稟議承認を円滑にするワークフローシステムには、主に4つの機能が搭載されています。

1つ目は、申請書フォームを作成する機能です。
稟議承認は、企業によって流れや用紙が異なります。そのため、Web上で稟議承認を進めていくためには、自社に合った申請書のフォームを作成するところから始める必要があります。既存の紙の申請書をスキャンして取り込む機能があるものや、PDF・WORD・EXCELのデータを流用できるものあります。テンプレートが用意されている製品がほとんどです。

2つ目はフロー定義機能です。
稟議承認において、誰がどのような順番で承認をするかを設定する機能です。多くのワークフローシステムは、マウス操作で直感的にフローを作成できるようなっています。
人事データベースと連携できるものであれば、異動に伴って変更された職位を表示したり、承認者を自動的に変更したりといった柔軟な対応は可能です。

3つ目は申請書フォームに入力する機能です。
作成した申請書フォームに、システム上で入力を行い、申請に必要な書類をつくります。
自動計算や桁数の設定などが可能なものもあります。また、申請済のデータをフォーマットとして新たな申請に流用する機能や、承認の進捗を確認する機能、承認に時間を要している場合に、督促のメール自動で配信する機能などもあります。

4つ目は承認・決裁機能です。
申請者からの申請内容に対して、承認を行う機能です。申請を却下して差し戻す機能や、承認者を複数設ける機能などがあります。

・ワークフローに関する解説シリーズはこちら

1:ワークフローとは?

2:ワークフローを改善する意味や効果

3:ワークフローシステムとは?

4:ワークフローシステムで対応できる業務

5:ワークフローシステムの基本的な機能

6:ワークフローシステムの導入をリードすべき部門や部署

7:ワークフローシステムの導入前に整理すべきポイント

8:ワークフローシステム導入までのスケジュールのイメージ

9:ワークフローシステムの導入で失敗しがちな事例

10:ワークフローシステムの初期費用と運用費用

11:ワークフローシステムを選ぶポイント

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ITreview Labo編集部

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