IT資産管理ツールは、IT資産を効率的に管理するツールです。しかし、十分な検討がなされずに導入してしまうとかえって業務を増やしたり、コストがかかったりしてしまいます。 失敗例として多いのが、利用目的を明確にせずに導入してしまうケースです。IT資産管理ツールは、製品によって機能が異なります。そのため、どれを選んでよいか分からず、たくさんの機能が入ったものを選ぶというケースが多くあります。多機能なツールはその分導入コストも高くなります。たくさんの機能を使用するのなら問題はありませんが、求めている機能はその中のほんの一部だったということなら、大きな導入コストがかかったことは損害ですし、買い切り型でないなら、継続して不要なコストを支払い続けることになってしまいます。 また、企業の規模に合っていない製品を導入して失敗してしまうケースもあります。大規模なシステムが必要なのに小規模対応のシステムを導入すると、管理台数の制限を超えてパフォーマンスが悪化したり、余計なコストがかかったりします。 一方で、小規模システムで十分なのに大規模システムを導入してしまうと、機能面で無駄が発生したり、イニシャルコストが多くかかったりしてしまいます。また、低コストを重視するあまりに、必要最低限のシステムだけを構築しようとすると、その後のIT機器やソフトウェアの増加に対応できず、結局新たなツールを導入しなくてはならなくなる、といった可能性もあります。

IT資産管理に関する1分解説シリーズはこちら

1:IT資産管理とは?

2:IT資産管理を整備する意味や効果

3:IT資産管理ツールとは?

4:IT資産管理ツールの基本的な機能

5:IT資産管理ツールを導入をリードすべき部門や部署

6:IT資産管理ツールを導入前に整理すべきポイント

7:IT資産管理ツールを導入までのスケジュールイメージ

8:IT資産管理ツールの導入で失敗しがちな事例

9:IT資産管理ツールの初期費用と運用費用

10:IT資産管理ツールを選ぶポイント

11:IT資産管理ツールが管理する対象

この記事の執筆

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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