良いポイント
・ブラウザだけで利用できる。
クラウド型翻訳システムに特化して製品開発をしてきた企業であるところにも好感を持っています。
・翻訳者側は無料で利用できる。
自分のようなフリーランスにとって大変ありがたい仕組みです。また、翻訳者も管理者版を利用して、自分のプロジェクトの管理や翻訳メモリの蓄積を行うのもありだと思います。パーソナル版という無料で管理システムを使えるエディションも用意されています(プロジェクト数に制限あり)。
・利用企業が多い。
フリーランス翻訳者として海外企業から仕事を受けることが多いのですが、ソースクライアント、翻訳会社とも、Memsourceを導入している企業が多い印象です。同じツールで複数の会社相手に仕事ができるのでスムーズです。
・すぐに使える。
基本的な使い方は、触っているうちに理解できました。エディタの動作も軽快です。データの同期や保存、バックアップなどを気にする必要がないのも気楽です。
また、細かいことですが、セグメントを確定せずに閉じても、入力した訳文が保存されているので、いったん最後までざっと粗翻訳して、それをブラッシュアップしていくという方法をとりやすいです。
改善してほしいポイント
ひとつのコンテンツを仕上げるという観点からは、セグメント単位での翻訳作業に主眼が置かれている点が、課題かもしれません。例えば、訳文のプレビュー画面で、ワードファイルを編集するような感覚で直接修正/編集できれば、全体としてより自然なコンテンツに仕上げやすいかも。完成形をイメージしやすいように、プレビューもできるだけ大きく見えるような形が望ましいです。
また、管理者側の機能として、複数のジョブを複数の作業者に一斉に依頼する場合に、同じ人が同じジョブの翻訳とレビューの両方を受諾しないようにする機能があればと思います。
どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
・
PCにインストールするタイプの翻訳支援ツールは高額なため(またそこまで高度な機能を必要としていなかったこともあり)導入をためらっていましたが、翻訳者側は無料利用できるMemsourceのおかげで、ツールの使用に慣れることができました。
・ブラウザさえあえば使用できるため、PCをWindowsからMacに乗り換えるときも仕事を中断せずに済みました。
その他、上記の「良いポイント」に記載した通りです。翻訳者として日常的に使うツールになっています。
検討者へお勧めするポイント
発注者側、作業者側とも、初めてツールを導入する人や組織に最適なシステムだと思います。無料または安価に始められることに加え、基本的なUIや操作、仕組みなどは一般的な翻訳システムと共通したスタンダードなものなので、これをマスターすれば、他のツールを使う必要が生じてもだいたいやり方がわかります。