Satoh Takashi
Net One Systems Co., Ltd.|情報通信・インターネット|財務|1000人以上|ユーザー(利用者)
SAP 導入企業にとっての必須 RPA
RPAツールで利用
この製品・サービスの良いポイントは何でしょうか?
SAP を始めとして、キャラクタユーザインタフェースのレガシーシステムからWeb App や Windows App のほとんどをシームレスにハンドルし、ほぼ人間の処理を再現でき、かつそれを上回る拡張を実現できる。
他社 RPA と比較して「とっつきの悪さ」が言及されることもあるが、習熟によりほとんどが解消できる範囲だと思う。
なにより外資系ベンダーながら日本社のエンジニア・サポートの方のフットワークは良いと思う。まだ始まったばかりのユーザー会やオンラインコミュニティを通じて、今後日本の業務システム環境や商慣習で「あるある」課題をベンダー・ユーザー双方で解決していく機運が生まれて発展していく素養を持っていると思う。
改善してほしいポイントは何でしょうか?
アプリケーション自体の日本語化や各種ドキュメンテーションも徐々に充実してきたとはいえ、上記「とっつきの悪さ」の解消し市場を席巻する為にはまだまだ十分とは言えない。ユーザーが必要としているのは、体系的な知識に加え、「知ってしまえばほんの些細なこと」を最低限の操作ですぐに知ることのできるナレッジベースがいつでも利用可能であることだと思う。例えば YouTube に調べたいキーワードで容易に検索でき、短時間で視聴しやすいような操作ビデオを多数ライブラリ化するのは非常に有効だと思う。既に英語の類似ビデオが複数アップされており、初期の段階では非常に役に立った。ただしインド訛りがきついのと品質にかなりのバラつきがあるので、オフィシャルチャネルを作ってもらえると非常に助かるし、なによりドキュメンテーション探して読むより楽。
どのようなビジネス課題を解決できましたか?あるいは、どのようなメリットが得られましたか?
これまでであれば、SAP を始めとした基幹システムに関連する業務プロセス改善や各種調査、モニタリング、修正作業にはウォーターフォール型の改修が不可欠で、ユーザーと開発側のコミュニケーションの摺合せや齟齬が理由の不具合の改修に膨大な時間とコストのロスが出ていました。稼働までの期間中や場合によっては予算上先送りになった場合は、労働集約的で膨大な作業を必要とし、労働時間の高止まりに止まらず業務自体に対する担当者のモチベーションや付加価値に対する意欲を削ぐこととなっていました。業務要件を熟知した担当者が自ら設定を行い、ITマネジメントの観点から情シスと連携しながら短期間に実装し、確実に目に見える成果を得ることができています。RPA を上記システム改修までの「その場しのぎ」としての位置付けに置く傾向があるように聞くこともありますが、本来両者に優劣はなく、その時々において最適なハイブリッドを選択できるかが成否を分けると思います。
検討者にお薦めするポイントがあれば記入ください
RPA 製品に関しては、他にも多数選択肢があります。運用方法も協力会社委託・情シス委託・ユーザー開発とそれぞれの会社の事情に合わせた選択肢があると思います。
ただ、その業務を熟知し「何かしたいのか」を決めるのは、本来その各社であり、その部門・担当者であるはずです。
RPA 開発自体の内製化自体を自己目的化させるのはナンセンスではあるものの、RPA は「ビジネスオーナーがそのビジネスプロセス自体を定義し、効率化する手段を取り戻す」ことを具現化してくれるものです。
一定の素養と経験を持つ方がいないと、少々敷居が高くなかなか効果が出にくいことも事実ですので、良い製品とそれをバックアップできる体制を持ったベンダーを選択してください。