的のみに特化して導入し、失敗したら使えなくなるということはない。
トレジャーデータ株式会社
OFFICIAL VENDERトレジャーデータ株式会社|
平素よりTreasure Data CDPをご利用いただきありがとうございます! キーレス、スキーマレスでオートスケール可能なDBであるというTreasure Data CDPの根幹をご評価いただき、大変光栄です。お客様社内のエンジニアリングコストに少しでも貢献できていましたら嬉しく思います。 ご助言いただきましたデータ管理機能についてはプロダクトチームに共有し開発の参考とさせていただき、さらにご利用いただきやすい製品となるよう改善に務めてまいります。お褒めの言葉と、改善の余地についてのご指摘を真摯に受け止め、今後の向上に活かしてまいります。引き続き、よろしくお願い申し上げます!