非公開ユーザー
情報通信・インターネット|ITコンサルタント|300-1000人未満|ビジネスパートナー|契約タイプ 有償利用
機械学習ソフトで利用
良いポイント
■単体での使いやすさ
大きく機能は3つ「Notebook」「Designer」「AutoML」です。まずとっつきやすく初心者でも使いやすいのが「Designer」で処理のブロックをDrag&Dropで描いて分析できるのが簡単で便利です。Python使える人は「Notebook」がおススメ。強力なのが「AutoML」で3ステップで主要なアルゴリズムとハイパーパラメータを全試行して最も精度の良いアルゴリズム選択ができます。そして何よりこれらの機能がブラウザの1画面でタブのように切り替えて使えるのが良いです。
■Azure統合での使いやすさ
AMLはAzure基盤上に構築します。ID管理やデータを入れておくストレージを同じプラットフォームで使えます。別部署で導入したいときや組織全体で活用したいときに、同じルールやノウハウが使える点が便利で、企業としても知識共有が促進できます。また、「データを入れる人」「試行錯誤する人」「分析モデルを活用する人」などで閲覧・編集権限を調整することができます。この権限はM365ユーザならメーリングリストなどに紐づくアカウントと簡単に連携できるので非常に使いやすいです。
改善してほしいポイント
■エラーがわかりにくい
この製品に限ったことではないですがエラーが不親切です。特に初心者が扱いやすいとされているDesignerはゼロから使おうとすると絶対に何かしらのエラーに直面します。このDesigner機能のエラーだけでもトラブルシューティング対策が充実してほしいです。
■ワークスペースの課金体系が使った人しかわからない
価格体系を見るとVMの従量課金だけ、に見えますが違います。Notebookを格納するストレージなどがサブリソースとして作成されそれらの料金も発生します。価格ページにはAMLワークスペースとして使う場合の料金目安をAMLのページに載せてほしいし、価格シミュレーターでもAMLワークスペースとして算出できるようにしてほしい。
どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
分析工程で重要なのはいかにデータ上有用な説明変数を見つけ、素早く最適なアルゴリズムとハイパーパラメータを見つけられるか、です。AzureMachineLearningはこの2点を比較的簡単にクリアできます。データを取り込めば基礎統計量は自動的に出してくれますしAutoMLやHyperDriveで試行錯誤は大量にこなせます。
そして意外と便利なのが、データや完成モデルをどこに保存したかわからなくなってしまう、すぐ取り出せないというシナリオを解決できる点です。実験データはすべてログとして記録され精度や誤差も一覧で表示されたり、試行ごとにコメントもつけられるので後から遡ることもできます。また、完成モデルもAML上でデプロイできたり、少し高度な使い方だとAzureDevOpsの成果物としてしっかり履歴管理もできます。
何より初心者でも使いやすい一方で分析の自動化(いわゆるMLOps)に対してAzureDevOpsと組み合わせることでかなり高度な自動化が実現できる点が嬉しいです。
検討者へお勧めするポイント
どのツールもそうですが、まずは基本的なMLの知識をつけておかないと結局ツールは使いこなせないのでその点は注意です。ツールは万能ではなくあくまでも道具です。とりあえず無料でも体験できるので、何はともあれ触ってみるとよいと思います。