失敗しない名刺管理ツールの選び方|メリットや基本機能を解説 | ITreview Labo

名刺に記載されている情報は、見込み客や顧客の情報として積極的に活用すべき資産です。ただし、データベースとして名刺情報が管理されていないと、情報の有効活用を妨げることとなります。

そこで有効活用したいのが、名刺管理ツールです。企業のデータベース拡充はもちろん、業務効率化にも貢献します。本記事では、名刺管理ツール導入のメリットや機能、導入すべきツールの選び方について解説します。

名刺管理ツール導入のメリット

名刺管理ツールは、その名の通り名刺管理業務を自動化・効率化することで、現場負担の改善を促すサービスです。名刺管理ツール導入の最大のメリットは、情報の可視化にあります。これまで、名刺情報は営業担当者が個人で管理しているケースが多く、企業が資産として画一的に管理することは困難でした。管理したいと考えても、担当者がデータベースに登録する場合は手動で打ち込む必要があり、ひどく手間のかかる作業であるという問題があったのです。

そこで登場したのが、名刺管理ツールです。名刺管理ツールを使えば、簡単に名刺情報をデジタル化できます。データ転記の必要もなく、名刺情報を企業のデータベースに登録可能です。情報の可視化とともに、情報の属人化も解消され、顧客情報を企業として有効活用するための土壌を整備できます。

名刺管理ツールの主な機能

名刺管理ツールは、主に名刺情報の取り込み機能、名寄せ機能、検索機能という3つの機能で成立しているサービスです。それぞれの機能をどう活用すればよいのかについて解説します。

名刺情報取り込み機能

名刺情報取り込み機能は、名刺に書かれている印刷情報を取り込んで、企業のデータベースに登録できる機能です。名前や会社名、役職情報など、名刺に書かれているさまざまな情報を読み込んで、データとしての有効活用を推進します。

名刺情報取り込み機能は、サービスによって提供アプローチが異なります。一般的なのはOCRによる情報取り込みで、文字情報を自動でスキャンし、デジタルデータ化してくれる機能です。ただのスキャナーとは違い、画像情報ではなく文字情報として認識・取得ができるため、データ活用の効率化につながります。

もう1つは、サービス提供者が手動で名刺情報をデジタル化するアプローチです。面倒な打ち込み作業を外部委託する形式で依頼でき、こちらも業務効率化に役立ちます。

名寄せ機能

名寄せ機能は、同一人物の名刺を特定し、同じデータとして統合できる機能です。会社名や役職といった情報も活用することで、記録を照合・統合できるのが特徴です。

また、最新の名刺情報をもとにして、既存の情報をアップデートすることもできます。役職や部署が変わっていたにもかかわらず、社内情報が古く担当者と連絡が取れないような問題を解消できます。

検索機能

検索機能は、担当者名や会社名からデータベースを検索し、必要情報を取得できるというものです。アクセス権限に応じて、必要な個人情報を現場で取得できるので、情報共有の精度やスピードを大きく改善することが可能です。データベースの有意性を高め、資産としての有効活用を推進します。

名刺管理ツール選びのポイント

名刺管理ツールを自社の課題に合わせて正しく選ぶ上では、以下のポイントに注目して選定することが大切です。

OCR機能の有無や精度を確認する

まずは、名刺取り込みの要ともいえるOCR機能の有無や精度を確認しましょう。OCR機能は人力での転記作業よりもはるかにスピードで優れており、精度向上や業務効率化に役立ちます。名刺管理ツールを導入する場合、OCR機能が実装されているかを確認して有効活用しましょう。

また、実際のOCRの精度はどれくらいであるかも確認しながら、運用に当たって問題がないかも把握しておくことが大切です。

他のツールとの互換性を確認する

名刺管理ツールは単体の運用でも効果を発揮しますが、関連ソフトとの互換性があれば、より業務の効率化に役立ちます。

営業支援ツールや顧客管理ツールとの互換性を備えているものも多く、すでに導入している、あるいはこれから導入する場合、それらとの相性も確認しておきましょう。互換性がある場合、名刺情報をシームレスにツールへ共有して、高いパフォーマンスを発揮できます。

無料プランで使い勝手を確認する

名刺管理ツールを初めて導入する場合は、最初に無料プランで導入をスタートするとよいでしょう。無料プランはある程度機能制限があるものの、使い勝手や基本機能を確認するのには十分です。

無料プラン使用中はコストもかからないので、導入当初に正しく運用できなくとも、利用料金が無駄になることはありません。期間限定の無料トライアルなどの制度も活用しながら、自社に合った製品かどうかもチェックしましょう。

人気の名刺管理ツール3選

最後に、人気の名刺管理ツールについてご紹介します。

1.sansan

最もポピュラーな名刺管理ツールの1つが、sansanです。AIとオペレーターを併用した名刺の読み込み、および転記作業を実行してくれるので、その精度は脅威の99.9%を実現しています。

専用スキャナーで大量の名刺取り込みにも対応しており、一度に名刺のデータ化を進めたい場合にも役立ちます。スマホからのスキャンにも対応し、出張先で迅速にデータ化を実施したい場合も便利です。

・sansanの参考価格

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・sansanの参考レビュー

優れている点・好きな機能
・紙名刺を画像ファイルとして保持してくれるので、名刺に書き込んだメモもシステム上に保存されるところ。
・名刺交換日をデータで保持できるため、最新の名刺がどれかすぐにわかるところ。

sansanへのレビュー「名刺もデータで管理する時代に」より

2.Eight

Eightは、名刺情報を撮影するだけで自動的にデジタルのプロフィールを作成し、詳細なデータベース構築を進めることができます。

特徴的なのがデジタルでの名刺交換で、Eightを使っていない相手ともURLやQRコードを使ってデジタル名刺を交換し、人脈の構築や円滑なコミュニケーションに貢献します。

・Eightの参考価格

Eightプレミアム:月額480円または年額4,800円

・Eightの参考レビュー

もらった名刺をスキャンしてデータ化し、デジタル上で閲覧ができる。個人ごとはもちろん、会社ごとや業種ごとに探せるほど検索性に優れているので、非常に便利。パソコンだけでなく、スマホでもデバイスを選ばず利用が可能。また名刺を交換した相手とはSNSでつながることができる上、人事異動などの情報もすぐに反映されるため、紙の名刺を保管する必要がなくなる。

Eightへのレビュー「名刺をデジタル化できる」より

3.myBridge

https://www.itreview.jp/products/mybridge/profile#scroll

myBridgeは、スマホでの名刺管理を効率化するためのツールです。専用のスキャナーなどは必要なく、スマホで撮影するだけで、名刺情報を即座にデジタル化してくれます。

登録した名刺情報は、スマホへの保存はもちろんのこと、そのほかの連絡帳サービスと共有したり、エクセルデータとしてダウンロードしたりすることも可能なので、データ活用の可能性を広げられます。

・myBridgeの参考価格

無料

・myBridgeの参考レビュー

これまで煩わしかった名刺管理をカメラで取り込むだけで勝手に名前、役職、部署、住所、電話番号、メールアドレスなどの各項目を勝手に読み込んでくれて、スマホで一元管理することが可能となった。これまで受け取った日付や会社順に並べて手間を掛けてかんりしていたが、その手間と労力、備品の購入や保管場所の問題が一気に解消され、最高に便利なアプリです。

myBridgeのレビュー「スマートな名刺管理を実現」より

自社に合った名刺管理ツールを選ぶことが大切

名刺管理ツールの導入は、顧客情報や取引先情報をデジタル化し、企業資産としてデータを活用する上で有効な取り組みです。近年ますます便利になっており、読み込み精度も極めて正確になりました。名刺のやり取りが多い企業においては、積極的な活用が求められるでしょう。

名刺管理ツール

この記事の執筆

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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