Webサイトの運用にCMSの導入を検討していますか。Web用途に合わせたコンテンツの充実が欠かせません。しかし、コンテンツ制作と、サイトに反映・コーディングをするのでは、ひとりの担当者ではスキルが不足していることもしばしばあります。そんな悩みを解決してくれるのが、「Wordpress」や「おりこうブログ」に代表されるCMSです。
いまや多くの企業やプロジェクトでも使われるCMSですが、コストやサポート体制はブランドによって様々。安直にコストを優先してしまうと、導入に想定以上の時間やコストがかかったり、難易度によっては新規で担当してくれる人材を採用するなんてことも。スムーズに導入を進めるためにも、CMS選定の初期検討時に押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。
目次
ポイント1:自社サイトの運用課題の確認
自社サイトを運用していく上で、CMSを導入したい理由を明確にすることが大切です。CMSと一言でいっても、サイトの規模やサイトが取り扱う情報の質によってクリアできる要件が異なります。
自社でシステム担当がいて「誰でも簡単にコンテンツをサイトにアップできるようにしたい」「スマホ最適化をしたい」ということであれば「Wordpress」。システムに詳しい人材はいないが、自社のホームページをつくっておきたいなら「おりこうブログ」といった選択肢も考えられます。
また数十ページ程度の小規模サイトか、それとも数百ページにも及ぶような大規模サイトなのかによっても適したサービスが異なります。
仮に、現在のサイトから切り出して投資家向けのIRページの運用するという場合は「Share With」、BtoBマーケティングに特化したサイトづくりがしたいなら「ferret one」など、各社で施策に特化したCMSが展開されているのでチェックしてみましょう。
ポイント2:CMSの導入や運用の経験がある人材の有無
CMSの導入でまず候補にあがるのが、「Wordpress」ではないでしょうか。安価で使える上に、プラグインによる拡張性が魅力で多くの企業で採用されています。自由度の高いカスタマイズが可能ですが、基本的には自社での運用・改善が必要です。また、オープンソースがゆえにセキュリティ対策が必須です。情報漏洩のリスクを減らしたければ「Movable Type」の選択もあるでしょう。
また、既存のHTMLサイトを乗せ換えるという場合には相応のスキルが必要です。情報システム担当者が在籍していても、移行期間の見積りをしておかないと事業計画で予期してなかったリソース不足が発生する可能性があるため注意が必要です。
スキルを持った人がいない場合は構築代行サービスの利用や、導入支援サービスもパッケージに含まれている製品を検討しましょう。
ポイント3:カスタマイズの必要性
デザイン性に優れたページデザインであったり、機能を追加したいといった場合は拡張性の高いツールが候補になります。「Wordpress」はプラグインによるカスタマイズが魅力ですが、拡張機能の説明が英語の場合が多々あるので対応できる体制が必要になります。
ポイント4:有償CMSを選ぶ場合は初期コストと運用コストを把握しよう
有償CMSを導入するなら、予算をどの程度押さえられるかが課題となるでしょう。「Wordpress」と比較検討されることの多い「Movable Type」の場合は、初期費用のみで済む場合もありますが、月額払いで利用契約を更新しながらの利用がほとんどです。初期費用のほか、月額利用料金、オプション料金と加算されます。導入前の検討は入念に行いましょう。
ポイント5:サポートページの充実や窓口の有無
無料のCMSもありますが、その場合、導入や運用のサポートはほぼ無く、自社の情報システム担当者のスキル次第で構築を進めていくことになります。属人的な運用を回避するなら、有償のものが安心です。海外の製品であっても、日本のパートナー企業がサポートしてくれたり、日本語のFAQが充実していたりするものもあります。
エンジニア中心の会社で誰でもCMSの保守・メンテナンスができるといった場合や、ITリテラシーが高い企業でない限りは有償のものを選ぶほうがベターでしょう。
導入要件が定まったらCMS製品を比較してみよう
CMSは導入して終わりではなく、運用のフェーズまで見据えて選定することが大切です。コストだけに注目してCMSを選定すると、専門知識を持つ人材の確保、さらには属人的な運用までもが重なり「当初解決したかった課題が解消されなかった」なんてことになりかねません。
自社の状況に合わせて、間違いのないCMSの選択をするためにも、しっかりと比較検討をして導入する製品を決められたらいいですね。