映像作品をつくるプロとして、動画編集ソフトを探している方もいるでしょう。しかし、ソフトの種類が多く、どれを選ぶべきか困っている方もいるはずです。

そこで本記事では、プロクリエイターにおすすめの動画編集ソフトを5つご紹介します。映像作品制作に欠かせない機能や、一般家庭用ソフト・プロ向けソフトの違いも解説しますので、ソフト選びの参考にしてください。

プロクリエイターにおすすめの動画編集ソフト5選

プロクリエイターとして映像作品を生み出すためには、一般的な編集機能のほかに、高性能な編集機能を操ることが大切です。まずは、プロ向けのおすすめ動画編集ソフトを5つご紹介します。映像制作会社でも利用されている有名なソフトですので、気になる製品をチェックしてみてください。

Filmora

Filmoraは、クリエイティブソフトを開発しているWondershareが提供する動画編集ソフトです。一般的な動画編集機能はもちろん、高度な映像編集に欠かせないクロマキー合成やプリセット機能が充実しています。また、豊富な動画素材が提供されていることから、幅を持たせた映像作品を生み出せるのが魅力です。

サブスクリプション形式での購入のほか、一括購入にも対応していることから、予算に応じた使い分けができる便利な動画編集ソフトだといえます。

Filmoraの特徴

対応デバイス PC、スマホ、タブレット
料金 ・マルチプラット1年間プラン:7,980円/年(税込)・1年間プラン:6,980円/年(税込)・永続ライセンス:8,980円(税込)

Adobe After Effects

Adobe After Effectsは、編集ソフト関連の最大手企業であるAdobe株式会社が提供する動画編集ソフトです。多彩な映像表現に対応した高性能編集機能が魅力のソフトであり、図形や画像のアニメーション化、プリセットを利用したハイスピードな編集が行えます。また、AI機能によって、映像内の不要な要素を取り除けるなど、高度な編集を行えるのが魅力です。

単体利用はもちろん、Adobeが提供するソフト全般をまとめて利用できるコンプリートプランも提供しており、目的に応じて必要なソフトを利用できます。

Adobe After Effectsの特徴

対応デバイス PC
料金 ・コンプリートプラン:6,480円/月(税込)・単体プラン:2,728円/月(税込)

DaVinci Resolve

DaVinci Resolveは、ビデオテクノロジー開発を行うBlackmagic Designが提供する動画編集ソフトです。基本的に無料でありながら、プロが利用する高度な機能を利用できます。なかでも、複数のユーザーで同時に動画編集を実施できる「マルチユーザー・コラボレーション機能」は、時間のかかる動画編集作業を効率化できるのが魅力です。

Blackmagic Designが提供している編集機器を併用すれば、さらなる効率化を期待できます。無料で始められる魅力的なソフトのため、初心者からプロまで幅広く愛されています。

DaVinci Resolveの特徴

対応デバイス PC
料金 ・基本プラン:無料・有料プラン:47,980円(税込)

Final Cut Pro

Final Cut Proは、スマートフォン・PCなど数多くのデバイスを開発するAppleが提供する動画編集ソフトです。プロ向けの動画編集ソフトとして開発されており、映像内の動きを自動で検出する「オブジェクトトラッカー機能」によって、映像内の表現調整を自在に操作できます。また、動画編集の映像管理に役立つ「重複検出機能」を利用できるため、ズレのない映像作品を生み出せるのが魅力です。

一括購入タイプの製品ですが、90日間のフリートライアルを用意していることから、じっくり動作を確認しつつ購入を検討できます。

Final Cut Proの特徴

対応デバイス PC・スマホ・タブレット
料金 ・有料プラン:48,800円(税込)

FlexClip

FlexClipは、オンラインビデオ制作ソフトを開発するPearlMountainが提供する動画編集ソフトです。クラウドを通じてオンラインで動画編集を行えるほか、400万以上の無料素材を用意しているため、映像作品に多彩な表現を組み込めます。

無料で利用しても高品質な動画編集を行えますが、動画の出力品質を高めたい場合や追加機能を利用したい場合には、有料プランの利用がおすすめです。

FlexClipの特徴

対応デバイス PC
料金 ・無料プラン:$0.00/月(税込)・ベーシックプラン:$5.99/月(税込)・プラスプラン:$9.99/月(税込)・ビジネスプラン:$19.99/月(税込)

プロ必見!映像作品の作成に欠かせない機能

プロとして映像作品をつくりたいのなら、切り貼りした簡単な動画編集から脱却し、高品質な動画をつくり出す必要があります。続いて、プロ向けの映像制作に欠かせない3つの機能をご紹介します。

キーフレーム編集機能

キーフレーム編集機能とは、映像が流れる際のコマを自由に指定し、編集できる機能のことです。動画を切り貼りできることはもちろん、指定範囲ごとに次のような編集を実施できます。

  • アニメーションの追加
  • ズームイン・アウト
  • オーバーレイの追加
  • スケールの変更

無駄のない動画をつくり出すためには、キーフレームの編集が欠かせません。要らない部分のカットやコマの調整を行うために、キーフレーム編集機能を搭載しているソフトを選びましょう。

カラーコントロール機能

カラーコントロール機能とは、映像の色味を細かく調整できる機能のことです。別名「カラー補正」とも言い、次のような調整を実施できます。

  • 基本補正(彩度・明度の変更)
  • オーバーレイの追加
  • カーブカラーによる補正
  • カラーマッチチェック
  • エフェクト

映像作品は、色味にこだわらなければチープな作品となってしまいます。カラーコントロールを行うことにより、撮影されたものの魅力を数倍に高めることができるでしょう。

AI検出機能

AI検出機能とは、近年導入され始めた最新機能です。例えば、次のような機能を利用できます。

  • 不要な被写体を自動削除
  • 人力チェック不要のカラー調整
  • 出力内容にあわせたオートリフレーム

今まで人力で実施していた手間のかかる作業をAIに任せられます。大幅に作業時間を短縮できることから、効率を求める方必見の機能でしょう。

一般家庭向けソフトとプロ向けソフトの違い

動画編集ソフトは、一般向けとプロ向けの2タイプが提供されています。なかには、2つの違いが分からないとお悩みの方もいるでしょう。そこで、最後に一般向けとプロ向けの違いをご紹介します。

一般向けソフトは「ざっくり」と編集できる

一般向けのソフトは、基本的に無料で利用でき、機能が少なく初心者でも使用しやすいのが特徴です。細かい調整ができないため「ざっくり」とした編集ができます。

ただし、おしゃれなオーバーレイやエフェクトが用意されていることから、ある程度品質を高めた動画編集が可能です。映像表現のテンプレートも準備されているので、悩むことなく映像作品をつくり出せます。

プロ向けソフトは「思うがままに」編集できる

プロ向けのソフトは、基本有料で利用でき、豊富な機能を利用できるのが特徴です。映像を自由に調整できることから「思うがまま」に好みの作品をつくり出せます。

ただし、機能を使いこなすためには、事前知識や練習が欠かせません。公式サイトなどに掲載されている動画マニュアルなどを参考に、編集能力を高めてから利用しましょう。

機能性に優れる動画編集ソフトを利用しよう

映画やテレビで放送されるような高品質な映像作品をつくりたいと考えているなら、プロ向けの動画編集ソフトが欠かせません。機能性に優れている編集ソフトがあれば、映像表現を自由自在に調整でき、クオリティの高い作品を生み出せるでしょう。

プロ向けの動画編集ソフトは豊富な種類が提供されているので、本記事の情報を参考にして、気になる製品を見つけてみてください。

この記事の執筆

ももひき

ライター

WEBライター(ライティング、編集、構成、SEO対策)やイラストレーター(キャラクター、WEB画像)として活動するフリーランスライター。現在はグルメ・IT・仮想通貨ジャンルを中心に執筆、福岡県で活動中。

この記事の監修

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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