BIツールの導入で失敗するパターンには、導入自体が滞るものと、導入後に上手く活用されないパターンがあります。よくある失敗事例は導入前に確認しておいてください。 ・データの活かし方が決まっていない データの可視化や分析できることに意義を感じながらも、実際にどのようなシーンでどのように活用したいのかが決まっていないと、導入自体が進みません。 この解決策としては、データをどう活用するかというデータ主体ではなく、ビジネス上の課題を解決するためにこういったデータがほしいというようなビジネス主体で考えることが有効です。 ・目的なしにとりあえず導入してしまう とても便利なものだから導入したいといった抽象的な導入目的で、とりあえず導入しても、上手く活用されないケースが多くなります。まず導入を決めることは重要ですが、使用目的が明確になっていないと宝の持ち腐れになってしまいます。 ・複数のBIツールが混在してしまう 現場主導で独自に部署ごとにBIツールを導入し、結果としてデータが行き交って使い勝手が悪くなったりセキュリティ上の問題が発生したりするパターンがあります。 ・現在の業務に仕様を合わせようとし過ぎる BIツールにはカスタマイズ性の高いものがあります。自社の業務フローに合わせて仕様を調整できる点は素晴らしいですが、業務フローに合わせようとし過ぎて仕様変更を何度も行い、時間とコストばかりがかかってしまうことがあります。便利なものであっても新たなツールを導入することで「仕事が増える」ように感じてしまうことはよくあることです。しかし、ツールを自社に適用させようとし過ぎると、結果としてツールの機能を活用しきれなくなる可能性もあります。仕事を1つ増やすという感覚ではなく、ツールに業務フローを適用させるような、抜本的な見直しも含めて検討すべきです。

BIツールに関する1分解説シリーズはこちら

1:ビジネスにおけるデータの可視化とは?

2:ビジネスにおいてデータを活用する目的や意味

3:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールとは?

4:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールによってどんな業務が効率化される?

5:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの基本的な機能

6:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールを導入する前に整理しておくべきポイント

7:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの導入で失敗しがちな事例

8:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの初期費用と運用費用

9:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールを選ぶポイント

10:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールとデータウェアハウス(DWH)の違いは?

11:ビジネスインテリジェンス(BI)ツールのダッシュボードとは?

この記事の執筆

ITreview Labo編集部

ITreviewの記事編集チーム。ITreviewの運用経験を活かし、SaaSやIT製品に関するコンテンツをお届けします。

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