有滿 豊
株式会社福岡情報ビジネスセンター|ソフトウェア・SI|ITアーキテクト|50-100人未満|ビジネスパートナー|契約タイプ 有償利用
IaaSサービスで利用
良いポイント
Power Virtual Serverに限った話になりますが、サービス開始から5年以上が経過し、実用面・管理面ともに非常に使いやすいサービスへと進化しています。以前は提供リージョンや利用できるハードウェア世代が限られていましたが、現在は選択するリージョンによって最新世代のPower11も利用できるようになっており、オンプレでは導入が難しい最新ハードウェアをクラウド上で気軽に試せる点は大きな魅力です。コンソール画面の操作性も年々改善されており、IBM iやAIXなどPower系OSの知識があれば、初期構築から運用までストレスなく扱える完成度になっています。
改善してほしいポイント
IBM i のブートイメージとして「2924 English」や「2984 English DBCS」しか用意されていない点が少し不便です。メニューや操作が英語なのは大きな問題ではありませんが、日本語データを扱う場合には 2962(日本語)などの2次言語を後から導入する必要があり、そのためには別途CORサーバを構成してライセンスプログラムを適用するなど、かなり手間のかかる作業が必要になります。障害対策やスピード重視の構築を考えると、あらかじめ日本語が2次言語として組み込まれたイメージが提供されていると非常に助かります。今後の改善・検討をぜひお願いしたいポイントです。
どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
物理サーバを新規購入するほどではない、小規模なIBM i 環境を必要とするケースで、コスト面・運用面ともに大きなメリットが得られました。仮想マシン1台だけを立てたい場合にも柔軟な課金体系で利用でき、初期費用を抑えつつ短期間で環境を用意できます。特に、ハードウェア調達や保守の負担が不要になる点は、限られたリソースで運用する中小規模案件において非常に有効です。Powerであっても、現代では購入して抱えるよりも、クラウドで借りて必要な分だけ使い、インフラ管理の一部を手放す方が合理的だと実感しています。
検討者へお勧めするポイント
Power環境を購入せずにクラウドで柔軟に利用できるため、初期投資や保守負担を大幅に抑えられます。最新世代のハードウェアも活用でき、段階的な移行や災害対策にも有効です。コストとスピードの両立が可能です。