クラウド型で提供され、テレワークや業務効率化をサポートしてくれるツールとして注目されているコンテンツ・マネジメント・プラットフォームのオンラインストレージ。さまざまなオンラインストレージがあるため、法人で利用するにはどのサービスを導入すればよいのか迷っていませんか?
本記事では、数あるオンラインストレージの中でも容量無制限でセキュリティ面の評価も高く、法人での利用が進むboxをご紹介します。
オンラインストレージboxとは
引用元URL:https://www.box.com/ja-jp/for-enterprise
boxはアメリカのBox社が提供するオンラインストレージサービスです。Office 365、Google Suite、Salesforce、Adobe、DocuSign、Slackなど、1,000以上のアプリと接続でき、情報をシームレスに管理、参照、共有できます。さらに、APIも公開しているので、社内のITシステムと連携をすることも可能です。社内の情報を一元管理するコンテンツ・マネジメント・プラットフォームとして、主に企業を中心に導入が進み、95,000社にて利用されています(2019年12月時点)。その内の70%がフォーチュン500企業で、日本でも多くの上場企業や大学などで利用されています。
boxの最大の特徴は、企業や社員が安心して使える強固なセキュリティときめ細やかな管理機能を備えていることが特徴です。そのため、社内外のビジネスパーソンとのコンテンツ共有も安心して行えます。また、Salesforceなど世界的なクラウドビジネスアプリケーションとの接続も可能で、ビジネスの大幅な効率化を図ることができます。
オンラインストレージboxの7つの特徴
boxの7つの特徴についてご紹介します。
1.容量無制限
個人向けの無料プランは10GB、Personal Proプランは100GBの容量制限があります。ビジネス向けのStarterプランにも100GBの容量制限がありますが、それ以上のプランはすべて容量無制限となります。
2.スマートフォン・タブレットからも利用可能
専用アプリをインストールすることで、スマートフォンやタブレットからboxを利用することができます。また、アプリをインストールしなくても、ブラウザ経由でboxにアクセスすることも可能です。
3.100種類以上の拡張子に対応したプレビュー機能
管理画面上で行えるファイルプレビューは100種類の拡張子に対応しており、ソフトウェアがインストールされていなくてもプレビュー機能で閲覧することができます。
4.コンテンツ同期機能
既存の環境と同様に、階層構造でboxのコンテンツをPCと同期して利用することができます。PCと同期させることで、管理画面等でアップロードするわずらわしさがなく、ローカルのファイルと同様に扱うことが可能です。
5.豊富な権限設定とコンテンツ共有機能
所有者、編集、削除、リンクの取得、プレビュー、ダウンロード、アップロードと7段階の権限設定からユーザーに適したものを管理者が付与することができ、指定したメンバーとフォルダ単位でコンテンツを共有できます。また、ユーザーに適切な権限を設定することにより、情報漏えいのリスクを最小にすることができます。
6.高度なセキュリティ
暗号化で外部からの攻撃を防ぐだけでなく、前述の7段階の権限設定やセキュリティポリシーの設定、使用ログのレポート確認機能などを持っているので内部からの情報漏えいを防ぎ、データ流出事故があった場合は原因を特定することができます。
7.レポートのダウンロード
ユーザーがbox上で行ったあらゆる作業をログとして保存でき、ログはレポートとしてダウンロードすることができます。レポートの内容は、処理を行った日時・ユーザー名・実際の処理内容・処理をしたファイル名などで、日時、グループ、処理の種類を選択して絞り込みを行うことも可能です。
boxの料金体系と機能
boxのプランと料金体系、機能は次のようになっています。
【個人向け】
プラン名 | 料金 | 容量 | 機能 |
個人ユーザー | 無料 | 10GB | ファイル共有、モバイルセキュリティ、パスワード保護等 |
Personal Pro | 1,200円/月 | 100GB |
【法人向け】
プラン名 | Starter | Business Plus | Business Plus | Enterprise |
料金
月・1ユーザー当たり |
550円 | 1,800円 | 3,000円 | 別途問い合わせ |
容量 | 100GB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ユーザー数 | 最小3人最大10人 | 最小3人
上限なし |
最小3人
上限なし |
最小3人
上限なし |
機能 | アクセス権設定 デスクトップからのアクセス モバイルアクセス バージョン履歴 SSLと保存データ暗号化 2要素認証 標準ビジネスサポート ユーザー管理 月25,000APIコール |
Starterに加えて 高度なユーザー・セキュリティレポート Active Directoryとシングルサインオン統合 カスタムブランド設定 モバイルセキュリティコントロール EMMプロバイダとの統合 データ損失防止 月50,000APIコール |
Businessに加えて 社外のコラボレータ無制限 コンテンツの完全な把握と管理 管理役割の委任 メタデータとカスタムのテンプレート カスタムのサービス利用規約 PCI DSS Box Governance、Box KeySafe、Box Zonesをオプションで利用可能 |
Businessに加えて 規制コンプライアンス:HIPAA/HITECH対象、FedRAMP 社外のコラボレータ無制限 コンテンツの完全な把握と管理 無制限の統合 ユーザーグループ ワークフロー自動化 高度モバイル要件 パスワードポリシー 文書の電子透かし メタデータとカスタムのテンプレート Box Governance, Box KeySafe、Box Zonesをオプションで利用可能 月100,000APIコール |
boxの使い方
ユーザーの追加やファイルの共有、アクセス権限の設定、アクセスログの確認、バックアップ(履歴)からの復元等の各種設定については、ブラウザ上の管理コンソールから行うことができます。
Box Driveをインストールすることにより、ブラウザ上でアップロードやダウンロードを行うことなく、boxフォルダツリー内のフォルダやファイルをローカルのフォルダやファイルと同じようにPC上で扱うことができます。さらに、オフラインで利用するフォルダやファイルを指定しておけば、ローカルドライブにもデータが保存されます。そのため、インターネットに接続できない出張先や飛行機の中でも、作業を行うことが可能です。編集されたファイルは、次にインターネット接続した際に、自動で同期されます。
スマートフォンなどのモバイル端末については、アプリをGoogle PlayストアやiTunesからダウンロードすることにより、box上のフォルダやファイルにアクセスできるようになります。
boxの最大の特徴である7種類のアクセス権限については以下の通りです。
※管理対象や外部ユーザーにフォルダ権限を与えられるのは「共同所有者」「編集者」のみとなります。
アップロード | ダウンロード | プレビュー | リンクの取得 | 編集 | 削除 | 所有 | |
共同所有者 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
編集者 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
ビューア/アップローダ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
プレビュー/アップローダ | 〇 | × | 〇 | × | × | × | × |
ビューア | × | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
プレビューア | × | × | 〇 | × | × | × | × |
アップローダ | 〇 | × | × | × | × | × | × |
boxの評判
boxを企業利用されている方からは、ITreviewに次のようなレビューを投稿いただいております。
“毎日の業務で増え続ける膨大なデータや、共有しなければならない情報など、すべてを一括で管理できるためかなり重宝しています。”