良いポイント
Webアプリというだけあって、Webサービスとの親和性が高いと感じております。
IMPORTRANGE関数で他のスプレッドシートのIDとセル範囲を指定することで、そのままコピーすることが可能です。
例えば、集計の切り口が増えた場合に、集計用スプレッドシートを新たに作っても、元データのスプレッドシートは一つのソースを用意し、そこからIMPORTするだけなのでデータ整合性が取れます。
また、アドオンも充実しており、特にSalesforceとの連携アドオンを重宝しております。
通常だと、エクセルなどでデータ成型→CSV作成→データローダでSalesforceに投入、というプロセスが必要ですが、アドオンを使用することでスプレッドシートで加工→Salesforceへアドオンを使って投入、というプロセスで完結します。
エラーが出た際にはスプレッドシート上に結果が返ってくるので、CSVファイルを開いて加工して保存、という作業が要らず、スプレッドシート上でエラーがデータ箇所を修正し再度投入、というシンプルかつ迅速なプロセスが実現できます。
改善してほしいポイント
エクセルと比べても遜色ない機能が豊富ですが、図を挿入することは苦手なようです。
図を挿入する際は専用のエディタが開いてその中で図を編集しなければならないため、インタラクティブな編集は困難となります。
ですが、そもそもスプレッドシートやExcelは行計算が目的のため図を用いた資料作りにはWordやPowerPointを使えばよいと思います。
また、同じGoogleのスライドもPowerPointよりは柔軟性に欠けますが、中小企業の会議用のプレゼンであれば何ら問題なく、使用できるかと思います。
期待するポイントとしては、ExcelのLET関数のようなものが実装され、数式内でも変数が使えるようになれば更に計算の柔軟性が増すかと思います。
どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
例えばA1とB1セルの合計をC1セルに入れたい場合かつそれがC2,C3...と続く場合、ExcelではC1セルを下までコピーしなければならず、A列とB列の入力が増えるたびにコピーしなければなりませんでした。
しかし、スプレッドシートのARRAYFORMULA関数を用いることで数式を下までコピーせずとも自動で一番下まで同じ内容の数式反映させることできます。
Excelでも2016からはスピル機能、という形で同様のことが行なえますが、古いExcelバージョンでは使用できません。スプレッドシートであれば常に最新バージョンが使えるためライセンス費用が節約できます。
一見地味かと思う機能ですが、数式を組む担当者は数式下までコピーや誰かが途中の数式を消してしまったがために起こる不要なメンテナンスから解放されるので、かなりの業務効率化が図れるかと思います。
検討者へお勧めするポイント
個人利用であれば無償で使えるので、プライベートアカウントで利用してみることをお勧めします。
ほとんどExcelと同じ構文で関数も組めるので、Excelが使いこなせる人はすぐにキャッチアップできるかと思います。